「ポカリのうた」を作詞作曲 ギターの弾き語りも披露
5歳で芸能活動を開始し、数々のドラマや映画、舞台で活躍している鈴木梨央が、今年2月10日に20歳を迎える。子供の頃から歌うことが大好きで、歌唱力を生かした仕事も増えている鈴木。ギターも趣味として続け、コロナ禍にピアノも始め、作詞作曲にも挑戦、昨夏からはボイトレに通うなど、音楽にも情熱を注いでいる。「歌う機会が増えたらうれしい」。心に抱いている音楽への思いを聞いた。
近年は歌唱力を生かしてミュージカルにも出演。1月11日から放送されている「ポカリスエット」の新CM「ポカリのうた」篇でCMソングを作詞作曲し、自前のギターで弾き語りを披露するなど、活躍の幅を広げている。
自身が作詞作曲した曲が世に出るのは、ポカリのCMソング「ポカリのうた」が初めて。企画の段階で今のギターのレベルが見たいと言われ、弾き語りしている動画を送ることに。その際に、「ポカリの歌を作ってみよう」と作詞作曲した曲も送ったところ、CMソングに採用された。CMでは、鈴木のギター演奏に合わせて、母役の吉田羊、近所の子を演じる村田みゆも歌っている。
「ポカリCM出演は10年目になるので、羊さんとの温かい空気感を意識して、ほんわかした曲にしました。みゆちゃんも参加しているので、小さい子も口ずさめるような曲に。そしてこれまでも出ている『ポカリのまなきゃ』というフレーズは絶対に歌詞に入れようと思いました。CMソングに決まったときはうれしかったです」
鈴木のギターの上達ぶりもわかるCMに。
「中学2年生の頃にもポカリのCMでギターを弾いたことがありましたが、そこから6年ぐらい経って、ギターのレベルが上がったことをお伝えしたくて。撮影の時に、羊さんやスタッフさんから『上手になったね』と言っていただき、うれしかったです。羊さんは『これ梨央ちゃんが作ったの!? CD化、CD化! 紅白狙おう!』とおっしゃっていて、盛り上がりました(笑)」
2015年から出演しているポカリCMでは、歌やダンス、ウクレレなど、さまざまなことに挑戦。これまでのCMを振り返ると自身の成長を感じるという。
「毎回企画が違って、歌ったり踊ったり、いろんなことをさせてもらっていますが、『10年前の自分、ちっちゃ!』って思います(笑)。羊さんとすごい背丈の差があって、年取ったんだなと。背丈も変わったし、声も変わったなと感じます」
10年共演している母役の吉田羊については「安心感がすごくあります。どこかでつながっているというか、そんな気持ちが常にあります」と語る。
吉田とはTBS系ドラマ『ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班~』(2014)でも親子役で共演しているが、それ以降はポカリCM以外で共演がないそうで、他作品での共演も期待。「お母さん役が羊さんですってなったら、これ以上ない安心感があると思います」とほほ笑んだ。
ギターに加えピアノも練習 ボイトレにも通い出す
小学生の頃から歌うことが好きで、家族でカラオケに行くのが楽しみだったという鈴木。NHK大河ドラマ『八重の桜』で主人公・八重の幼少期を演じたことをきっかけに、同局の東日本大震災復興応援プロジェクトのテーマソング「花は咲く」を歌い、CDもリリースしている。ギターは小学3年生の時に始め、中学3年生の頃に本格的に頑張ろうとより練習に励むように。
「コロナ禍の自粛期間にずっとおうちにいて、そこからギターに力を入れるようになりました。子供の頃は1年に1回ぐらいギター教室に行ってコードを教わったりしていましたが、今は時間があるときに本などを買って自分で勉強しています」
コロナ禍に新しいギターも購入した。
「最初は子供用のギターを買ってもらい、小学6年生の頃に子供用ではないけどサイズが小さいギターを買い、そして、コロナ禍に大きいギターが欲しいと思い、HISTORYのギターを買いました。ポカリのCMで使用したのもそのギターです」
初めて作詞作曲したのも中学3年生の時。事務所の人にバースデーソングを作ってプレゼントしたそうで、「ギターの技術を磨きながら、歌も作ってみようかなと思うようになったタイミングでした」と振り返る。
さらに自粛期間に電子ピアノを購入。「ピアノの音色が好きで、すごく落ち着くので、自分も弾けるようになりたい」と、ピアノの弾き語りもできるようになりたいと練習を重ねている。
昨夏にはボイトレに通い出した。
「歌が好きですが、まだ一般的な音域しか出せず、プロとして考えると高音が出ないなと。歌い方ももっと学んでいかないといけないと思い、月3回通っています。何時間歌っても声がつぶれないとか、これをやったら喉を壊すとか、プロの歌い方を学んでいる最中です」
音楽の力を実感「いつか自分も活力を届けられる存在に」
歌唱力を磨き、様々な楽器にも挑戦。音楽に関する野望を尋ねると、「歌が好きなので、歌う機会が増えたらうれしいという思いはあります」と控えめに語る。「プロだったらここまで出るよねという音域が出るようにならないと歌がうまいと言えないと思っているので。そこが出るようになって自信が持てたら、自分の考えが変わってくると思うので、そこが整ってから明確な目標を言うんじゃないかなと思います」
自身も歌から力をもらっているからこそ、歌に乗せてメッセージを届けたいという思いがある。
「普段私が助けられているのは、音楽とお芝居の作品なんです。音楽を聴いて頑張ろうって活力をもらっているの、いつか自分もそういった活力を届けられる存在になりたいです」
憧れのシンガーソングライターは大原櫻子とmiwa。「ギターの弾き語りが素晴らしいなと。小さい頃からずっと聴いているので、かっこいいなという思いがすごくあります」と打ち明ける。
音域を広げてミュージカルにもより挑戦していきたいという思いも。「いつか『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役と『ミス・サイゴン』のキム役をやりたいという思いがあります。いつかその役ができるように実力を磨いていきたいと思います」としっかりと未来を見据えていた。
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