ロケマサ役オファー「『できるかな?』というのが正直な感想でした」
DMM TVオリジナルドラマ『ドンケツ』(配信中)で主人公のロケマサこと沢田政寿を演じた伊藤英明にインタビュー。オファーを受けたときの心境や、「できる限り原作に近づけたい」との思いで挑んだ役作りについて話を聞いた。たーし氏による同名の極道漫画を原作とするこのドラマは、敵対組織の事務所にロケットランチャーをぶちこんで以来、「ロケマサ(ロケットランチャーのマサ)」の異名で恐れられているヤクザ・沢田政寿の物語。
――『ドンケツ』のオファーを受けたときの気持ちをお聞かせください。
お話をいただいて初めて作品に触れましたが、原作に力があって、一気に読むほど面白くて、ぜひ参加したいと思いました。だけどまさか、ロケマサ役でお話をいただいているとは思っていなくて、「チャカシン(山倉慎之助)なのかな?」「ゲンコ(平山元)なのかな?」と思っていました。
――なぜロケマサだとは思わなかったのでしょうか。
ロケマサは生身の人間が演じるような役ではないなと。体の大きさも迫力も、演じられるのはドウェイン・ジョンソンぐらいじゃないかなと思ったので。
――ロケマサ役と知ったときはどう思いましたか?
「できるかな?」というのが正直な感想でしたが、「やってみたい」という強い思いもありました。今年50歳を迎えますが、50代は役が変わるタイミングなのかなと思っていて、役の幅を広げるためにも新しい挑戦をしてみたいなと。そしてプロデューサーがすごく熱い方で、この座組だったらできるのではないかという思いにもなりました。
――ご自身にとって新しい挑戦だなと感じた点を教えてください。
これまでリアルに演じることが多く、キャラになりきって演じるというのはあまり慣れてなかったので、新しい挑戦だなと感じました。
――悩んだ末、どういう声にしようと意識しましたか?
ちょっとしゃがれていて野太い声を意識しました。
――ほかにも演じる際に大事にしていたことがありましたら教えてください。
群像劇なので、関係性をうまく演じることが大事だと監督がおっしゃっていたので、僕もそこに重きを置いていました。チャカシンや金田寛乙との関係性、親分との関係性などをしっかり演じることが重要だなと。
週5日トレーニングを3カ月継続 撮影終了後も増量「食欲が落ちず」
――肉体改造については、どれぐらい期間をかけて15キロ増やしたのでしょうか。1日2時間、週5日トレーニングするというのを3カ月ぐらい続けました。ボディビルダーの方にトレーニングの仕方や食事を教えてもらって。普段は80キロぐらいがベストなのですが、その前に撮影したAmazon Original映画『不都合な記憶』で68キロぐらいまで落としていて、『ドンケツ』の話をいただいたときは72キロぐらいだったので、そこから87キロまで増やしました。
――15キロ増えると服のサイズもかなり変わったのでは?
胸囲が100センチから115センチに、太ももは66センチから70センチになりました。
――『ドンケツ』の撮影終了後、体重は?
まだ87キロをキープしています。
――鍛え上げた肉体でロケマサを演じられましたが、完成した映像を見てどう思いましたか?
原作のビジュアルには到底及ばず、まだ小さいなと。1年ぐらい時間がほしかったですね。でも、撮影中も鍛えていたので、後半に行けば行くほど大きくなっていて、少しは近づけたかなと。キャラを演じることに苦手意識がありましたが少し自信になりました。
■伊藤英明
1975年8月3日生まれ、岐阜県出身。1993年に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを受賞し、翌年にCMでデビュー。1997年にドラマ『デッサン』で俳優として始動。2004年に主演映画『海猿 ウミザル』が大ヒットし、翌年に『海猿 EVOLUTION』として連続ドラマになり、映画もシリーズ化された。2015年、映画『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』で第38回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、第69回毎日映画コンクール男優助演賞を受賞。『ドアマン』(2020)や『TOKYO VICE』(2022)など海外作品にも出演している。
■DMM TVオリジナルドラマ「ドンケツ」
出演:伊藤英明/安田顕 金子ノブアキ 今井翼 青柳翔 久保田悠来 葉山奨之 早乙女太一 浅香航大/高橋克典 三宅健/眞島秀和 永島敏行 柳葉敏郎(特別出演) 寺島進
DMM TV独占配信中(YouTubeにて1話無料公開中/全6話/毎週金曜最新話配信)
(C)DMM TV