新キャラ・ぱるてぃ役 「ぱるぱる」で感情を表現

映画『シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺダンシングPARTY』(5月16日公開)で新キャラクター・ぱるてぃの声を演じた嵐の二宮和也にインタビュー。本作に参加した感想や作品に魅力について話を聞いた。

民放初の乳幼児向け番組『シナぷしゅ』(テレビ東京 毎週月~金曜7:30~)の映画第2弾となる本作の舞台は「どんぐりアイランド」。
二宮は、その島に暮らす陽気なタクシードライバー・ぱるてぃの声を演じた。前作に引き続きタオルのようせい・にゅうを演じる玉木宏とは、6度目の共演となる。

二宮は本作のオファーを受けたときの心境について「驚きました。なんだなんだ!? という感じでした(笑)」と振り返る。

「玉木くんが前作から参加しているのは知っていました。自分がそこまで言葉を発さないで『ぱるぱる』というワンワードの台詞で表現する中で、家族で楽しむエンタメの一つとして、どういった感動や喜び、ワクワクを与えられるんだろうというのは挑戦だなと思えたので、断る理由がなかったです」

そして、本作への参加にとても喜びを感じたと笑顔を見せる。

「小さいお子さんや子育てを頑張っているお父さんお母さんたちに向けての作品でもあるので、参加できたことはすごくうれしかったですし、また玉木くんと一緒に作品が作れるという面白さも含めて受けさせていただいた作品なので、それが叶ってよかったなと思います」

『シナぷしゅ』ファミリーに新たに加わるということで、不安な気持ちもありつつ、楽しくアフレコに挑むことができたという。

「長年やられている方々ばかりなので、『シナぷしゅ』ファミリーに入っていくというのはドキドキするものがありましたし、ちょっとした不安もありましたが、それはぱるてぃと共通する部分かなと思ったので、新鮮にドキドキしながらやらせていただきました。人間には『ぱるぱる』と聞こえるワードの中で、どう感情を乗っけていけるかということで、すごく楽しくやらせていただきました」

ぱるてぃの声は、普段の二宮よりも明るくかわいらしい印象だ。

「ぱるてぃのキャラクターや物語の立ち位置も含めて明るい方がいいなと。玉木宏がとても声が低いので(笑)、そことの対比としてわかりやすい方がいいだろうなと思いましたし、ぷしゅぷしゅとにゅうとぱるてぃで声の高さが違う方がアドベンチャー感があると感じたので、そこを監督と話し合いながら進めていきました」

○6度目の共演・玉木宏に安心感「気づいたら現場で隣にいる人」

玉木とは本作で6度目の共演。「今回の『シナぷしゅ THE MOVIE』で、たぶん共演している俳優さんで一番多くなっちゃった人です」と笑う。


「見た目は男くさく見えるかっこいい人ですが、『シナぷしゅ THE MOVIE』でにゅうの声もやっていて。まさかこの作品でも共演するとは思ってもなかったです」

そして、玉木への信頼を口にする。

「気づいたら現場で隣にいる人なので、安心感はすごくあるし、何があっても大丈夫だろうなという思いがあるので、そこに参加できたのはよかったなと思います。度量が広くて受け止めてくれる人なので、プラスα安心してできたと思いますし、『毎回会うね』という話を現場でしました」

子供時代を回顧「その頃のまま大きくなっちゃった感じ」

自身の子供時代については「すごくおじいさんにかわいがってもらえた孫の1人でした」と振り返る。

「僕以外の親戚がほとんど女の子で、うちのおじいさんが工場をやっていたので、ようやく後継ぎができたということですごく喜んで僕のことをかわいがってくれました。なので、ちょっと性格が悪かったと思います(笑)。何でも言うことを聞いてもらえて、野球をやると言ったら(道具を)そろえてもらったり」

また、「女の子ばかりに囲まれていたので、おままごとやあやとりなどでしか遊んでこなくて、静かな人間でした。あとはゲームをずっとやっていたので、その頃のまま大きくなっちゃったみたいな感じです。変わってないかもしれません(笑)」と明かした。

そして、本作について「映画館デビューにはすごくもってこいの作品です」と太鼓判を押す。

「パパとママ、お子さんも含めて、2時間ずっと不特定多数の人たちと映画を観ることへのストレスや緊張がある中で、それをストレスフリーにしている映画でもあるので、本当に映画館デビューにふさわしいです。お子さんたちにとっても成功体験の一つとして、映画が観られたという体験は非常に大きいものだと思いますし、泣いたりわめいたりしてしまったとしても、そこを大前提にしている企画なので、『今日行くところが見つからない』『ずっと家にいてもな』という思いをお持ちであれば、ぜひ映画館に遊びに来ていただけたらと思います」

また、嵐のコンサートについて「親子席を当時一番多く設けていたグループの一つだったと思います」と伝えた上で、「親子に対するアプローチの方法はわかっていたつもりでしたが、映画というエンタメにおいては、こういった映画はほかにないのではないかなと思ったので、親子に対する向き合い方への価値観は改めて考えさせられました」と本作で新たな気づきがあったという。


本作をきっかけに子供たちが次のステップに進む可能性もあるのではないかと予想する。

「ぷしゅぷしゅたちと一緒に旅行に行くような感覚になるというのはすごく重要なことだと思っていて、映画をもう1回観に行きたいという子供もいれば、旅行に行ってみたいと思う子供も出てくるのではないかなと。ただ映画が楽しいとか映画を観られたというだけでは終わらず、次のステップに進むきっかけにもなるのではないかなと。そういうことも可能性としてあると思いました」

赤ちゃんの成長につながるエンタメの魅力に触れ、二宮は「令和の赤ちゃんたちは本当にいい環境で育っていくんだろうなと、昭和の赤ちゃんは思いました(笑)。昭和の赤ちゃんからすると、うらやましい環境に今の赤ちゃんたちはいるんだろうなと思います」と話していた。

■二宮和也
1983年6月17日生まれ、東京都出身。1999年、嵐のメンバーとしてデビュー。映画やドラマ、バラエティ、CMなど幅広く活躍。主な出演作品に映画『青の炎』(03)、『硫黄島からの手紙』(06)、『GANTZ』(11)、『プラチナデータ』(13)、『検察側の罪人』(18)、『浅田家!』(20)、『ラーゲリより愛を込めて』(22)、『アナログ』(23)、ドラマ『Stand Up!!』(03)、『拝啓、父上様』(07)、『流星の絆』(08)、『フリーター、家を買う』(10)、『ブラックペアン』シリーズ(18、24)、『マイファミリー』(22)など多数。映画『母と暮せば』(15)で第39回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞を受賞。現在、バラエティ番組『ニノさん』(日本テレビ)、『ニノなのに』(TBS)、ラジオ番組『BAYSTORM』(BAY FM)にレギュラー出演中のほか、YouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」を配信中。8月29日に主演映画『8番出口』が公開。


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