ボーナス、気づけば消えていませんか?毎年なんとなく嬉しいボーナス。まとまったお金が振り込まれた瞬間はワクワクするものの、数ヶ月後に「あれ?何に使ったんだっけ?」となっている人も多いのではないでしょうか。
ボーナスは「使い方」で未来に大きな差がつく、いわば「加速資金」。将来への備えに回すか、スキルアップのために使うか、思い出作りに投じるか。今回は、そんなボーナスの「使い道」としておすすめしたい「未来を変える5つの使い方」をご紹介します。
1.将来のために「投資のストック口座を作っておく」
ボーナスは“今の楽しみ”に使うだけでなく、将来の資産形成に備えるための準備資金として活用することもできます。
たとえば普段、NISAで毎月積立投資をしている人であれば、そのまま積立は継続しつつ、ボーナスの一部を「いずれ投資に使うための待機資金」として別の口座にストックしておく方法があります。
いわば「投資用の貯金」をつくっておくイメージです。今すぐ使わなくても、「いつでも動ける準備ができている」というのは、大きな安心になります。
2.見て見ぬふりをやめる「ローン・借金の返済」
毎月の支出の中で、目立たずじわじわ重くのしかかってくるのが「借金」や「リボ払い」。特に、リボ払いやカードローンのような高金利のものは、返済が長引くほど利息負担が増えます。
そんな「コツコツ払い」をスパッと片付けられるのが、ボーナスという一時資金の強みです。将来に向けた貯蓄や投資も大切ですが、まずは「今の支出を軽くする」ことが先決という人も多いはず。
年利15%のリボ払いを完済すれば、「年利15%のリターンを得た」のと同じ効果。
投資以上に“確実な利息削減”が得られます。
3.自分に投資する「スキルアップ・学び」
自己投資は、使い道として見落とされがちですが、実は最もリターンが高く、再現性のある使い方とも言われています。
「資格取得のためのスクール」「ビジネススキルのオンライン講座」「語学・リベラルアーツ」「ライティングや動画編集の習得」など、興味がある分野に踏み出すには、まさにボーナスが使いどきです。
また、「学び直し」の社会人向け講座(リスキリング)を活用すれば、キャリアチェンジや副業への足がかりになるかもしれません。書籍代+講座受講料+時間確保=ボーナスを「未来の働き方」へ変える一手にしましょう。
4.幸福度を上げる「経験にお金を使う」
カナダの心理学者エリザベス・ダンの研究によると、人は「モノ」を買うより“経験”にお金を使った方が、幸福度が持続するとされています。
例えば、
家族との旅行で見た夕焼け
大切な人と過ごしたレストランでの時間
子どもの誕生日に一緒に作ったケーキ
こうした体験は、形には残らなくても記憶と心に残る財産になります。 1泊2日でもいい。小さな旅やイベントを企画して、ボーナスで“思い出を買う”のも立派な使い道です。
5.もしもに備える「緊急予備資金の積み増し」
「急な出費に備えて、3~6ヶ月分の生活費を確保しておきましょう」そう言われても、日々のやりくりではなかなか貯められない…そんなときこそ、ボーナスの出番です。
たとえば急な病気・失業・家電の故障・ペットの治療など、まさか」の出費はいつ訪れるかわかりません。
安心感を買うという意味でも、ボーナスを一部、生活防衛資金として確保しておくと、心理的に自由なお金をつくることにもつながります。
普段使っていない別の銀行口座に移すだけでも効果大です。
おわりに:記憶に残る使い方を
ボーナスは、「何に使ったか思い出せない」ことも多いですが、少しの意識で「記憶にも、形にも残る使い方」ができます。将来の安心や、キャリアの種、誰かとの思い出などたった1回のボーナスでも、「未来の地図」を変えることができるのです。今年はぜひ、なんとなく使うから卒業して、
意味ある使い道を考えてみてはいかがでしょうか。
この記事を執筆したファイナンシャルプランナー紹介
小峰一真(こみねかずま)
MILIZE みらいず AIとITと金融工学の力を駆使し、お金の計画・管理・運用まで完結できる次世代の金融ウェブサービスを手掛けている。個人の方向けには、専属FPにオンライン相談・メール相談ができるサービス『TAMARU』や、お金の情報について動画で分かりやすく解説する『MILIZEチャンネル(YouTube)』など、"金融商品を売らない"完全中立的な金融サービスを提供している。 この監修者の記事一覧はこちら
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