インテージは6月12日、「推し活」に関する調査結果を発表した。同調査は、2025年1月16日~20日の間、15~79歳の男女5,000人を対象に実施したもの。


はじめに15~79歳の男女5,000人に対し、全国の「推し」がいるかを尋ねたところ、3割以上が「推しを持つ」と回答した。男性に比べて女性で高くなっており、男女ともに若年層ほど推しを持つ傾向があるという。最も高いのは女性15-19歳で、75.0%にも及んだ。次いで、女性20代が65.5%、男性15-19歳が52.7%と続いた。

次にどのようなジャンルを推しているのかを聞くと、「ミュージシャン・バンド」(10.9%)が最も多い結果に。次いで「国内のアイドル」(10.2%)、「俳優・女優・モデル・タレント」(8.8%)と続いた。

過去1年間で推し活に使った総額は平均で「国内のアイドル」(47,832円)が最も高く、「ミュージシャン・バンド」(33,719円)、「K-POPアイドル」(26,742円)と続いた。ライブへ行く活動やCDやDVD・Blu-rayを購入することが多いと思われるものが上位に挙がっているという。

今回の調査結果と15~79歳の推定人口から市場規模を試算したところ、1位「国内のアイドル」(4,709億円)、2位「ミュージシャン・バンド」(3,548億円)、3位「スポーツ選手」(1,565億円)となった。推している人が多いジャンルが支出額に比べてランクアップしているという。

「推し」のジャンルを性年代別に見ると、男性の各年代1位は、15‐19歳では「YouTuber /VTuber」、20代では「アニメ」、30代から60代では「ミュージシャン・バンド」、70代では「スポーツ選手」と、年代が進むにつれて推しのジャンルが移っていくことがわかったという。

同様に女性は、15歳から30代では「国内のアイドル」、40代から60代では「ミュージシャン・バンド」、70代では「スポーツ選手」が1位であった。
具体的な対象(自由回答)を聞くと、15歳から30代の「国内のアイドル」では「Snow Man」「SixTONES」「嵐」など、40代から60代の「ミュージシャン・バンド」では「Mrs. GREEN APPLE」「B'z」「米津玄師」などが複数挙がり、70代の「スポーツ選手」では、男性と同様「大谷翔平」が圧倒的に多く挙がっていたという。

物価高や円安はどの程度影響(予算を減らしたり行動を控えたり)するかを尋ねたところ、「日常の料理や食材の費用」「水道・電気・ガスの使用量」では、7割が「影響を受ける(「かなり影響する」+「やや影響する」)」と回答しているのに対し、「推し活」全般では、「全く影響しない」が54%を占めていた。

年代別に見ると、「推し活」全般に物価高や円安は「全く影響しない」と回答したのは高齢層で顕著で、60代(73.0%)・70代(66.3%)という結果になった。60代以上では男女ともに推しの対象として「スポーツ選手」が上位に挙がり、「テレビ番組を見る」が主な「推し活」となっていることから、「推し活」自体にかかるお金が低めなことも要因の1つだという。

また、最も熱心な20代・30代女性においても、日常の出費は物価高の影響を受けつつ「推し活」の費用は確保している面もわかったという。
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