iPhoneへのマイナンバー搭載が、6月24日7時30分からいよいよ始まりました。iPhoneのウォレットに公的な身分証明書が追加できるのは、米国以外では日本が初めて。
自分のマイナンバーカードを用意すれば5分もかからずに追加でき、プラスチックのマイナンバーカードと同様にコンビニでの住民票や印鑑登録証明の取得、行政サービスなどに利用できます。

プラスチックカード以上の安全性が確保されているのが、iPhoneへのマイナンバー搭載のポイント。ウォレットへの追加時やマイナンバーの利用時はFace IDなどの生体認証が求められるほか、紛失時も24時間365日いつでも電話や「探す」アプリで利用停止の対応ができます。プライバシー性の高い個人情報を保存しないのも、プラスチックのマイナンバーカードと同様です。

今年の秋をめどに、マイナ保険証としても使えるようになる見込み。SuiCaなどの交通系ICカードと同様に、iPhoneへの導入でより便利に使えるのは間違いありません。

○ウォレットへの登録は5分もかからずにできる

iPhoneへのマイナンバー搭載は、iPhoneのマイナポータルアプリを利用します。6月24日に最新バージョンに更新されたので、事前にアップデートをする必要があります。

追加の作業は簡単。画面の指示に従って、マイナンバーカードの暗証番号や署名用パスワードなどを入力しながら進めればOK。途中、顔写真を撮影する部分があり、横を向いたり眉毛を上げるよう求められ、写真では認証が通らないので安全性は十分。トータルで5分もかからず終了し、ウォレットにマイナンバーが格納されます。


格納されたマイナンバーは、ウォレットアプリで参照できます。券面は桜が描かれたシンプルなデザインで、右上のiボタンをタップするとマイナンバーカードの券面情報が参照できます。iボタンをタップしない限り、自身の名前や住所、顔写真が表示されないのは、プラスチックのマイナンバーカード以上の安全性が確保されているポイントといえます。

マイナンバーの情報はiPhone内の安全な領域(セキュアエンクレーブ)に保存され、FaceIDなどの認証を済ませない限りアップルさえも情報にアクセスできません。そもそも、自身の医療受診履歴や銀行口座などプライバシー性の高い情報は保存されていないので、そのような情報が漏れる心配はありません。

ウォレットアプリにマイナンバーを登録すれば、コンビニで住民票の写しや印鑑登録証明書などの取得に利用できるほか、マイナポータルでのログインによる行政サービス利用などに活用できます。利用の際は、iPhoneのサイドボタンのダブルクリックでFaceIDなどの生体認証を済ませる必要があります。ウォレットを利用した各種決済とは異なり、パスコードでは代用できない仕組みになっており、この点でもセキュリティが高いといえます。

マイナ保険証には現時点では対応しておらず、今年の9月をめどに対応する予定としています。

もしiPhoneを紛失した場合、24時間365日受付の電話でマイナンバーの機能を停止できるほか、「探す」アプリ経由でiPhoneを遠隔ロックすることで使えなくできるので安心です。
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