iPhoneへのマイナンバー搭載が6月24日に始まりました。デジタル庁のWebサイトで利用方法などがまとめられていますが、若干分かりにくい部分もあります。
そこで、疑問を感じやすい10のポイントをまとめてみました。

iPhoneにマイナンバーを入れれば、もうマイナンバーカードは持ち歩かなくていい?

ほとんどのシーンで、iPhoneに入れたマイナンバーがマイナンバーカードの代わりに使えますが、iPhoneでは対応できない状況もあります。ICチップの情報を読み取るための機器がプラスチック製のマイナンバーカードに特化している場合があるからです。

そのような状況でも対応できるよう、プラスチックのマイナンバーカードも持ち歩くようにするのが安心です。

マイナンバーカードと運転免許証を一体化しているが、iPhoneにマイナンバーを入れればiPhoneが運転免許証として使える?

現時点では、iPhoneのマイナンバーは運転免許証として使うことはできません。運転免許証との一体化手続きを済ませたマイナンバーカードでも、iPhoneでは運転免許証の機能が有効にならないからです。今後対応するとしていますが、時期は明らかになっていません。

そのため、すでに運転免許証との一体化を済ませた人も、運転の際はマイナンバーカードか運転免許証の携帯が必要となります。
iPhoneがマイナ保険証としても使えるの?

現時点では、iPhoneに入れたマイナンバーはマイナ保険証としては利用できません。病院など医療機関側のシステムや機器の対応が整っていないからです。7月から実証実験を開始し、9月ごろから順次使えるようになる予定としています。
個人用のiPhoneと仕事用のiPhoneの両方に同じマイナンバーを入れられる?

マイナンバーは1台のiPhoneにしか搭載できず、複数のiPhoneには入れられません。
すでにiPhoneにマイナンバーを搭載した状態でほかのiPhoneに同じマイナンバーを登録すると、先に登録したiPhoneのマイナンバー情報は自動的に削除されます。

同様に、Androidスマホにすでにマイナンバーを登録してある場合も、iPhoneに登録するとAndroidスマホの情報は削除されます。

子どもがスマホを持っていないので、自分と子どものマイナンバーを両方とも自分のiPhoneに入れられるの?

1台のiPhoneには1つのマイナンバーの情報しか搭載できないので、2名分のマイナンバーは登録できません。
子どものiPhoneにマイナンバーを入れたい。iPhone自体は親の契約だけど大丈夫?

iPhoneの使用者と契約者が異なっていても、問題なくマイナンバーが導入できます。
Androidスマホ用のマイナンバーとの違いは?

iPhoneのマイナンバーは「電子証明書機能を用いた電子署名や電子認証」と「属性証明機能を用いた氏名や生年月日、顔写真などの証明」の2つの機能を備えています。それに対し、Androidのマイナンバーは電子証明書機能しか利用できず、属性証明機能は対応していません。現時点では、iPhoneのマイナンバーの方が機能面で優れているといえます。
マイナンバーカードや電子証明書が有効期限切れになったら、iPhoneに入れたマイナンバーはどうなる?

iPhoneのマイナンバーは、いわば「マイナンバーカードのデジタルコピー」。マイナンバーカードや電子証明書が期限切れになったら、iPhoneのマイナンバーも同様に期限切れで使えなくなります。
iPhoneを買い替えた際、どんな手続きが必要になる?

新しいiPhoneにマイナンバーを導入すれば、古い端末からは自動的にマイナンバーの情報が消えるので、特別な手続きは必要ありません。

ただし、iCloudバックアップ経由で新しいiPhoneに自動的にマイナンバーが導入されることはありません。
自分で新しいiPhoneにマイナンバーを導入する必要があります。
今後出るiPhoneの新製品、マイナンバーに対応する?

iPhoneの新製品はアップル側で検証していることもあり、基本的に製品が入手できるタイミングですぐマイナンバーが導入できるようになるとみられます。

iPhoneのマイナンバー、使えるのは公的な手続きだけ?

民間の事業者がスマホで「マイナンバーカード対面確認アプリ」を起動し、ユーザーが自身のiPhoneを近づけることで記録された情報を読み取り、対面での本人確認や年齢確認、住所確認ができるようになります(7月中を予定)。これを利用すれば、飲食店でのアルコール販売やレンタカーの利用、銀行口座の開設、携帯電話の申し込みなどがiPhoneのマイナンバーでできるようになります。

マイナンバーカード対面確認アプリでの本人確認時、ユーザーのiPhoneには事業者が求める情報の種類が表示されるので、その内容を確かめてからFace IDなどで承認すれば情報が渡る仕組み。自分のiPhoneを渡す必要はなく、渡したまま忘れた…というウッカリも防げます。
編集部おすすめ