全日本学生遊技連盟(学遊連)は、2024年度の活動報告および2025年度の活動概要を説明する記者発表会を2025年6月25日に開催した。

記者発表会には、学遊連の毒島大輔代表理事、ぱちんこ広告協議会(PAA)の岡林克彦理事長、同じくPAAの岡崎翼理事、そして学遊連学生職員からは学生代表の有村颯太さんのほか、中村ターリックさん、岸野楽人さん、田中勇斗さん、小林敬史さんが出席。
学遊連公式アンバサダーのひなたさんが司会進行を務めた。

発表会冒頭、学遊連の活動が今年で4年目を迎えたことについて、学生代表の有村さんは「今年度も学生と力をあわせて業界を駆け抜けていきます」と力強く宣言。毒島代表理事も、リクルーティングなどで業界貢献を果たし始めている活動内容を評価し、「まだまだ新しいことに取り組んで挑戦してまいります」と続ける。また、「ファンとパチンコ業界をつなぐパイプ役としてファン拡大に寄与することを方針のひとつに掲げている」という姿勢から学遊連を後援するPAAの岡林理事長は、「学生職員の皆様が主導して若年層に向けた新しいパチンコの楽しみ方を創造する取り組みは、まさに業界の未来を担うもの」であるとし、「今後も業界との橋渡し役としてできるかぎりの応援をしてまいりたい」とエールを贈った。

○2024年度の活動報告

学遊連の2024年度における活動については、昨年夏に全国で開催された「PS:JAPAN2024」について報告から。総エントリー数は3,255名と2023年度に比べて減少したものの、実際にホールに足を運んで遊技をした実参加者数は2023年度を上回る延べ3,380名を数え、ノンユーザーの比率も向上。若年層がパチンコ・パチスロに触れる機会が増加したことについて「初年度開催時より、着実に改善できている」と評価する。

そして、プロモーション展開においても多くの施策を実施。公式スペシャルサポーターに、2年連続でレジスタンスを迎え、業界認知や既存ユーザーへの訴求を広げる施策としてSNS、ショート動画を展開。様々なキャンペーンに加えて、ドン・キホーテとのコラボも各地で実施された。

続いて、「PS:JAPAN2024」に参加した若年層に向けたアンケートの結果を発表。参加のきっかけは「友人の紹介」が約51%と半数を超えているほか、SNS関連はYouTubeとXを合わせて約30%を占めており、YouTubeでのショート動画展開を増やしたことが、「若年層への認知を広げた」との認識を示した。
また、大会参加への満足度は80%を超え、実参加者数が増えたこともあり、次回への参加意欲も約98.2%と非常に高い数字を残している。そして、大会を通じて、約82%がパチンコ・パチスロに興味を持ち、友人への推奨度も約95%と高く、大会が業界の盛り上げ、ノンユーザーの獲得に寄与。「2025年度への期待が感じられる」との手応えを明かした。

一方、2024年度に開催されたリクルート系イベントは、2,000名を超えるエントリーを数え、「超アミュジョブサミット」には延べ781名、「超アミュミーティング」には延べ70名、「超アミュオンライン」には述べ172名が参加するなど、合計で1,000名を超える実参加者数を記録。3つのリクルートイベントから、内定者41名、内定承諾者27名、アルバイト紹介は669名という実績を残した。

リクルートイベント参加者のアンケート結果を見ると、イベント参加前の業界志望度が、第一志望と第二志望を合わせて39.52%だったところ、参加後は約53.66%へと増加。若年層の業界に対するイメージ向上は、「参加企業のプレゼンや熱意が学生に直接伝わった結果」と分析する。そのほか、新たな企画として、「アミューズメント業界ビジネスコンテスト」や「協賛ポスターデザインコンテスト」を実施。多くの業界セミナーやイベントへの登壇など、積極的な展開が行われた。

○2025年度の活動スケジュール

2024年度の活動結果を受けての2025年度の活動は、「ノンユーザーへのパチンコ・パチスロの訴求、イメージ向上、接触機会の増加をより強固に、複数の新たな施策を実施する」という学生代表の有村さん。5~7月にかけてリクルートイベント「超アミュジョブサミット」を開催するほか、7月からは新企画となる謎解きイベント「謎解きは遊技のあとで」を全国のホールで実施。8月からは「PS:JAPAN2025」の予選を、ホールでの地方大会だけでなく、オンラインでも実施。
全国オンライン大会は8月~12月の長期間にわたって実施される。そして2026年1月にはノンユーザーに向けた新企画「GOUN FES」を実施し、2月には「PS:JAPAN2025」の決勝大会を開催。「1年365日という期間をフルに使い、多岐にわたる様々な企画を実施して、前年度を超える結果をご報告させていただきます」との強い決意を明かした。

PS:JAPAN2025


メインイベントともいえる「PS:JAPAN2025」については、前年度からの大きな変更点として、3~7名によるチーム戦から「2人1組のタッグ戦」となる点が挙げられる。大会参加のきっかけとして「口コミ」や「友人との参加」が多いことから、3名以上集めないと出場できないというハードルを下げることで、エントリー数の増加を目指すという。また、決勝大会での奨学金は総額777万円が予定されている。

そして、地方都市部で行われる地方予選大会に加えて、全国オンライン大会を実施するなど、決勝進出に向けて複数のルートを用意。全国オンライン大会は「Qchan」を使用したオンラインクイズ形式で、8月から12月まで月1回(全5回)、全国どこにいても参加できる大会となる。また、今回の目玉として、8月9日に開催される「みんパチ・スロサミ2025」の設備を利用して、イベント翌日の8月10日に「PS:JAPAN2025 みんパチ・スロサミ特別予選」を実施。地方予選大会、全国オンライン大会、みんパチ・スロサミ特別予選のそれぞれで優秀な成績を残したタッグは、その時点で決勝進出となる。

そして、注目の決勝大会は、2026年2月に、例年の沖縄ではなく、横浜にて開催。公式スペシャルサポーターは、レジスタンスが3年連続で務めるほか、新たにストリーマー回胴録を迎え、応援サポーター,公式アンバサダーとともに大会を盛り上げ、「学遊連の悲願でもあるエントリー数7,777名の達成に向けて、全力で走り続ける」との意気込みを明かした。


■超アミュジョブサミット

「超アミュジョブサミット」は、パチンコ・パチスロに関する企業が集う就活説明会を兼ねたリクルートイベント。企業ごとの説明ブースに加えて、国家資格保有のキャリアコンサルタントに就活相談ができるコーナーや、履歴書用写真を無料で撮影できるコーナーなどが設けられるほか、イベント終了後には懇親会を実施し、参加者と企業の交流の場として関係性を深めることも可能となっている。なお、2025年度は開催襟を拡大し、5月から11月にかけて東京、大阪、名古屋、福岡、仙台の5カ所で、計7回の開催が予定されている。

なお、学遊連では、リクルートイベントの開催にあわせて、公式SNSに、業界で実際に働く先輩のインタビューなどを投稿。これまで就活業界として選択していなかった学生に向けても情報発信を行っていく。

■謎解きは遊技のあとで

2025年からの新企画となる謎解きイベント「謎解きは遊技のあとで」は、2025年7月~9月の1クール目、2025年11月から2026年1月の2クール目と、2クールにわたって開催される。ホールの店頭に掲出されるポスターから、18歳以上であれば誰でも参加可能となっており、問題は京都大学、早稲田大学の学生が作成。謎解きというきっかけからノンユーザーがパチンコに親しみを持つことを目的とした企画となっている。

■GOUN FES

2026年1月10日に福岡県で開催予定の「GOUN FES」は、若年層のノンユーザーをターゲットに開催される新企画。学遊連が掲げている目的のひとつである「若年層へのパチンコイメージの向上、および普及活動」に沿った企画として、これまで遊技に触れたことのない大学生に、新たな接触機会を提供することを目的としており、「地域の若者文化を応援する場としても福岡から新たな動きを作り出す」と力を込める。

「GOUN FES」は、幸運が鍵となる「福男福女決定戦」とパフォーマンスを行う「Youth Live」の2軸で構成される全く新しい形の学生参加型イベント。日本で一番運の強い大学生を決める「福男福女決定戦」は、サイコロ、じゃんけん、ポーカー、パチンコ、パチスロなど、運の要素が大きいゲームをトーナメント形式で行い、優勝者には賞金と“日本一運のいい大学生”という称号が授与される。


一方、「Youth Live」では、大学生ダンサー、パフォーマー、アーティストによるステージライブを実施。地元福岡を中心とした大学生たちによるエネルギッシュなステージパフォーマンスで会場全体を盛り上げる。なお、2025年度は福岡での開催となるが、徐々に規模を拡大し、今後は全国規模での開催も想定。「若者たちのパチンコ・パチスロをはじめたきっかけが『GOUN FES』と言われるように運営していきます」との意気込みを明かした。

各イベントでは、既存ユーザーだけでなく、ノンユーザーに向けたアタックを行い、これまで取りこぼしのあった層も獲得し、「パチンコの魅力やパチンコの面白さを伝えていきたい」という学生代表の有村さん。特に新企画については、「パチンコ業界に今までなかった、まったく新しい斬新な企画」と強くアピールした。

記者発表会の最後は、PAAの岡崎翼理事が登壇。「昨年、一昨年と良い結果を残し、徐々に良くなってきている」とし、エントリー数は多かったものの、実参加者数が少なかった初年度と比較して、「運営の改善が進んでいる」点を称賛する。また、リクルートイベントに関しても、「昨年はしっかりと結果を残すことができている」と評価。今年度に関しても、より新規ユーザーを獲得することに特化したイベントや企画への取り組みを強化している点について、「これをしっかりと結果に繋げることができれば、業界の一番大きな課題である若年層の新規ユーザー獲得に寄与できる」と大きな期待を寄せた。
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