お笑いコンビ・爆笑問題の太田光と映画監督の岩井俊二氏が26日、東京・麻布台ヒルズ ギャラリーで開催された「高畑勲展-日本のアニメーションを作った男。」内覧会&オープニングセレモニーに登場。イベント後に報道陣向けの取材に応じた。


6月27日から東京・麻布台ヒルズギャラリーにてスタートする『高畑勲展 ̶日本のアニメーションを作った男。』。高畑勲監督の熱烈なファンとして知られる太田は、「(展示会は)まだ見てないんです。よくここに立っているなと(笑)。本当に日本テレビの社長です。手ブラで来ました」と20日に国分太一の問題で会見を開いた日本テレビの福田博之社長を思わせる発言で笑いを誘った。

報道陣から「最近気になる芸能ニュースは?」という質問を投げ掛けられた太田は「それは日々色々あるからどうしたものかと。僕も当事者。色々気にになることはたくさんありますね」と言葉を濁しつつ、「やっぱりそれこそ高畑さんが『火垂るの墓』を反戦映画と一言で括らないで欲しいという部分に関して僕は共感します。我々の漫才も社会派漫才とよく言われますが、それだけじゃないぞと。人間の生き様、どうやって生きて悲しむのか……完璧じゃないんです。レッテルを張られるとどうしても言いたくなる。
今の世の中で言うと、マスコミの皆さんも含めて僕自身もそうだが、人権という言葉に振り回されている」と持論を展開した。
○日本中が右往左往している

続けて「ここ昨今、色んな意味でフジテレビの問題以降、人権をどう解釈していいのか、日本中が右往左往している。急にCMで誰か降ろしたり、それを戻したりとか。どっかの局がこれ全部遠回しにしたとか言ってるわけですけど、そういうことをやりながらてんてこ舞いになっている」と混乱ぶりを指摘。「法令遵守と言いますけど、法に書いてあるモノ以上のモノを人間が取り巻いていて、そこで生活をしているということが一番重要なこと。僕らもそれをネタにし続けている。高畑さんも生涯を続けてやり続けた。そのように今は思っています」と高畑さんの功績にからめて現在の芸能界をまとめていた。

アニメ界の巨匠・高畑勲さんの生誕90年という節目の年に、6月27日から東京・麻布台ヒルズギャラリーにて「高畑勲展 ̶日本のアニメーションを作った男。」を開催。『火垂るの墓』に着目した多くの資料を展示しているほか、『平成狸合戦ぽんぽこ』、『アルプスの少女ハイジ』のセル画・背景画が本展で初公開し、かつて『火垂るの墓』に原画スタッフとして参加した庵野秀明が描いた重巡洋艦摩耶のレイアウトを基にして描かれたハーモニーセルの初公開も目玉となっている。
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