俳優の鈴木亮平が主演を務める、劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』の沖縄凱旋イベントが実施され、あわせて、ドラマシリーズのTVer配信がアナウンスされた。

2021年に、TBS日曜劇場枠で放送されたドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』。
最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で事故や災害の現場にいち早く駆け付け、「1人も死者を出さない」という使命のもと、自らの危険を顧みず患者のために戦う医療チーム・TOKYO MERの活躍を描いた作品。2023年4月に公開された劇場版一作目では、横浜のシンボル・ランドマークタワーを舞台として、爆発事故により193名が閉じ込められるという大災害に立ち向かう姿が描かれた。

劇場版二作目となる本作の舞台は大海原。鹿児島と沖縄にまたがる海を巡る『南海MER』が誕生し、彼らはオペ室を搭載した特殊車両=NK1を乗せたフェリーで海を渡り、医療が行き届かない離島医療に従事していた。そんなある日、とある火山島で大規模な噴火が発生。迫りくる溶岩と噴石に、全島民79名が命の危機に曝される。噴煙によってヘリでの脱出は不可能、島民のなかには子供や高齢者も多く、移動さえ容易ではない。この状況で、鈴木亮平演ずる医師の喜多見幸太は、新しいMERメンバーたちは、全員の命を救えるのか?

『南海ミッション』ではTOKYO MERチーフドクター・喜多見(鈴木)をはじめ、賀来賢人、菜々緒、石田ゆり子ら、連続ドラマからのオリジナルメンバーが続投。さらに、南海MERチーフドクター候補・牧志秀実を江口洋介、看護師の常盤拓と知花青空役には高杉真宙と生見愛瑠、南海MERの麻酔科医・武美幸役に宮澤エマ、島の漁師・麦生伸役に玉山鉄二という豪華キャストが新たに参加する。

そんな作品の舞台であり、撮影のロケ地となった沖縄で、主演の鈴木をはじめ、江口、菜々緒、高杉、生見、宮澤が登壇した凱旋キックオフイベントを実施した。

イベントの会場となったのは、那覇空港のふくぎホール。500人を超える観客が集まっており、MCの呼び込みで、キャストが登場。
南海MERが全員揃ってのイベントは今回が初めてである。劇中の役衣装での登場ということで、キャストの名前が呼ばれると、瞬く間に会場からは歓声と拍手が巻き起こった。さらにキャストがカーペットに登場すると名前を呼ぶ声や、多くのファンから歓迎されている様子が伺えた。大勢の観客を前にした鈴木は「沖縄でずっと撮影しておりました。今日この場所に戻ってこられて、凱旋ということで、こんなに大きなイベントを実施できて、うれしく思います。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べると、会場から暖かい拍手が溢れた。

南海ミッションで新たに登場する、南海MERのユニフォームやメンバーについて聞かれると、最初はハイビスカスカラーのユニフォームにびっくりしていたという鈴木。同じく江口も驚いていた様子を語っていたが、「今となっては考えられないくらいしっくりきています!」と意気投合している場面も。そして、本作より新たに登場する南海MERのメンバーについて鈴木は「全員がめちゃくちゃかっこいい! 映画を見てもらうと、南海メンバー全員を愛してもらえると思います!」と大絶賛の様子で、江口は自身が演じる牧志について「非常にまじめな人で、こういう医者がいてくれたら良いなと思えるキャラクターで演じさせてもらいました」と、役への想いも打ち明けた。

本作より登場した新メンバーは、実際に撮影に参加した感想を聞かれると、「噴火のシーンの規模がとにかく凄いので、大変な撮影を乗り越えてだんだんとメンバーとの仲も深まって、それぞれのそのキャラクターになっていくようで、楽しんで演じることができました」と江口。高杉は「新メンバーとして受け入れられるのか不安もありましたが、MERのメンバーとして参加させてもらって嬉しかったです。どの現場にも匹敵しないくらいエキスパートが集まっている現場だなと思いました。
わからないことがあっても、亮平さんがいるという安心感もあり助けられました」と振り返った。元々MERを視聴していたという生見は「想像以上に過酷な撮影でしたが、この現場を経験したら何も怖くないと思える現場でした」と、知花というキャラクター同様に自身の成長にも繋がった様子。そして宮澤は「ファンの方々の熱量がすごいことを知っていいたので、その中に自分が入ることが信じられなく、クランクインしたタイミングも終盤のシーンから始まったので、不安があったのですが、撮影が進むにつれて演じるキャラクター達と同じく、みんなの絆が深まるのを感じました」とそれぞれがチームの一体感を共有した様子を語ってくれた。

沖縄での撮影について聞かれると、菜々緒は、「南の島が大好きなので、沖縄での撮影は天国でした!」と満喫した様子。鈴木から「菜々緒さんの海好きはすごいですよ! まるで人魚のようで!」と言われると、会場からは笑い声が起こる場面も。そのほかにも高杉はお気に入りのタコス店を見つけるなど、キャストは各々で過酷な撮影の合間にも沖縄を楽しんでいたようで、時折笑いが起きるなど和やかムードで沖縄の思い出を語りあった。

イベントの最後に鈴木は、「みなさんのおかげでドラマから始まって映画第二弾まで、本当にTOKYO MERを愛してくれてありがとうございます」と感謝の意を伝え、「コロナ渦で始まったTOKYO MERという作品は、『医療従事者の方々はヒーローだ』というコンセプトのもと、ヒーローもののような医療ドラマを作ろうというところから始まった作品です。今回の劇場版第二弾では医療従事者だけではなく、どんな人でも誰かを助けようと一歩踏み出す勇気を持てる人はヒーローなんだというメッセージが込められています。」と改めて作品の魅力を説き、「沖縄で撮影を行い、舞台となった鹿児島で火山が噴火するという設定です。鹿児島の方々にとって、火山はリスペクトして、愛する存在であると同時に、自然の脅威でもあると思います。今回は、沖縄の自然の美しさを描き出す一方で、自然というものの恐ろしさも表現しました。災害の多いこの国で生きる私たちだからこそ、何かが起きた時に誰かを守るために一丸となって行動できるような絆と、そして誰かがヒーローになれるという希望を、大人だけでなく、これからの時代を背負っていく子供たちにも届けたいと考えています」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。

○ドラマシリーズのTVer配信も決定

TVerおよびTBS FREEでは、映画の公開を記念して、7月1日からドラマシリーズを順次配信し、8月2日からは2023年に放送されたスペシャルドラマ『TOKYO MER~隅田川ミッション~』も配信となることも発表となった。
またU-NEXTでは、ドラマシリーズのほか、ディレクターズカット版や劇場版など、多数の関連作品を見放題で配信している。この夏はYouTubeやTVerなどの配信とあわせて、劇場でMERの世界を堪能いただきたい。

(C)2025劇場版『TOKYO MER』製作委員会

【編集部MEMO】
劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』ストーリー
「TOKYO MER」の活躍が高く評価され、全国の主要都市である札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡に新たなMERが誕生する中で、沖縄・鹿児島では離島地域に対応できるMERの誘致活動が活発化。指導スタッフとしてTOKYO MERの喜多見チーフ(鈴木亮平)と看護師の夏梅(菜々緒)が派遣され、オペ室を搭載した中型車両=NK1 を乗せたフェリーで離島での事故や災害に対応する「南海MER」の試験運用が開始されていた。
注目を集めた南海MERだったが、運用が始まってから半年間が経過しても、緊急出動の要請はゼロ。まったく実績を作れず、廃止が決定的な状況となっていた。
そんな中、鹿児島県・諏訪之瀬島で突如として火山が噴火。ついに大規模医療事案への出動が決定するのだが、島内は、溶岩が村を焼き尽くし、多くの噴石が飛び交うすさまじい状況で、噴煙により、ヘリコプターによる上空からの救助は不可能。海上自衛隊や海上保安庁の到着も数十分後という絶望的な状況下、南海MERは、島に取り残された79名全員の命を救うために、絶体絶命のミッションに挑む。
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