Propallyは7月16日、「投資活動における世代ギャップに関する調査」の結果を発表した。調査は5月7~14日、全国の20~59歳の男女1,923名を対象にインターネットで行われた。


本調査では、20~29歳を「Z世代」、30~44歳を「ミレニアル世代」、45~54歳を「氷河期世代」、55~59歳を「バブル世代」と定義している。

各投資方法に「興味がある人(関心層)」の割合を世代ごとに見てみると、全世代で株式投資と投資信託が1位・2位を占めており、株式投資は58~61%台、投資信託は47~52%台と世代による大きな変化は見られなかった。一方、その他の投資では年代が上がるほど関心が低下する傾向が顕著に現れており、特に現物不動産投資では、Z世代の41.6%からバブル世代の13.7%まで約3倍の差が。世代による関心の格差が大きいことがわかった。

実際に投資を行っている投資実施層の割合を見ても、やはり株式投資と投資信託が全世代で1位・2位を独占。しかしながら、Z世代をみると、3位以下の投資実施率の相対的な高さが特徴的で、暗号資産12.5%、FX9.4%、債券7.7%、現物不動産5.4%と続いており、上位2位との差が小さくなっている。株式・投資信託への偏りが強い他世代と比較して、Z世代は投資方法が分散する傾向が見られた。

次に、「初期投資額が最も高い」と感じる投資を尋ねたところ、全世代で現物不動産投資が1位となり、その割合はZ世代で28.9%、ミレニアル世代は35.3%、氷河期世代は39.6%、バブル世代は49.5%と、年齢が上がるほど高い割合に。Z世代とバブル世代では約1.7倍の差があり、若い世代ほど現物不動産投資に対して初期投資額のハードルを感じている人が減る傾向にあるよう。

また、「最も管理・運用の手間が大きい」投資でも、全世代で現物不動産投資が1位に。こちらも年齢が上がるほど高い割合となり、Z世代とバブル世代では約1.9倍の差が。これらの結果から、現物不動産投資は全世代において「初期投資額の高さ」と「管理・運用の手間」で最もハードルが高い投資として認識されているものの、Z世代では他世代と比べてハードルが低く感じられていることがわかった。


最後に、「現物不動産投資を始めたい」と友人に相談されたらどう感じるかと質問したところ、Z世代では40.0%が「賛成する・応援する」「興味深いと思う」とポジティブな反応を示し、「少し心配になる」「やめた方が良いと思う・反対する」というネガティブな反応は19.2%にとどまった。

一方、ミレニアル世代ではポジティブな反応が27.2%、ネガティブな反応が30.5%、氷河期世代ではポジティブな反応が13.5%、ネガティブな反応が39.7%。また、バブル世代では、ポジティブな反応は8.3%にとどまる一方で、ネガティブな反応は43.7%に達していることから、若い世代ほど現物不動産投資に対してポジティブな反応が多く、年齢が上がるにつれてネガティブな反応が増加する明確な傾向が見られた。
編集部おすすめ