キヤノンが、EOS R1とEOS R5 Mark II用の新しいファームウエアを公開した。特に注目できるのが、EOS R1の背面に搭載されていながら、これまで用途が一切明らかにされていなかった“謎デバイス”が晴れて使えるようになったこと。
謎デバイスの正体は小型カメラで、撮影者を検知するとファインダーをいち早く点灯させて速写性を高める役目を担っていた。

キヤノンが公開したのは、EOS R1用のファームウエア(Version 1.1.2)と、EOS R5 Mark II用のファームウエア(Version 1.1.1)。両機種用の新ファームウエアでは、カメラ単体でもインターネットからファームウエアをダウンロードしてアップデートが可能になるほか、サーボAF特性に「ネット越しの被写体」を撮影するシーンに適した[Case スペシャル]を追加した。

注目したいのが、EOS R1に追加された「ファインダー表示優先モード」。EOS R1の液晶パネルの下部に搭載された背面センサーで撮影者を検出すると、ファインダーを覗く前にファインダーを点灯状態にする機能。ファインダー部のセンサーと比較すると、背面センサーでは広範囲かつ遠距離で人物を検知でき、ファインダーを覗いた時点ですでに表示されている状態にできる。

速写性を求める場合、ファインダーを表示し続ける「ファインダー固定モード」の選択肢もあるが、この場合はメニュー画面や再生画面もファインダーのみにしか表示されなくなり、操作性が悪くなる欠点があった。ファインダー表示優先モードならば、ライブビュー画面をファインダーに表示しつつ、メニュー画面や再生画面は背面モニターで表示できるようになる。
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