LINEヤフーは2025年7月31日、同社が提供するフリマアプリ「Yahoo!フリマ」とネットオークションサービス「Yahoo!オークション」における安全・安心への取り組みをまとめた「安全・安心への取り組みレポート」を初公開した。今後も定期的に同様のレポートを発信していくとしている。
○トラブル対応実績を初公開、安全性向上に向けた取り組みを明示
Yahoo!フリマとYahoo!オークションは、アプリの累計ダウンロード数や出品数が拡大を続けている一方で、非対面・個人間取引という特性から、商品状態の認識の違いや不正行為への不安も存在している。
こうした課題に対応すべく、同社は本人確認の強化や不正検知の仕組み、トラブル対応制度を整備。特定条件下での出品時にはeKYC(電子本人確認)を必須とし、AIとルールベースによる不正検知システムと人の目による審査を組み合わせ、24時間365日体制で出品物をチェックしている。
これにより、2023年上半期から2025年上半期にかけて、Yahoo!フリマのトラブル遭遇率(※)は0.6%台から0.3%台へと半減した。
※:トラブル遭遇率=すべての問い合わせ件数+返金申請数(重複除く)÷全取引数
○平均1日以内で審査完了、生成AI導入も予定
Yahoo!フリマおよびYahoo!オークションでは、「商品満足サポート」という制度を導入しており、商品説明と異なる品物が届いた場合などにお見舞い申請が可能となっている。2021年9月に適用条件を緩和し、審査フローを簡素化したことで、審査は平均1日以内に完了。審査通過率は92%に達している。
この制度で補償できないケースについても、一定条件を満たせば最大全額補償が行われる。
今後は、生成AIを活用した「言葉遣いの添削」や「トラブル時のやり取り支援」機能も導入予定。ユーザー間のコミュニケーションを円滑化し、心理的負担の軽減を目指す。