なにわ男子の長尾謙杜と女優の山田杏奈が主演を務める映画『恋に至る病』(10月24日公開)の新たな場面写真3点が公開となった。

なにわ男子の長尾謙杜が主演を務める本作は、斜線堂有紀氏による同名小説が原作。
ジャンルの枠を超えたミステリー×恋愛の融合が注目を集め、発売直後からTikTokを中心に話題となり、紹介動画は再生数200万回超を記録し、原作も30刷を超えるヒットとなっている。

監督は『月の満ち欠け』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した廣木隆一。内気な男子高校生・宮嶺望を演じるのは、「なにわ男子」の長尾謙杜で、グループ最年少ながら俳優業でも躍進を続け、本作でさらに演技の幅を広げることに。宮嶺の運命を変えるヒロイン・寄河景は山田杏奈が務める。

物語は、転校生の宮嶺がクラスの人気者・景と出会い、初恋に落ちるところからスタート。互いの距離を少しずつ縮めていく中で、「どんな私でも守ってくれる?」という景の一言をきっかけに、彼らの関係性は特別なものへと変化していく。しかしある日、同級生の根津原が死体で発見されて事態は急変。景に殺人の疑いが浮上する。動揺しつつも彼女への想いを捨てきれない宮嶺の葛藤が物語をさらに加速させるのだった。

今回公開となったのは、宮嶺の等身大の表情が切り取られた場面写真3点。自宅で大好きな蝶を育てている宮嶺の、小さな水槽をじっと見つめるその表情は、柔らかで、どこか無防備。普段から他人と深い関係を築かないように生きてきた宮嶺が、家ではふっと力を抜いている様子が感じられる、素顔を映し出したカットだ。
教室でのカットは、クラスで一人お弁当を食べている時、寄河の声が聞こえてきて思わず振り返る様子を切り取ったもの。内気な性格の宮嶺も、好きな人が話している内容はしっかり聞いている姿が 微笑ましく、一瞬の反応からも、少し不器用な性格が伝わってくる。寄河と向き合うカットは、「君は、僕のために人を殺したの?」という疑念と、「僕は君が好きだ。たとえ殺人犯だとしても」という恋心が揺れ動く、複雑な感情が一瞬にして宿る、息を呑むような目力が印象的なカッ トとなっている。どこまでも純粋な宮嶺の性格を象徴するような瞬間が多く切り取られ、視線だけで感情が伝わる長尾の繊細な演技に注目してほしい。

主演の二人に対し、本作のプロデューサー陣は「長尾さんの持つ"翳り"にはリアリティがある。本作は良い意味で"痛みを伴う物語"になったらいいなと思っていたので、その表現に説得力があるふたりだった」とキャスティングを振り返る。監督の廣木は「二人は良いバランスだった」と述懐し、長尾については「自転車乗っている時の彼の漕ぎ方が一生懸命で、その一生懸命さが純愛映画としては必要だった」とピュアなラブストーリーに抜群の演技を披露した長尾を絶賛。セリフではなく"沈黙"や"視線"で感情を表現するという、これまで以上に映画的な表現力を求められる役に挑戦した長尾の演技は観る者の心に残るだろう。"信じることの怖さ"と"好きという心の痛み"を、眼差し一つで観客に伝えていく役者として確かな進化を遂げた演技にぜひ期待していただきたい。

(C)2025『恋に至る病』製作委員会

【編集部MEMO】

廣木隆一監督は、1954年1月1日生まれ。71歳。
福島県出身。1987年頃からフリーの助監督として映画の現場に参加し、1982年に『性虐! 女を暴く』で監督デビュー。以降は成人映画を手掛けて注目を集める。2003年には寺島しのぶ主演の『ヴァイブレータ』が公開され、ヨコハマ映画祭で監督賞を受賞した。三木孝浩や新城毅彦とともに恋愛映画の名手と呼ばれ、これまで『ストロボ・エッジ』(2015年)、『ママレード・ボーイ』(2018年)などを世に送り出している。
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