女優の菅野美穂と俳優の赤楚衛二がW主演を務める、映画『近畿地方のある場所について』(8月8日公開)の予告映像4種が、公開された。

同作は、累計発行部数70万部を突破し、「このホラーがすごい!2024年版」で第1位に輝いた背筋氏による小説を原作に、数々の怪異を描いてきた白石晃士監督が実写化。
物語は、オカルト雑誌の編集者が行方不明になることから始まる。彼が最後に追っていたのは、幼女失踪や中学生の集団ヒステリー、都市伝説、心霊スポットの騒動など数々の未解決事件だった。編集部員の小沢(赤楚衛二)とライターの千紘(菅野美穂)は調査を進めるうちに、それらが"近畿地方のある場所"に集約されていくことに気づく。

今回公開されたのは、“近畿地方のある場所”を導く手掛かりとなる4つの特別予告映像。オカルトライター・千紘(菅野)の「私の友人が消息を断ちました」という衝撃の独白から始まる主題歌入りスポット映像には、カメラを真正面から見据え、どこか虚ろな目で語り掛ける千紘の姿が。その感情の輪郭が掴めないまま、じわじわと不穏な空気だけが広がっていき、彼女と行動を共にする編集記者・小沢(赤楚)の「近畿地方に何かありますね」という言葉をきっかけに、映像は一変。画面いっぱいに「身代わり」「味がしないのだ」「うちへきませんか、かきもありますよ」などの意味不明かつ不気味なテロップの数々が浮かび上がる。

さらに、戦慄の映像「赤い服の女」編も公開。ある晩、自室のベランダに“赤い服の女”が立っているのを目撃した大学生・目黒(のせりん)が、その異様な光景をスマホに記録していた映像の一片には、暗がりのベランダに真っ赤な服の女がひっそりと佇む。室内を覗き込むように顔を近づけながら、ゆっくりとまるで何かを確かめるように両手を持ち上げていく。目黒の息遣いや震える手元が映す手ブレ映像のリアルさに、思わず背筋が凍る1本となっている。

続いては、その名前だけで恐怖を呼び起こす「首吊り屋敷」への潜入映像「心霊スポット凸劇」編。
心霊スポットに突撃取材を繰り返す動画配信者の“凸劇ヒトバシラ”が訪れたその屋敷は、床に血のようなシミが点在し、無数に貼られた不可解なお札が壁を覆い尽くす。

次第にパニック状態に陥り泣きじゃくるヒトバシラ。その視線の先には、天井から大量の首吊り縄がぶら下がっており、生配信のコメント欄には、緊張感に満ちた視聴者の声が次々と飛び交う。ヒトバシラが背後を振り返り絶叫した瞬間、映像は激しく乱れ、そこで途絶えてしまう。

そして、どこか“平成の香り”が漂うテレビ番組風の映像「呪いのメール」編も。女子高生の最新トレンドを追う内容らしく、制服姿の彼女たちがインタビューに答えている。最新の流行について尋ねられた彼女たちは、「不幸のメール」を紹介。懐かしいガラケーの画面には、「3人以上に送らなければ死ぬ」という、いわゆる悪質なチェーンメールの文面が映し出される。

その中の一人の女子高生が、カメラに向かって元気よく「私が死ぬわけねーだろ!」と言い放つが、その後、千紘が目にする調査資料には、その女子高生と思しき写真と共に「集団自殺」という忌まわしい文字が記されていた。一見バラバラに見える4つの映像だが、すべて“近畿地方のある場所”へとつながっていく。
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