スコラ・コンサルトはこのほど、「転職や働くことに関する意識調査」の結果を発表した。調査は5月23日~26日、全国の社員100名以上の企業に勤める一般社員・管理職2,106名(うち管理職は238名)を対象に、インターネットで行われた。

○「仕事は収入を得る手段だと割り切っている」が7割超

はじめに、仕事やキャリアの考え方について聞いたところ、「よくあてはまる」と「まああてはまる」と回答した人の割合が最も多かったのは「仕事は収入を得る手段だと割り切っている」で73.6%。次いで「仕事よりもプライベートを大事にしている」が68.7%で続き、仕事について割り切った考えを持っている人が7割前後見受けられた。
○「割り当てられた以上のことはやらない」が4割超

また、「割り当てられた業務以上のことはなるべくやらない」(40.8%)と回答した人に、転職意向の有無を確認すると、「転職意向あり」が59.0%、「転職意向なし」は40.0%という結果に。このことから、「静かな退職」状態にある人は40.8%×40.0%、つまり、全体の16.3%存在すると推定される。

さらに、「入社時は仕事にやる気があったが、今はやる気が下がった」と回答した人に対し、その理由をうかがったところ、「頑張ったことに対する評価や報酬が見合わない」(41.1%)、「会社の体質や企業風土に不満がある」(40.0%)、「昇給・昇進がほとんど期待できない」(38.7%)が上位にあがった。
○転職タイプ「人間関係ストレス型」「ブラック逃避型」「組織に失望型」が上位

次に、転職経験者に自身の転職をタイプ分類してもらったところ、最も多いのは「人間関係ストレス型転職」(12.8%)、次いで「ブラック逃避型転職」(12.1%)、「組織に失望型転職」(9.6%)が上位に。本人の前向きな意志による転職は、「目標発見型転職」が6.8%、「キャリアアップ型転職」が3.4%にとどまった。

また、転職理由を重要な順に5つまで回答してもらったところ、「給与・賞与・福利厚生に不満があった」(40.5%)、「会社の体質や企業風土に不満があった」(31.9%)、「上司に不満があった」(28.0%)が上位に。

さらに、転職理由となった会社の体質や企業風土の不満で、最も多いのは「社員を大切にしているとは感じられなかった」で47.6%。次いで「会社や職場の問題がなかなか改善されない」(34.2%)、「長時間労働でプライベートな時間があまり確保できなかった」(26.4%)、「トップダウンが強く、社員の意見が採り入れられることは少ない」(24.2%)、「変化に対応できておらず、時代遅れの体質を感じた」(23.4%)と続き、これらの要素が目立つ職場は、社員の転職リスクが高くなりやすいと言える結果となった。
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