女優の橋本環奈が主演を務める映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』(9月5日公開)のメイキングカットが7日、公開された。

『カラダ探し THE LAST NIGHT』は、小説創作プラットフォーム「エブリスタ」で人気No.1の携帯小説作品として話題となり、2014年には村瀬克俊による漫画版が漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」(集英社)で連載、同サービスで累計閲覧数1億回を初めて突破した人気作品を原作とする2022年公開のホラー映画『カラダ探し』の最新作。


昨年9月26日に大分県別府市にある遊園地・城島高原パークでクランクインを迎えた同作。撮影初日に顔を揃えたのは、遊園地を訪れながらも、突然に「カラダ探し」に翻弄されることになる同級生を演じる櫻井海音、安斉星来、鈴木福、本田真凜、吉田剛明の5人。

ビビリなオタク系男子・陸人を演じる櫻井は、大和役の鈴木と親友ならではのテンポの良いやり取りを繰り広げる中で、初日からコミカルな表情を見せた。また、キャリアの長い鈴木はメンバーの良き相談相手にもなっており、スタッフを巻き込んだムードメーカーとしても頼もしい存在となっていた。

空手部副部長の岬を演じる安斉は、撮影の合間に蹴りの練習をする姿も。撮影の2カ月前からアクション練習に打ち込んでいたそうで、華麗なハイキックを繰り出す安斉に周囲も「こんなに足が高く上がるの!?」と驚いていた。

一方、本田と吉田は今作で映画初出演。たくさん付箋を貼った台本からも撮影への意気込みが伝わる本田は、羽住英一郎監督からの演出にもはつらつと応えるなど、その瞬発力はさすがの一言。「緊張してソワソワしています」と落ち着かない様子の吉田は、歩く際に右手と右足が一緒に出てしまう一幕も。「お互いに頑張ろう」と声を掛け合う2人の緊張をほぐすように、みんなで笑顔や会話を弾ませる場面も多く見られた。

そして、高広役の眞栄田郷敦も、城島高原パークで撮影をスタート。前作でホラー初出演となった眞栄田は、「前作から3年ほどが経ち、自分がどのぐらい成長できているかとやりがいを感じた」と話す。
今作では、いなくなった明日香(橋本)を3年も探し続けているという苦悩を抱えた高広を演じるため、ボサボサ頭に無精髭を生やした姿で深めにフードを被るなど、ビジュアルも前作とは激変。本番が始まるや瞳の奥に寂しさを宿らせるなど、大切な人を失った高広としての説得力をにじみ出した。

眞栄田は「3年間の中で高広が経験してきたことを踏まえた」上でビジュアルにもこだわりを込めつつ、「前作ではアクションのシーンも多く、体力をたくさん使う撮影が多かったんですが、今回は高広の内面にある複雑な思いや変化を表すお芝居ができる」とさらに高広というキャラクターを掘り下げられることに充実感ものぞかせた。

明日香との思い出の場所でもある遊園地を訪れ、重苦しいオーラを漂わせる高広。一方、高校生らしいバイタリティと友情を武器に生き生きと「カラダ探し」に立ち向かう新メンバー。高広は5人と共闘することになり、頑なだった心を次第に解きほぐしていくが、眞栄田もシーンを重ねるごとに仲良くなっていく新キャストたちを目にして前作の撮影を思い出したという。

「カラダ探し」の呪いによってこの世から姿を消し、“死者の世界”へと足を踏み入れてしまった明日香を演じる橋本は、セットが作られた福岡県北九州市の港湾倉庫でクランクイン。制服に袖を通すと自然と明日香に戻れたといい、「カラダ探し」への帰還に感無量の面持ちを見せる。

現実世界で奮闘する高広と並走するように、明日香は“死者の世界”で孤独な戦いに飛び込むことになる。静けさに包まれた“死者の世界”は、荘厳な趣のある祭壇、怪しく光る赤い石など、恐ろしくも幻想的な空気に満ちていた。撮影の合間には持ち前の明るい笑顔でキャストやスタッフと談笑しながらも、カメラ前に立つと細やかな息づかいにも明日香の心情と葛藤を込める橋本。スタッフからも、「前作でも感じたけれど、スイッチの切り替えがすごい」「本当に頼もしい」と驚きの声が漏れる中、羽住監督も橋本の熱演に快心の「OK!」を響かせていた。


今回公開されたメイキングカット5点には、切り替えぶりに現場が唸った橋本が、ホラー映画の撮影現場とは思えないほどに弾ける笑顔を見せるカット、同じく眞栄田もスタッフと談笑している瞬間がおさめられている。

また、個性豊かな新キャストからは、まさに“青春の1ページ”にふさわしい仲良く揃った集合カットや、撮影した映像を真剣に確認する櫻井のカットなどが到着した。

【編集部MEMO】
前作に続いてメガホンをとる羽住英一郎は、『踊る大捜査線』シリーズのチーフ助監督をTV版から劇場版第1作まで務め、劇場版第2作ではセカンドユニット監督を担当した。映画監督デビューは2024年の『海猿 ウミザル』。同作は、主要キャストを同じくして連続TVドラマ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』として放映。2006年には第2作『LIMIT OF LOVE 海猿』が、2010年には完結編となる『THE LAST MESSAGE-海猿』が公開された。羽住監督は、2010年、北九州市文化大使に任命されており、『カラダ探し THE LAST NIGHT』の前作となる『カラダ探し』も、北九州市にてオールロケが敢行されている。
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