日々の暮らしに欠かすことのできないコンビニエンスストア。進化し続けるお弁当や多彩なチルド総菜、トレンド感あふれるスイーツなど、いつ訪れても便利で、発見のある楽しい空間ですよね。
すでに大人気の新メニューが登場しているほか、数多くの人気メニューもリニューアルしさらに美味しくなった! とのこと。その詳細を確かめるべく、都内で行われた発表会に足を運びました。
工場で一枚一枚を人の手で成形するピザ生地。こだわり抜いた素材と香ばしい焼き上がり「金のマルゲリータ」
2009年に誕生した「セブンプレミアム ゴールド」は、プライベートブランドの最上位ライン。素材や製法にとことんこだわり、“専門店や銘店の味を家庭で”をコンセプトに、金の食パンや金のビーフカレーなど、これまで数々のヒット商品を生み出してきました。
まずご紹介するのは、これって本当に冷凍? と二度見してしまう「セブンプレミアム ゴールド 金のマルゲリータ」。これまでも、手軽に本格的なナポリピッツァを家庭で味わえる人気メニューでしたが、今回はさらに、原料の一つひとつや調理工程、設備まで全てにおいてこだわり抜いたそう。
同メニューを監修している山本尚徳シェフは、東京・中目黒の人気イタリアン「ピッツェリア エ トラットリア ダ イーサ」のオーナーであり、本場ナポリの世界ピッツァ選手権で優勝を重ねた“世界一のピザ職人”。
そんな山本シェフが、今回のリニューアルで最も苦労したポイントとして明かしたのは「大量生産する工程で、いかにレストランのピザ釜と同じ400~500度以上の火加減や、香ばしい風味が増す焼き色を再現できるか」でした。
自身も足繁く工場に通い、ようやく納得できる美味しさになったというその仕上がりに、「プロの目から見ても、窯で焼いてないのにどうやってこの焦げ目をつけたの?と驚くほど」と自信をのぞかせます。
また今回のリニューアルでは、専用のピザ生地に使用する小麦粉や、生地にどのくらい水を加えるか(加水率)も見直しています。
「柔らかいピザ生地を薄く伸ばすのはプロでも難しいですが、そのレベルのスキルを製造スタッフの皆さんが身につけてくれました。ソースもチーズも全てを見直しましたし、最初に「金のマルゲリータ」を発売した2020年から、コツコツと積み重ねてきた“集大成”とも言える味が完成しました」と、渾身の美味しさへの進化を語りました。
試食した「金のマルゲリータ」は、まさにレストランで提供される本格ピザと肩を並べる仕上がり。焼き上がった生地はふちがこんがりと色づき、ひと口かじれば香ばしさがふわりと鼻を抜けます。甘みと酸味のバランスが絶妙なトマトソースと、濃厚でまろやかなチーズがとろりと絡み合い、薄く軽やかな生地の塩味が全体を引き締める――冷凍食品とは思えない、驚きのクオリティです。
もう、お店の味! ゴロっと骨付き肉が3本も入った「金のバターチキンカレー」
さらに、期間限定で新たに発売された「セブンプレミアム ゴールド 金のバターチキンカレー」にも驚かされました。同メニューを監修しているのは、南インドカレーの名店「エリックサウス」総料理長の稲田俊輔シェフ。南インド料理ブームの火付け役であり、近年はレシピ本をはじめ、旺盛な執筆活動でも知られる料理人、飲食店プロデューサーです。
今回メニューの監修依頼があった際、稲田シェフは「ほんとに骨付き肉3本を入れられるの?」と驚いたそう。「カレーは、まず素材ありき。素材からいかにおいしさを引き出すか、が重要なんです。今回は、たっぷりの骨付き肉の旨味をスパイスがサポートしていて、むしろ『こんなに美味しくできちゃっていいの?』と思ったくらいの出来になっています」と笑顔で紹介。
その自信のカレーは、ひと口味わった瞬間に芳醇なスパイスの香りがふわっと鼻を抜け、思わず「ほぉ~」っと声が漏れるほど。じっくり煮込まれたお肉は、フォークを入れた途端にほろりとほどける柔らかさで、噛むほどに旨みが広がります。これほど本格的な味わいを、自宅で温めるだけで楽しめるのは嬉しい限りです。
稲田シェフ自身もこのクオリティに、「味の完成度がものすごい。お店とほぼ変わらない味がコンビニの流通に乗ってお届けできることは、とても嬉しい反面、脅威にも感じます。複雑な気分です」と笑顔で話していましたが、この味に魅了され、「やっぱり本場も体験してみたい」と、エリックサウスを訪れる人が増えそうな予感です。
メインディッシュからスイーツまで 手の届く“プチ贅沢”メニューが充実
セブン‐イレブン・ジャパン 商品本部 チーフマーチャンダイザーの井手口美紗さんは、「私たちは15年間、厳選された原材料、こだわり抜いた製造工程、そして高い技術とノウハウを持つ協力シェフの皆さまと共に、上質な商品を追求し、時代に合ったお客さま目線の品質を磨き上げ続けてきました」と、同ブランドのこだわりを紹介。
例えば「金のマルゲリータ」とともにリニューアルされた冷凍パスタ「金のボロネーゼ」は、ソース全量のうち牛ひき肉を約50%も使用し、ひと口ごとに牛肉の力強い旨みと食べ応えを感じられます。さらに、デミグラスソースに使う赤ワインの種類や加えるタイミングまで徹底的に見直したことで、ソースはよりコク深く、芳醇な香りに。試食すると、大ぶりに残した肉のごろごろ感と、まろやかなソースが絶妙に絡み合い、贅沢な満足感をもたらしてくれました。
また、ブランドスタート時から常に人気上位に入っている「金のハンバーグ」も、今回リニューアル。昨今のハンバーグ人気を分析し、牛肉と豚肉の合いびき肉を使ったレシピに見直し、調理工程もハンバーグ専門店と同様、鉄板で高温調理をした後、オーブンでじっくり加熱しているそう。
いずれの商品も、専門店さながらのクオリティを手の届く価格で楽しめ、自宅で温めるだけで味わえるのが大きな魅力。酷暑が続くこの季節、毎食メニューを考えるのが億劫になりがちですが、こんな多彩で手軽な“プチ贅沢”メニューがあれば、その負担もぐっと軽くなりそう。食卓にちょっとした特別感を添えながら、暑い夏を元気に乗り切りたいですね。
Naomi アートライター・聞き手・文筆家/取材して伝える人。服作りを学び、スターバックス、採用PR、広報、Webメディアのディレクターを経てフリーランスに。「アート・デザイン・クラフト」「ミュージアム・ギャラリー」「本」「職業」「生活文化」を主なテーマに企画・取材・執筆・編集し、noteやPodcastで発信するほか、ZINEの制作・発行、企業やアートギャラリーなどのオウンドメディアの運用サポート、個人/法人向けの文章講座やアート講座の講師・ファシリテーターとしても活動。学芸員資格も持つ。
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