インターネットにアクセスするにあたり、アンチウィルスソフトを有効化したり、各種ブロックツールを入れたり、あるいはVPNツールを導入したりするのはもはや常識と言っていいが、それらがきちんと機能しているかを知るのは難しい。

完璧に対策しているように見えて、実はうまく機能していなかったり、思わぬ抜け穴があったりして、ユーザ情報が筒抜けになっているケースは、ないとは言い切れないのが現状だ。


今回は、現在ネットにアクセスしている自分自身が外部からどのように見えているのか、また利用環境が安全なのかを客観的にチェックするのに役立つ、4つのサイトを紹介する。自身のネットアクセス環境のセキュリティを向上させるのに役立ててほしい。
利用環境をチェック可能、VPNユーザ向け機能も豊富な「BrowserScan」

「BrowserScan」は、ユーザが利用中のブラウザやOS、タイムゾーンや地理上の位置、IPアドレスなど、外部から把握できる情報を一覧で表示してくれるサイト。

同様のサービスは多数あるが、VPNがDNSを漏らしていないかチェックするDNSリーク検出機能を備えるほか、別ページではWebRTCリーク検出も行えるなど、VPNを利用しているユーザ向けの機能が豊富。この種のサービスの中では珍しく日本語表示に対応しているのも特徴の一つ。

広告ブロックツールが機能しているかを確認できる「Can You Block It ?」

「Can You Block It ?」は広告ブロックツールがきちんと機能しているかを確認できるサイト。

バナー広告などさまざまな広告が掲載されており、ページを表示した状態で広告ブロックツールをオン・オフすることによって効果を測定できる。テストは「Simple」「eXtreme」「Advanced」の3種類があり、Advancedでは広告の種類ごとのテストが行える。

マルウェアが検知できる確認できるGoogle製ツール「マルウェアテストサイト」

「マルウェアテストサイト」 は、マルウェアが埋め込まれたサイトにアクセスした時、危険である旨が自身の環境できちんと通知されるかを確認できるサイト。

マルウェアを模した無害なコードがサイトに埋め込まれており、ページにアクセスした時に真っ赤な背景と警告文が表示されれば、正しく機能していることになる。Googleが運営しており危険性はないが、サードパーティ製ツールでは稀に本物のマルウェアサイトと見なされる場合があるので要注意。

ダミーファイルでマルウェア対策を確認「EICAR Standard Anti-Virus Test File」

「EICAR Standard Anti-Virus Test File」は、セキュリティを専門とする欧州の非営利団体EICARが運営する、マルウェアを模したテストファイルを配布しているサイト。


前述のGoogleのテストサイトとよく似ているが、ブラウザ上で判定するのではなく、ダウンロードを試みた過程でチェックが行われるかを確認できる。大手のアンチウィルスソフトウェアも動作確認用に紹介しており、信頼性は高い。

山口真弘 ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWebや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーがおもな守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。 この著者の記事一覧はこちら
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