俳優の妻夫木聡が主演を務める映画『宝島』(9月19日公開)のキャストインタビューやメイキングシーンを収めた「特別映像−たぎる想い編−」がYouTubeで公開となった。

戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く真藤順丈による小説『宝島』。
第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞するなど3冠に輝いた本作が、東映とソニー・ピクチャーズの共同配給によって実写映画化された。監督は様々なジャンルや題材を通して常に新たな挑戦を続ける大友啓史。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結し、誰も見たことがないアメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描く。

この度、キャストのインタビューやメイキングシーンを収録した「特別映像−たぎる想い編−」がYouTubeで公開となった。また、映像とあわせて特別スチールも公開となっている。

映像冒頭、「新しい命の鼓動みたいなものが動き出すのが聞こえた気がした」と完成した本作を観た直後の心境を静かに噛みしめる妻夫木の姿が映し出される。クライマックスのコザ暴動のシーン、自身が演じる主人公・グスクが群衆の中で魂を震わせるシーンを重ね「圧倒された」と明かす妻夫木。アメリカ統治下時代の沖縄を生きる登場人物たち一人一人の激情に想いを馳せながら、「(みんなの感情が)大きなうねりとなって、叫びとなって流れていく。生きる力をまじまじと感じさせられた」と力強く語りかける。

また、そんな妻夫木の想いと共鳴し、グスクとともに激動の時代を駆け抜けたヤマコ(広瀬)、レイ(窪田)、オン(永山)の撮影現場でのインタビュー映像も収録。「この数年1回ももう泣かなくてもいいと思うくらい、すごい泣いた」と撮影時を振り返り、"一生分"と言っていいほどの感情を爆発させたという広瀬をはじめ、"壮大すぎる"撮影規模に衝撃を受けたことを語る窪田、そして、それらを束ねた大友監督の"命がけの"覚悟に最大の賛辞を贈る永山が、撮影を通して感じたそれぞれの想いを打ち明ける場面も。

延べ2,000人を超えるエキストラが参加したコザ暴動のシーンで、熱気漂う撮影現場で一人一人にまで丁寧に演出をつける大友監督の姿もあり、「心の奥の奥の奥の底にある叫びを表現したいと思った」と語る大友監督が指揮を執り、圧倒的な緊迫感で撮影された大迫力の暴動シーンのメイキングは、観る者を熱く、その渦中へ引き込み、現場の臨場感が味わえる内容に仕上がっている。


(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会

【編集部MEMO】
映画の原作となった小説『宝島』は、真藤順丈氏のペンによる。「リュウキュウの青」「悪霊の踊るシマ」「センカアギヤーの帰還」の三部構成となっており、沖縄戦直後から始まった1952年の米軍統治時代から、日本に復帰した1972年までの沖縄を舞台としている。2018年に第9回山田風太郎賞、2019年に第160回直木三十五賞、2019年に第5回沖縄書店大賞の小説部門賞を受賞している。
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