アイロボットジャパンは8月27日、フラッグシップに位置するロボット掃除機「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」を発表した。価格は179,800円で、レンタル式の月額サブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン+」の価格は月額7,980円。
8月29日に発売する。

温水で床を拭き掃除する最上位モデル、伸びるブラシも搭載

アイロボットは2025年4月、ロボット掃除機「ルンバ」のラインナップを一新。新製品6モデルを発表した(関連記事)。

今回登場した7機種目となる新製品は、4月に発表された新製品群を合わせた中でも最上位のフラッグシップとなる「Roomba Max」シリーズのモデル。アイロボットでは「今回の新製品発売により“All New Roomba”のフルラインナップ刷新が完結したことになる」とアピールした。

新製品「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」の主な特徴は次の通り。

掃除効率を高めるPowerSpin ローラーモップ with PerfectEdge
最大72度のお湯で水拭きでき、温度は常温/40度/72度
ルンバ初のデュアルエッジクリーニングブラシ
温水でのモップ洗浄が可能なAutoWash充電ステーション
高性能センサーと高度な物体認識機能
ファブリック風のテクスチャーを組み合わせたデザイン性

ロボット掃除機本体に新搭載するローラーモップ「PowerSpin ローラーモップ with PerfectEdge」は、毎分200回転で安定した圧力を加えながら水拭きできるモップ。壁際でモップがサイドに伸び、水拭きのカバー範囲を部屋の隅まで拡大できることが特徴だ。

水拭き中は温水でモップの汚れを落としながら綺麗なモップで床を拭き上げる。また水拭き時にカーペットを自動検知してモップにカバーをかけ、カーペットを濡らさずに乗り上げて掃除を続ける。モップカバーの搭載はロボット掃除機初だという。

部屋の隅のゴミをかき出すエッジクリーニングブラシは2つに増加し、PowerSpin ローラーモップ with PerfectEdgeと合わせて4段階のクリーニングシステムを採用。
「ルンバ史上最高レベルの清掃力」をうたっている。

温水による水拭きはルンバ初の機能。充電ステーション内蔵ヒーターで作った温水をロボット掃除機本体へ送り、最大72度のお湯で床を掃除し、落ちにくい汚れを拭き取る。お湯の温度は常温/40度/72度の3段階でスマホアプリから選択可能。本体側にヒーターや保温機能は搭載していない。

ちなみにアイロボットでは、同機の水拭きで実現する床の“さらさら感”を「極サラ水拭き」というキーワードで訴求。ハッシュタグを使ったSNS展開を図る予定だ。

セットのAutoWash 充電ステーションは最大75日分のゴミを収集できるほか、最大8週間分となる水拭き用の水を保管可能。加えてルンバ専用洗剤「StayClean 床用濃縮洗剤」の自動投入機能、モップの温風乾燥機能などを内蔵した多機能ドックだ。専用洗剤は9月末からオンラインストアで販売する。300mL容量(使用時は約200倍に希釈)で価格は4,500円。

リニューアル後のルンバは「好調」。
2030年に国内シェア20%目指す

今回の新モデル追加により、エントリーの「Roomba 10S Comboロボット」から最上位の「Roomba Max 705 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」まで、ルンバの最新ラインナップとして7機種が出揃った。

エントリー向けの「ルンバ」シリーズは一人暮らしやシンプルな間取り、価格を抑えたいユーザーがターゲット。ミドルレンジの「ルンバプラス」シリーズは子育て層や複数の部屋がある間取り、引っ越し仕立てのユーザーなどを想定する。そして最上位の「ルンバマックス」シリーズは、毛やゴミが舞いやすいペットオーナーや畳・カーペットが多いユーザーなどに向くという。

アイロボットジャパン 代表執行役員社長の挽野元氏は、2025年4月に発表したリニューアル新製品“All New Roomba”シリーズの動向を紹介。

リニューアル新製品ではオンライン専用モデルを2機種(Roomba 10S Comboロボット+AutoEmpty充電ステーション、Roomba Plus 405 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション)投入。2025年4月~7月の3カ月で、実際にオンライン専売の2機種がモデル別売り上げ全体で30%ずつを占め、突出して売れたという。またリニューアル新製品は、発売~13週までの販売台数が以前のモデルの同時期販売台数から大きく上回り「発売から好調に推移している」と紹介した。

挽野氏はリニューアルした新製品群について、3つの意義を感じているという。1つ目はルンバのブランド力が健在であること。2つ目は製品戦略への手ごたえで、新製品は各モデルのターゲットを明確にしながらPR活動をしてきたため「ユーザーは自分に合ったルンバを的確に選んでいただいていることがわかった」という。

そして3つ目は日本市場におけるロボット掃除機のポテンシャルだ。
挽野氏は「ロボット掃除機には普及拡大の余地が大いに残されている。5年後の2030年までに、国内市場でのブランドシェア20%を目指していく」とコメントした。
編集部おすすめ