メルカリは8月28日、モバイル通信サービス「メルカリモバイル」の新料金プランと、加入時に選べる新特典プログラムを発表した。また、メルカリモバイルの新規加入者向けキャンペーンや機能アップデートを9月1日から順次スタートする。


新施策の1つ、料金プランについては4GB容量で月額990円~というプランを含む4プランを用意。新特典プログラムは10月1日から開始し、メルカリモバイル申し込み時に「メルカリ」利用時のポイント還元率が高まったり、出品時に使える販売手数用が割り引かれるクーポンがもらえたりする。

料金プランは4種類に。最安プランは容量増で料金据え置き

2025年3月に開始したメルカリモバイルには、現在月額990円の2GBプランと、月額2,390円の20GBプランという2種類の料金プランがある。

これが9月1日から4つのプランへ変更される。具体的には月額990円の4GBプラン、月額1,730円の10GBプラン、月額2,390円の20GBプラン、月額3,700円の40GBプランの4種類だ。

現在メルカリモバイルを使っているユーザーや他のMVNOサービスを使うユーザーが、自分が使っている通信量を考えながら選んだり、他社で使っているプランと近いものを選んだりできるよう再編された。料金は他サービスと比べ競争力のある内容にしたといい、ギガも従来通りフリマサービス「メルカリ」で売買可能だ。

メルカリでの売買がお得になる「買う特典」「売る特典」

また2025年10月1日からは、メルカリモバイルを申し込む際に特典プログラムが提供される。ユーザーは次の2つの特典のどちらかを選べる。

「メルカリ」買い物時のポイント還元率が最大14%になる「買う特典」
「メルカリ」出品時に販売手数料が50%オフになるクーポン(上限200円/枚)を最大5枚もらえる「売る特典」

「買う特典」は、「メルカリ」で商品を購入するとポイント還元率が+5%または10%になる特典。通常ユーザーまたはメルカード所有ユーザーは+5%、メルカード ゴールドを使っているユーザーは+10%となる。


「買う特典」でもらったポイントはメルカリモバイルの支払いにも使える。例えば新料金プランで4GBを利用しているユーザーは、「買う特典」で還元された200ポイント全てをモバイルの支払いに使うと、月額990円から200円割り引いた月額790円で利用できる。

実際にもらえるポイントには上限があり、メルカードゴールドユーザーは上限200ポイント~1,000ポイント、それ以外のユーザーは上限200ポイント~600ポイント。ポイント上限はメルカリモバイルで加入したプランによって異なる。

一方「売る特典」は「メルカリ」出品時の販売手数料が50%オフになるクーポンが毎月最大5枚もらえる特典。上限額は200円/枚となる。

メルカードゴールドユーザーは4GBプランで毎月1枚(上限200円/月)、10GBプランで毎月2枚(上限400円/月)、20GBプランで毎月3枚(上限600円/月)、40GBプランで毎月5枚(上限1,000円/月)。

それ以外のユーザーは4GBプラン/10GBプランで毎月1枚(上限200円/月)、20GBプランで毎月2枚(上限400円/月)、40GBプランで毎月3枚(上限600円/月)のクーポンが得られる。

なお「買う特典」「売る特典」のどちらを選んでも、もらえるポイントやクーポンによる値引き金額上限は同じとなるよう設定されている。

SIMカード対応や本人確認書類/対応クレジットカードの拡大も

9月1日からは、メルカリモバイルの機能アップデートも順次行われる。具体的には次の3点だ。

SIMカード対応開始(9月1日から)
本人確認時に運転免許証の取り扱い開始(9月提供予定)
支払い方法に「メルカード」以外のクレジットカード/デビットカードの取り扱い開始(10月提供予定)

このほか、2025年9月1日~30日までの期間でメルカリモバイルを初めて使う人に向けたキャンペーンも展開。
MNP乗り換えで「メルカリ」での購入代金が90%オフになるクーポン提供や、初めて申し込むユーザー全員に登録手数料3,300円などを含めた初期費用が無料となる施策を実施する。

クーポンの提供では、4GB/10GBプランを申し込むと5,000円以上の商品に使える90%オフクーポン(上限5,000円)を、20GB/40GB プランを申し込むと7,500円以上の商品に使える90%オフクーポン(上限10,000円)を獲得できる。

初月無料キャンペーンでは、通常3,300円の登録手数料、各プランの月額基本料、初月ユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料(4円)が無料となる。

メルカリは、フリマサービスやスマホ決済サービス、ビットコイン取引サービス、時間単位のバイトサービスなどを提供しているが、共通して「価値の循環」を意識しているという。メルカリモバイルではギガ(通信量)を価値の循環に組み込み、「メルカリ」内で申し込みやギガの管理、料金支払いまでを完結できる。

メルカリモバイルおよびギガの売買サービス開始から約6カ月が経過した現在、メルカリモバイル利用者の2人に1人がギガ取引の経験があるという。メルカリ 執行役員CEO Fintech兼MVNO事業責任者の永沢岳志氏はこの割合を「(想定数があったわけではないが)思った以上に売買してもらっている」と評価した。

メルカリでは、「メルカリ」でリユース端末を購入し、メルカリモバイルで新料金プランを選びギガを売買し、端末が不要になったらメルカリで売る、といったように、「メルカリ」内で柔軟にモバイル端末や関連サービスを利用する循環を見込む。永沢氏は今回の新料金プランやサービス拡充を通じ「メルカリの中でより“価値の循環”を加速していけるといい」と期待を寄せた。
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