SMBCコンシューマーファイナンスは、7月30日から8月1日の3日間、18歳~69歳の有職男女1,000名を対象に、「世代間ギャップに関する調査2025」をインターネットリサーチで実施した。

18歳~29歳の有職男女500名を「Z世代・若手」とし、30歳~69歳の有職男女500名を「上司・先輩」として質問を行った。


はじめに、Z世代・若手に、自身にとって“理想の上司”とは、どのような上司か聞いたところ、「仕事のことを相談できる」(34.4%)が最も高くなり、「丁寧に教えてくれる」(32.8%)、「具体的にアドバイスしてくれる」(31.6%)、「意見を聞いてくれる」(30.6%)、「成果を褒めてくれる」(30.4%)が続いた。密にコミュニケーションをとってくれる上司を求める人が多いようだ。

上司・先輩に、自身の普段の若手社員に対する態度を聞いたところ、「一緒に業務に取り組んでいる」(29.2%)が最も高くなり、「丁寧に教えている」(26.2%)、「具体的にアドバイスしている」(23.2%)、「意見を聞いている」(23.0%)、「成果を褒めている」(20.2%)が続いた。若手と協力して仕事を進めている人が多いようだ。

Z世代・若手の“理想の上司”では「仕事のことを相談できる」が1位となったのに対し、上司・先輩の普段の若手社員に対する態度では「仕事の相談にのっている」は8位だった。“相談にのってほしい”という若手社員のサインを見逃してしまっている上司・先輩が多いかもしれない。

続いて、上司・先輩に自身にとって“理想の若手社員”とは、どのような若手社員か聞いたところ、「こまめに報告・連絡・相談をする」(31.6%)が最も高くなり、「時間・締切を守る」(31.2%)、「自分で考えて行動する」(30.0%)、「仕事を途中で投げ出さない」(29.2%)、「仕事に意欲的」「協調性を大切にする」(いずれも28.8%)が続いた。

Z世代・若手に、自身の普段の職場における態度について聞いたところ、「自分で考えて行動している」(28.4%)が最も高くなり、「時間・締切を守る」(28.0%)、「こまめに報告・連絡・相談をしている」(27.8%)、「協調性を大切にしている」(27.6%)、「仕事を途中で投げ出さない」(27.2%)が続いた。

上司・先輩の回答と比較すると、上司・先輩にとっての“理想の若手社員”の上位3位は「こまめに報告・連絡・相談をする」、「時間・締切を守る」、「自分で考えて行動する」、Z世代・若手の普段の職場における態度の上位3位は「自分で考えて行動している」、「時間・締切を守る」、「こまめに報告・連絡・相談をしている」と、内容が一致しており、上司・先輩の考える若手社員の理想像と、実際のZ世代・若手の勤務態度に大きなずれはみられないことがわかった。

Z世代・若手と上司・先輩に、仕事での“失敗”に関する気持ち・考えを聞いた。

【失敗は成長の糧になる】では、「そう思う」と回答した人の割合は、Z世代・若手70.4%、上司・先輩82.2%と、上司・先輩のほうが11.8ポイント高くなった。世代・男女別にみると、『そう思う』と回答した人の割合は、男女とも上司・先輩のほうが高くなり、女性では14.0ポイント差となった。
女性では“失敗”という経験の捉え方について、世代間で大きなギャップがあるようだ。

【失敗をすることは避けたい】では、「そう思う」と回答した人の割合は、Z世代・若手69.6%、上司・先輩68.8%だった。世代・男女別にみると、「そう思う」と回答した人の割合は、男性ではZ世代・若手のほうが高く、女性では上司・先輩のほうが高くなった。

続いて、Z世代・若手と上司・先輩に、仕事での“競争”に関する気持ち・考えを聞いた。

【競争は成長の糧になる】では、「そう思う」と回答した人の割合は、Z世代・若手55.6%、上司・先輩64.0%と、上司・先輩のほうが8.4ポイント高くなった。

世代・男女別にみると、「そう思う」と回答した人の割合は、男女とも上司・先輩のほうが高くなり、女性では12.0ポイント差だった。

【競争より共闘がいい】では、「そう思う」と回答した人の割合は、Z世代・若手69.8%、上司・先輩72.6%となった。

世代・男女別にみると、「そう思う」と回答した人の割合は、Z世代・若手、上司・先輩いずれも男性より女性のほうが高い傾向がみられた。

次に、仕事にどのようなことを求めているか聞いたところ、Z世代・若手と上司・先輩いずれも「収入」が最も高くなり、Z世代・若手では「ワークライフバランス」(30.4%)、「仕事とプライベートの切り分け」(30.2%)、上司・先輩では「長く安心して働ける」(34.6%)、「職場の人間関係」(33.8%)が続いた。Z世代・若手ではプライベートの時間をしっかり確保できること、上司・先輩では良好な職場環境で安定的に働けることを重視する人が多いようだ。Z世代・若手と上司・先輩を比較すると、「やりがい」は、Z世代・若手と比べて上司・先輩のほうが13.4ポイント高くなった。

人生を楽しむために大切にしたいことを聞いたところ、Z世代・若手では1位「お金」、2位「趣味」、3位「家族」、4位「心の豊かさ」、5位「自分らしさ」となり、上司・先輩では1位「健康」、2位「お金」、3位「家族」、4位「趣味」、5位「心の豊かさ」「自分らしさ」となった。


Z世代・若手と上司・先輩を比較すると、上司・先輩で1位となった「健康」は、Z世代・若手と比較して、上司・先輩のほうが27.0ポイント高くなった。世代・男女別にみると、Z世代・若手の女性では、「お金」「趣味」が1位となった。また、上司・先輩の女性では、「健康」が半数以上となった。

有意義だと感じるお金の使い方を聞いたところ、Z世代・若手では1位は「頑張った自分へのごほうびに使う」だった。ついで、2位「将来のために貯める」、3位「思い出に残る体験に使う」、4位「家族やパートナーのために使う」、5位「ストレス発散のために使う」となった。一方で、上司・先輩では1位「家族やパートナーのために使う」となった。上司・先輩世代は、自分のためより誰かのためにお金を使うほうが有意義であると考える人が多いのではないだろうか。以降、2位「頑張った自分へのごほうびに使う」、3位「将来のために貯める」、4位「健康的な体作りのために使う」、5位「将来のために資産運用する」が続いた。

世代・男女別にみると、Z世代・若手の女性では、「推しを応援するために使う」が3割を超え、Z世代・若手の男性では、「ストレス発散のために使う」が3位だった。他方、上司・先輩では、男女ともに「家族やパートナーのために使う」が1位となった。また、上司・先輩の女性では「頑張った自分へのごほうびに使う」が同様に1位となった。

Z世代・若手に、上司・先輩と金銭感覚でギャップを感じることを聞いたところ、「飲み会」(11.6%)が最も高くなり、「嗜好品(たばこなど)」(10.8%)、「趣味(推し活は除く)」「食事」(いずれも8.8%)、「推し活」「貯蓄・投資」(いずれも8.6%)が続いた。


上司・先輩に、若手社員と金銭感覚でギャップを感じることを聞いたところ、「飲み会」(12.0%)が最も高くなり、「推し活」(11.4%)、「スマホ・インターネット」(10.8%)、「ファッション」(9.4%)、「自動車・バイク」(8.4%)が続いた。

Z世代・若手、上司・先輩ともに「飲み会」が1位となった。
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