米Microsoftは、Windows用のユーティリティセット「PowerToys」をバージョン0.94に更新した。今回のアップデートは、「設定の検索」機能や「ショートカットキーの競合」検出機能など、「使いやすさ」と「管理性」の向上を目的としたものとなっている。
また、10月リリース予定のバージョン0.95では、ライトモードとダークモードの自動切り替え機能が追加されることが明らかになった。

PowerToysは、Microsoftが開発・提供しているWindows 10/11用の拡張ツール群である。Windowsの標準機能だけでは実現できない、あるいは手間がかかる操作を簡単に行えるようにする様々なツールが提供されている。たとえば、複雑なウィンドウレイアウトを簡単に作成できる「FancyZones」、「画像の一括リサイズ」や「ファイル名の一括変更」など、パワーユーザーから一般のユーザーまで、幅広い層の生産性を向上させる機能が揃っている。

PowerToysは継続的にアップデートされており、バージョン0.94はWindows 11向けに28のツールを含む。こうした機能の増加にともなって管理が煩雑になっていたが、バージョン0.94で「設定の検索」を使ってツールの機能や設定を簡単に検索できるようになった。

検索は「ファジー検索(あいまい検索)」に対応しており、完全な名称を入力しなくても該当項目が候補として表示される。たとえば、「FancyZones」と入力しなくても「fz」や「zone」などの部分的な入力で目的の設定にたどり着ける。候補はポップアップウィンドウで表示され、選択すれば該当ページに移動する。候補が5件を超える場合は「Show all results(すべての結果を表示)」ボタンで一覧表示することが可能である。

PowerToysでは、ユーザーが任意のショートカットを操作や機能に割り当てられる一方で、Windows本体や他のモジュールと競合する場合があった。バージョン0.94では、ショートカットの競合がある場合に「ショートカットの競合」タイルがホーム画面に表示される。
クリックして競合一覧で詳細を確認し、そこから修正するための設定に移動できる。

10月リリース予定のPowerToys 0.95では、Windowsのライトモードとダークモードをスケジュールに基づいて自動切り替えできる機能が搭載される予定である。たとえば、日中はライトモード、夜間はダークモードといった時間帯に応じたカスタマイズが可能になる。

さらに「Keyboard Manager」のユーザーインターフェース刷新も予定されている。キーボードマネージャーはキーの再割り当てやショートカットのカスタマイズを提供するツールであるが、他の同様のユーティリティに比べて設定画面がやや分かりづらいと指摘されていた。
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