Databricksは9月8日、第2四半期に年間売上高換算で40億ドル(日本円で約6000億円)を突破し、前年比50%以上の成長を達成したと発表した。さらに、同社のAI製品も年間売上高換算で10億ドル(同1500億円)を超えたことが明らかになった。

○評価額は1000億ドル

同社では、Andreessen Horowitz、Insight Partners、MGX、Thrive Capital、WCM Investment Managementが共同主導するシリーズKの資金調達を完了。10億ドルの資本を新たに獲得。これにより、企業評価額は1000億ドル(日本円換算で約15兆円)を超えている。

主な業績ハイライトとして、年間売上高換算で前年比50%以上の成長となる40億ドルを突破、AI製品の年間売上高換算で10億超、ネットリテンション率は140%以上を維持し、年間100万ドル以上を消費する顧客が650社以上となり、過去12カ月間でフリーキャッシュフローが黒字化している。

前述の資金調達により、AI戦略を加速させていく。具体的には、エンタープライズデータに最適化された高品質なAIエージェントを構築する「Agent Bricks」の拡張や、オープンソースのPostgresをベースにした新しい運用型データベースカテゴリ「Lakebase」の立ち上げ、そしてグローバル展開の強化が含まれる。

Databricks共同創業者兼CEOのAli Ghodsi氏は「私たちのチームは、今後数十年にわたり企業が頼ることになるデータとAIのインフラを構築することで、これらの成果を上げています。新たな資本により、Agent Bricksの展開を加速し、あらゆる業界の顧客がデータを活用して本番環境のAIエージェントを構築できるよう支援します。また、Lakebaseという新しいカテゴリを創出し、AIエージェント向けにデータベースを再定義していきます」とコメントしている。

同社は、Microsoft、Google Cloud、Anthropic、SAP、Palantirとのパートナーシップを新たに開始または拡大しているほか、米サンフランシスコとサニーベールに新オフィスを開設し、AI人材の獲得を目指している。

同社の「Data Intelligence Platform」は、グローバルで1万5000社が採用しており、データとAIへのアクセスを民主化し、企業がデータを活用して分析やAIアプリケーション、エージェントを構築することを可能している。オープンソースを基盤としたこのプラットフォームは、収益の向上、コスト削減、リスク低減を実現するイノベーションを推進していく考えだ。
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