俳優の妻夫木聡が主演を務める映画『宝島』(9月19日公開)の全国キャラバンの様子を収めた特別映像がYouTubeにて公開された。

戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描く真藤順丈氏による小説『宝島』。
第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞するなど3冠に輝いた本作が、東映とソニー・ピクチャーズの共同配給によって実写映画化された。監督は様々なジャンルや題材を通して常に新たな挑戦を続ける大友啓史。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結し、誰も見たことがないアメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描く。

この度、今年6月から3カ月以上にわたり日本中を巡ってきた妻夫木と大友監督の全国キャラバンの様子を収めた特別映像がYouTubeにて公開された。

今回公開となった特別映像では、妻夫木が"必ず届ける"と約束した通り、全国各地の劇場を訪れ観客や劇場スタッフらと笑顔で交流する姿が映し出されている。8月27日時点で、名刺を直接手渡しした人数は延べ5,000人近く。その一人一人と握手や言葉を交わして心を通わせた妻夫木は、「心を込めて届けようとすれば想いは絶対に伝わると思ったし、土地土地に行ってその想いを伝えれば、みなさんの映画になってくれるんだと、本当に肌で感じた」と真剣な眼差しで振り返る。キャラバン初開催となった沖縄でのプレミア舞台挨拶では涙をこらえる場面もあり、本作に懸ける並々ならぬ覚悟の強さを改めて感じさせる。

また、映像ではそんな妻夫木とともに"直接届けたい想い"を語る、広瀬すず、窪田正孝の姿も。妻夫木演じるグスクの幼馴染であり、アメリカ統治下の沖縄を懸命に生き抜くヤマコ、レイを演じた二人。撮影中、"一生分と言っていいほど泣いた"という広瀬は、本作との出会いを通して「見たり知ったりするだけで肌の感覚が変わる」と熱弁。窪田も、「世の中には正義で溢れていると思う。
その人にはその人の信念があって、その人なりに世の中を変えようとしている」と語り、互いの正義がすれ違うグスクとレイの対立が、決して、特別なことではないことを訴えかける。

「映画を観た時から、何かが始まるような。そういう映画にしたい」と語る大友監督の願いに対して、全国キャラバンを通じて 寄せられた観客たちからの熱い感想の数々。「心に残る映画になりました」「家族に会いたくなりました」等のコメントとともに『宝島』の感動のバトンが繋がる中、映像はグスクが発する、観る者すべての胸に刺さるメッセージで締めくくられる。

(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会

【編集部MEMO】
映画の原作となった小説『宝島』は、真藤順丈氏のペンによる。「リュウキュウの青」「悪霊の踊るシマ」「センカアギヤーの帰還」の三部構成となっており、沖縄戦直後から始まった1952年の米軍統治時代から、日本に復帰した1972年までの沖縄を舞台としている。2018年に第9回山田風太郎賞、2019年に第160回直木三十五賞、2019年に第5回沖縄書店大賞の小説部門賞を受賞している。
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