mentoは9月16日、「AI時代の上司と部下の本音調査」の結果を発表した。調査は2025年9月1日~9月3日、100人以上の企業に勤める会社員832人(一般社員416人・中間管理職416人)を対象にインターネットで行われた。
○「1on1が負担」上司の7割が回答
上司に対して「部下との1on1や面談に心理的負担を感じることがありますか?」と聞いたところ、「負担を感じることがある」(29.8%)、「負担を少し感じることがある」(35.6%)と、上司の65.4%が負担を感じていると回答した。その理由として「部下に気を遣っているから」(62.5%)、「本音を引き出すことが難しいから」(44.1%)、「フィードバックが難しいから」(43.0%)があげられている。
○上司の7割が「本音の引き出しに苦戦」
上司に対して「1on1や面談で部下の本音を引き出すことに難しさを感じますか?」と聞いたところ、「とても感じる」(26.4%)、「少し感じる」(45.9%)と、上司の72.3%が難しさを感じると回答した。その要因として「1on1で話せる時間が短い」(48.5%)、「声をかける適切なタイミングを見極めづらい」(45.2%)、「多拠点や直行直帰など物理的に会う頻度が少ない」(38.2%)があげられている。
○部下の8割が「本音を話せていない」と回答
部下に対して「1on1や面談で上司に『本音を話せていない』と感じますか?」と聞いたところ、「本音を話せていないと感じる」(21.6%)、「あまり本音を話せていないと感じる」(36.8%)、「どちらとも言えない」(23.8%)と、部下の82.2%が本音を話せていないと回答した。その影響として、第一に「転職を考えた」こと、第二に「キャリアに不安を持った」ことがあげられている。
○上司・部下が本当は話したい"本音"の中身
部下に対して「本当は上司に聞いてほしい本音」を聞いたところ、第一に「業務の不安や弱音」、第二に「仕事やチームへの改善提案」があげられた。一方、上司に対しても「本当は引き出したい部下の本音」を聞いたところ、こちらも同様に第一に「業務の不安や弱音」、第二に「仕事やチームへの改善提案」があげられた。話したいこと、引き出したいことは共通しているものの、うまく本音を対話できていないという実態が分かった。
○「AIに本音を言いやすい」部下9割
仕事の中でAIを利用している部下に対して「AIに本音を言いやすいと感じますか?」と聞いたところ、「とても感じる」(32.6%)、「少し感じる」(52.4%)と、部下の85.0%がAIに本音を言いやすいと回答した。また、「AIからのフィードバックをどう捉えていますか?」と聞いたところ、「受け止めやすい」(25.1%)、「少し受け止めやすい」(55.1%)と、80.2%がAIのフィードバックを受け止めやすいと感じていることが分かった。
○"上司の役割"AIで代替できる?
部下に対して「チームにおいて『上司が担っている機能』はAIで代替できると思いますか?」と聞いたところ、「全て代替できる」と答えたのは7.5%のみだった。
○事前のAI相談に有効性を感じる理由
AIが事前に部下の相談やケアを担うことに有効性を感じている上司に対して「有効性を感じる理由」を聞いたところ、「感情を整理してから相談してくれる」(70.7%)ことに最も期待しているとわかった。
○上司が注力したいことは
上司に対して「部下のマネジメントが楽になったときに、何に注力したいですか?」と聞いたところ、「目標達成のための取り組み」(57.2%)、「方針の意思決定」(38.2%)があげられた。