Logitech(日本法人:ロジクール)は9月17日、イベント「Logitech G PLAY 2025」において、次世代ワイヤレスゲーミングマウス「PRO X2 SUPERSTRIKE Wireless Gaming Mouse」を発表した。クリックボタンに誘導式アナログセンサーとハプティク(触覚)フィードバックによる独自機構「Haptic Inductive Trigger System(HITS)」を採用した。
ゲーミングマウスのクリック性能は、コンマ1秒を争うプロゲーマーにとって勝敗を分ける重要な要素である。従来のメカニカルスイッチは、物理的な接点が摩耗することで反応速度が変化したり、入力の揺れやチャタリングによる誤動作を防ぐための遅延(デバウンスタイム)が必要だったりといった課題を抱えていた。
PRO X2 SUPERSTRIKEが搭載する新技術「Superstrike」は、これらの課題を根本から解決する。物理的な接点を持たないアナログ方式(押下量を連続的に検知)の誘導システムを採用し、さらにハプティクスによってクリック感を再現。その結果、デバウンスタイムが不要となり、Logitech Gによれば、初期のテストでクリック遅延を9~30ミリ秒改善できたという。テストに参加したG2 Esportsに所属するCaps選手は、「パブリックサーバーでプレイしている時でも、LAN環境でプレイしているかのような感覚だ」と評価している。
Superstrikeテクノロジーのもう一つの大きな利点は、その高度なカスタマイズ性にある。
PRO X2 SUPERSTRIKEでは、精密な距離調整でアクチュエーションとクリックポイントを設定することが可能。これによって、ゲーミングキーボードで一般的になった「ラピッドトリガー」を利用できる。これは、キーやボタンを押し込んだ距離と離した距離の両方をアナログ的に検知し、設定した距離だけ戻した時点で再入力が可能になる仕組みである。
搭載センサーはHERO 2で、トラッキング解像度は100~44,000 DPI、最大加速度は88G(G640 Gaming Mouse Pad使用時)、最大8,000HzのLIGHTSPEEDレポートレート(ポーリングレート)に対応する。本体サイズは118.4×61.2×38.6 mm、重量は65g。
価格は179.99ドルで、2026年初頭の発売が予定されている。