将来は開業・独立して、仕事をしていきたいと希望する方も多く見られます。一人で仕事ができる、独立に向いた仕事は何があるのでしょうか。
今回は一人の開業に向いている仕事を15個紹介し、成功するためのポイントを解説します。

一人で独立・開業しやすい仕事15選

一人で開業するのに向いている仕事を15個紹介します。
○ライター

ライターは、さまざまな媒体に掲載する記事を執筆する仕事です。雑誌などの紙媒体もありますが、近年はWeb媒体が主流となっています。

ライターは多くの人が手を付けやすく、一人で開業できる典型的な仕事の1つです。パソコンさえあれば、場所を問わずに仕事ができます。

一方で参入者が多いことから競争は激しく、高収入を得るのは簡単ではありません。いかにして他のライターとの差別化を図るのかも重要です。
○デザイナー

一人で独立できる仕事としては、デザイナーもメジャーです。企業や個人のホームページのデザインを手掛ける、Webデザイナーで開業する人が多く見られます。

ライターと同じく、パソコンやデザインソフト、インターネット環境があれば始められ、初期費用はあまりかかりません。場所に縛られずに自由に仕事ができるのもメリットです。

○プログラマー・ITエンジニア

自分の腕一本で稼ぐ仕事としては、プログラマーやITエンジニアも代表例の1つです。フリーランスのエージェントサービスを見ても、プログラマーなどの求人は多く、需要がかなり高いことがわかります。

システムやアプリの開発、Webサービスの構築などさまざまな仕事があり、AI関連の仕事が増えています。在宅ワークから副業、独立へと移行しやすい職種のため、会社員の方でも挑戦しやすいでしょう。

スキル取得の難易度は高いですが、一度身に付ければ長期に渡って安定的に稼げます。
○アフィリエイター

アフィリエイターは、ホームページやブログに広告を貼って稼ぐ仕事です。広告をタップ・クリックされた回数や、広告を経由して物・サービスを購入された金額に応じて、報酬を受け取る仕組みです。

Web広告のメリットは、自分が働いていないときも稼働することです。寝ている間にも広告収入が発生するため、成功すると不労所得を獲得することも可能です。

アフィリエイターはまとまった収益が発生するまで時間がかかるため、粘り強く取り組める方に向いています。
○コンサルタント

企業や個人の課題に対し、専門知識やスキル・経験によってアドバイスをする仕事です。その領域は非常に広く、企業なら営業・マーケティングや財務、個人であれば恋愛・子育て・健康・美容などでコンサルタントが活躍しています。


コンサルタントとして成功すれば、継続的な契約を獲得でき、安定収入につながります。ただし、最初の仕事を獲得するには、相応の経験・スキルが必要です。
○カウンセラー

カウンセラーはさまざまな悩み事を聞き、必要な場合は助言をする相談員の仕事です。相手の言葉を丁寧に聞き取る、傾聴力のある方に向いています。

資格がなくてもカウンセラーを名乗ることは可能ですが、仕事を獲得するには、公認心理士や臨床心理士などの資格を保有している方のほうが有利です。

とくに心のケアを本格的に行うカウンセラーの場合、資格の取得が必須です。
○カメラマン

イベントやWebの記事に掲載する写真を撮影する仕事です。小規模の仕事であればライターが撮影も兼ねるケースがありますが、写真にクオリティの高さを求められる案件では、カメラマンの仕事が欠かせません。

撮影対象は人間や動物から、植物や風景・料理などさまざま。撮影状況によってカメラの設定をし、照明やレタッチといったスキルも求められます。
○営業代行

企業の代わりに営業活動を行い、受注や契約の獲得を目指す仕事です。営業人員が少ないベンチャー企業やスタートアップ企業・個人事業主からの需要が高く、フリーランスでも活動しやすいのが特徴です。


営業代行はスマホ・パソコン・インターネット環境があれば始められ、初期費用を抑えられます。営業職の経験のある方なら、スキルを活かして活躍しやすいでしょう。
○漫画家・イラストレーター

雑誌やWebメディアに掲載する漫画やイラストを作成する仕事です。近年はSNSで作品を公開することで制作受注のチャンスが生まれるため、開業しやすい仕事の1つになりました。

漫画家やイラストレーターはとくに作品に個性が出やすいため、いかにファンを獲得するかが勝負です。その一方、市場や媒体に認められるクオリティも必要で、個性とのバランスをうまく取る必要があります。

○動画編集者

YouTubeやSNSで流す動画を作成・編集するクリエイターの仕事です。台本作成・撮影・編集・BGMの挿入・演出などのスキルを活かし、魅力的な動画を作成します。

動画のニーズは非常に高く、募集も多く見られます。一方で参入者も多く、競争が激しくなっていることから、いかに差別化をするか工夫も必要です。

未経験の場合は、独学やスクールで学んで、小規模の副業からスタートするのがおすすめです。
○YouTuber

YouTubeに動画を投稿し、広告収入を得るビジネスです。
本人が顔出しをするケース・しないケースがあり、どちらでも成功例があります。動画編集者やクリエイターに依頼して動画を作ってもらうケースもあります。

YouTuberとして成功するには、コンテンツのクオリティが重要で、需要のあるテーマで動画を制作する必要があります。どのような人に、どのような動画を提供するのかをしっかり考えましょう。
○ネットショップオーナー

自分で作成したハンドメイド作品や、海外から購入した商品を、ネットショップで販売する仕事です。Amazonや楽天市場に出品することができ、BASEなどネットショップをかんたんに開設できるサービスもあります。

その他にもメルカリやラクマ、クリーマなどのフリマアプリもあり、ネットで販売できる場所はさまざま。Webサイト作成の知識がなくても始められます。
○家事代行

掃除や洗濯、料理などの業務を代行する仕事で、忙しい家庭・単身者には非常に需要があります。提供するサービスの領域に応じて料金を設定するため、価格設定も柔軟にして顧客の要望に応じられます。
○ベビーシッター・ペットシッター

忙しい家族に代わって、赤ちゃんやペットの見守り・お世話をする仕事です。子ども向けの遊び場である「キッズスペース」を運営する方もいます。


子育ての経験がある方や保育士の資格を持っている方、ペットを飼ったことのある方におすすめの仕事です。自分のスキルを活かして働けて、家族からも感謝される、やりがいのある仕事といえます。
○フランチャイズオーナー

企業とフランチャイズ契約を結び、店舗のオーナーとして開業する方法もあります。フランチャイズを積極的に行う業種として、以下が挙げられます。

買取・リサイクル
ハウスクリーニング
学習塾
飲食店
コンビニエンスストア

フランチャイズは企業の商標やロゴをそのまま利用できるため、初めから一定の集客を見込めるのがメリット。店舗の運営方法などもレクチャーしてもらえるため、初心者でも始められます。
開業を成功させるポイント

独立・開業には、さまざまなリスクがあります。リスクを抑え、成功に導くためのポイントを紹介します。
○小規模で始める

ビジネスは小規模で始めるほうが、失敗のリスクを減らせます。うまくいかなかったら撤退すれば、時間やお金のロスを少なくできるためです。

会社員の方はまず副業からスタートし、生活費の大部分を確保できるほど売上が大きくなったら、開業を検討するのがおすすめです。ただし、会社によっては副業を禁止しているケースもあるため、就業規則などを確認しましょう。

○事業計画を作成する

小規模で初めて手ごたえがあり、継続していけそうだと判断したら、本格的な事業計画を作成しましょう。具体的には、以下のような項目を細かく決めて行きます。

顧客(ターゲット)
商品・サービスの内容
提供方法
毎月に見込む売上や利益
資金計画
集客方法

しっかりした事業計画を立てれば、ビジネスの失敗リスクを抑えられます。また、事業計画は金融機関から融資を受ける際にも必要です。
○運転資金や生活資金を準備する

運転資金がなくなると事業はストップしてしまいます。開業する前に、初期費用に加えて、運転資金を用意しておきましょう。

運転資金の目安は6カ月程度が目安ですが、事業内容や規模にもよるため、適切な額を見極めてください。また、事業とは別に生活を支える資金の用意も必要なため、しばらく売上が伸びなかった場合でも生活できるよう、資金を準備しておきましょう。
○集客方法を考える

開業後、重要なのは安定的に集客をすることで、売り上げを確保することです。商品・サービスの内容が優れていても、集客ができなければビジネスは成り立ちません。

ターゲットや事業内容にマッチする集客方法を模索し、積極的にPR活動をしましょう。ただし、広告宣伝費をかけすぎると経営を圧迫するため、費用対効果を確認することも重要です。

安藤真一郎 あんどうしんいちろう マーケティング会社に勤務した後、フリーランスのライターに転身。 多種多様なジャンルの記事を執筆するなかで、金融リテラシーを高めることや情報発信の重要性に気づき、現在はマネー系ジャンルを中心に執筆している。 ライターとして、知識のない人でも理解しやすいよう、かみくだいた文章にすることが信条。 ファイナンシャルプランニング技能士2級、日商簿記検定2級取得。 この著者の記事一覧はこちら
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