グランドセイコーが採用しているスプリングドライブムーブメントは、ぜんまいを動力とする機械式の仕組みと、水晶振動子とICチップで高精度を実現するクオーツ式の仕組みを融合させたもの。2025年には、年差±20秒という極めて高い精度を達成した「スプリングドライブ U.F.A.(Ultra Fine Accuracy)」が登場している。
このスプリングドライブ U.F.A.(キャリバー 9RB2)を搭載した最初の腕時計は、グランドセイコーのエボリューション9 コレクションから2025年7月に発売。そして今回、同じくエボリューション9 コレクションから、スプリングドライブ U.F.A.搭載の新作となる限定モデル「SLGB005」が発表された。11月8日の発売予定、世界限定1,500本(うち日本国内700本)、価格は146万3,000円だ。
SLGB005の特徴のひとつは、グランドセイコーが持つ9R系ムーブメントを搭載するモデルとして、最小のケース径(37mm)であること。近年はこうした小ぶりのケースサイズがトレンドになっており、パートナーとのシェアウオッチとしてのニーズも高まっている。
ダイヤルはバイオレットの繊細なグラデーション。グランドセイコーには自然の情景を表現したダイヤルが多いのだが、SLGB005のダイヤルは、厳冬の信州に広がる「樹氷」の森の夜明けを描いている。
信州といえば、スプリングドライブを製造している「信州 時の工房」。その東に位置する諏訪地方の霧ヶ峰高原では、冬が深まるにつれて幻想的な樹氷の世界が広がり、凛とした自然の美しさを奏でる。SLGB005のダイヤルでは、そうした美しさを精緻な型打ち模様で表現し、樹氷の森が静かに目覚める夜明けの神秘的な情景をバイオレットのグラデーションに落とし込んだ。
ケースやブレスレットを含めて、全体のデザインは「エボリューション9スタイル」に則ったもの。SLGB005は「視認性と独創性を高い次元で両立したダイヤル」「薄型で低重心のケース」「幅の広い安定感のあるブレスレット」といったように、審美性/視認性/装着性において洗練されたモデルだとしている。
ケース/ブレスレット素材:ステンレススチール
ケースサイズ:外径37mm×厚さ11.4mm
風防:ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)
防水性能:日常生活用強化防水(10気圧)
ムーブメント:スプリングドライブ「キャリバー 9RB2」(手巻き付き自動巻き)
パワーリザーブ:約72時間