SBI証券とRidge-iは、2025年9月12日に発表されたSBIホールディングスとRidge-iの資本業務提携を背景に、次世代の生成AIチャネル開発に向けた協業を開始した、と発表した。

○協業の背景

株式投資は、従来マクロ経済や財務情報、チャート分析などが主流だったが、投資未経験者や若年層には学習のハードルが高いという課題があった。
さらに「推し活」や「応援消費」といった潮流が若年層に広がっていることを踏まえ、SBI証券は企業とのつながりを実感できる共感ベースの投資体験が必要と判断。AIとディープラーニングの実用的ソリューションを強みとするRidge-iとの協業に至った。
○協業の内容

両社は生成AIを活用し、ライフスタイルや趣味嗜好、ブランドへの関心を理解することで、利用者に「専属投資コンシェルジュ」のような体験を提供することを目指す。サービスを通じ、SBI証券が保有するアクセスログや取引履歴などをRidge-iと共同で分析し、顧客一人ひとりに最適化された提案を行う。

○生成AIによるサービスイメージ

商品・サービスに関する質問へのチャット対応
注文や各種変更手続きのサポート
マーケット分析やポートフォリオ相談などの専門的アドバイス
「推し」や趣味に紐づいた共感型ポートフォリオの提案

これにより、投資を単なる資産形成の手段にとどめず、「推しを応援する」「人生や趣味を豊かにする」新しい体験へと広げていく方針だ。
○今後の展開

今後はSBIグループ全体に協業を拡大し、銀行や保険領域でも活用する計画である。また、SBIホールディングスからのAI人材の出向や、SBIネオメディアホールディングス、スターミュージック・エンタテインメントとの連携により、メディア発信力・IT利便性・金融の信頼性を組み合わせた「ネオメディア生態系」の実現を目指す、としている。
○Ridge-iについて

Ridge-iはAI・ディープラーニング技術を活用し、社会課題や経営課題に取り組むテックイノベーションファーム。マルチモーダルAIを強みに、戦略策定から開発・運用まで一貫して伴走する体制を整える。宇宙開発利用大賞を3回連続受賞した「GRASP EARTH」など、社会課題解決型プロジェクトにも積極的に取り組んでいる。
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