北海道電力は9月30日、京極発電所のトンネルを活用し、日本酒やジン、スパークリングワインなどの熟成を行う新たな実証事業を開始することを発表した。

取り組みの概要


同社はすでに2024年10月から上川大雪酒造と共同で日本酒の熟成実証を進めており、トンネル内が一年を通じて温度・湿度が安定し、紫外線も遮断されていることから、天然の貯蔵庫として日本酒の熟成に適した環境であることを確認していた。
今回、道産の特色ある日本酒やそれ以外の酒類の熟成を約1年かけて行い、付加価値の向上やブランド化を目指す。

対象となるのは、北海道産の酒造好適米や地元の名水にこだわった二世古酒造(虻田郡倶知安町)の日本酒、未利用農地の活用や地域の自然・風土・素材を生かしたブランドづくりに取り組む積丹スピリット(積丹郡積丹町)のジン、冷涼な余市産の葡萄を用い、瓶内二次発酵で製造する平川ワイナリー(余市郡余市町)のスパークリングワインの3種類。

ワインについては、北海道大学や、道内の産学官金が連携する「北海道-ワインプラットフォーム」によって熟成状況の検証を進める予定とされている。事業には二世古酒造、積丹スピリット、平川ワイナリーが協力し、個性豊かな道内の酒類事業者との共創を通じて、新たな価値創造と北海道の持続的発展を目指すとしている。
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