Beatsは9月30日(米国時間)、スポーツ用途に適した完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Powerbeats Fit」を発表した。「Beats Fit Pro」を再設計・リブランドした製品で、装着感や携帯性を向上させている。
Beats Fit Proはウィングチップで安定して装着でき、多くのユーザーにスポーツやアクティビティで利用されてきた。新モデルではこうした用途向けの改善・強化が行われ、スポーツやフィットネス向けの「Powerbeats」ブランドに統合された。
Powerbeats Fitでは、最大の特徴であるウイングチップが再設計された。従来モデルより柔軟性が20%向上しており、より自然に耳の形にフィットする。長時間の装着でも痛くなりにくく、Beatsは「Powerbeats Pro 2のイヤーフックと同等の安定性を提供する」としている。
イヤーチップは従来の3サイズに加えて「エクストラスモール」サイズが新たに追加され、計4サイズから最適なフィット感を選べる。
充電ケースは従来より17%小型化され、パンツのポケットやバッグに収納しやすくなった。バッテリー駆動時間は、イヤホン単体で最大7時間、充電ケース併用で最大30時間の再生が可能である。急速充電機能「Fast Fuel」により、5分間の充電で最大1時間の再生ができる。
防水・防汗性能は、イヤホン本体と充電ケースともにIPX4等級である。
音質面では、カスタム音響プラットフォームと独自開発のドライバにより、低音から高音まで全音域にわたってバランスの取れたBeatsサウンドを実現している。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載し、集中したい際に外部の雑音を効果的に遮断できる。一方で、周囲の音を取り込む外部音取り込みモードも備えている。ジョギングやウォーキングといった屋外でのアクティビティでは、車や自転車の接近など周囲の状況を把握するために重要な機能である。
空間オーディオ機能にも対応しており、頭の動きを追跡し、パーソナライズされた立体的な音響体験を提供する。音楽だけでなく、映画やゲームでも没入感の高いリスニング体験が可能となる。
通話面では、デュアルビームフォーミングマイクがユーザーの声を正確に捉え、内部プロセッサが風などの外部ノイズを低減することで、クリアな音声通話を実現する。
H1チップを搭載しており、Appleデバイス間の自動切り替え、オーディオ共有、ハンズフリーでのSiri起動、「探す」アプリによる位置追跡など、スムースな連携を実現する。また、Class 1 Bluetooth接続により、広範囲での安定した通信が可能である。
Android向けには専用アプリ「Beats App」が提供されており、ワンタッチペアリング、操作設定のカスタマイズ、バッテリー残量表示、「Locate My Beats」による位置確認、最適なイヤーチップサイズを見つけるための装着テスト機能などを利用できる。