北海道電力は10月17日、洋上風力発電のメンテナンスに関わる人材の育成に向けた環境整備について検討を開始したと発表した。道南地域でのトレーニングセンター設置や次世代育成プログラムを検討し、今年度内に関係機関と連携して検討結果を取りまとめるとしている。


取り組みの概要


洋上風力発電は、国のエネルギー政策で再生可能エネルギーの切り札とされている。北海道内では松前沖や檜山沖が促進区域に指定され、複数の地点が準備区域や有望区域に整理されるなど、今後の事業進展が見込まれている。

人口減少が進む中、洋上風力産業における人材確保は産業界全体の課題とされる。産業を地域に根付かせ、北海道経済の活性化につなげるためには、産業基盤を支える人材育成の取り組みを進めることが重要だと指摘されている。

具体的には、松前沖・檜山沖を含む道南地域で、地域のリソースを活用しながら洋上風力発電のメンテナンス人材育成に資するトレーニングセンターの設置検討を進める。また、2030年代以降の洋上風力やエネルギー産業を支える次世代層の育成に向け、北海道特有の事情を考慮したプログラムの検討も行う予定だ。

今後は、関連する自治体や地域の産業界をはじめ、教育機関や金融機関などと連携した検討体制を構築し、今年度内を目途に検討結果を取りまとめる方針だという。
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