小栗旬が筋肉美を披露 ハン・ヒョジュ「旬オッパの筋肉を楽しんで(笑)」

Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』(10月16日より世界独占配信中)で主演を務めた小栗旬とヒロインのハン・ヒョジュにインタビュー。本作での役作りや共演の感想などを聞いた。

本作は、“人に触れられない”“人の目を見られない”という、恋愛には絶望的に向かない男女の恋模様を描くロマンティックコメディ。
ある理由から人と握手さえ交わせなくなってしまった潔癖な製菓メーカー御曹司の主人公・藤原壮亮役を13年ぶりのラブストーリー出演となる小栗旬が演じ、“視線恐怖症”を抱える天才ショコラティエのヒロイン・ハナ役をハン・ヒョジュが務めた。

――お二人とも久しぶりのラブストーリー出演とのことですが、出演を決めた思いをお聞かせください。

小栗:すごく長いプロットをいただき、そのプロットが本当に素晴らしいものだったので、ぜひ出演したいなと。ラブストーリーだけというより、お仕事ものだったり、いろんな要素が入っていて、すごく面白いなと思いました。

ヒョジュ:『ビューティー・インサイド』という映画から始まった縁で、何回もご一緒しているプロデューサーから連絡をいただき、日本と韓国の共作で良いチャレンジになりそうな感じがして、楽しそうだと思い、出演を決めました。

――演じる際にどんなことを意識されましたか?

小栗:潔癖というのは、これは大丈夫だけどこれはダメみたいなルールが人それぞれだと思うんです。僕らにもどこか潔癖な部分はあって、その極端なのが壮亮の症状だと思いますが、そこのバランスの取り方は常に意識しながら演じました。究極的になってしまうとほぼほぼ家から出られない状態の人になってしまうので、折り合いをつけながら演じるというのはすごく難しかったです。

ヒョジュ:私は日本語のセリフですね。東京で10年ぐらい暮らしている設定だったので、日本語をそのレベルまで上げるのが難しくて、毎日イントネーションや発音を練習しました。

――今回の作品で日本語レベルがさらに上達されたのですね。

ヒョジュ:最初の頃はあまり読めなかったですし、ここまで喋れませんでした。
この作品で1年間日本で過ごすうちに上がったかなと思います。

小栗:相当上がったと思います。すごいです。

――役とご自身の共通点もお聞かせください。

小栗:あまりそういうのは考えたことがないんですけど、僕と壮亮、共通点ありますか?

ヒョジュ:筋トレ頑張っているところ。

小栗:筋トレ好きね(笑)。それはあるかもしれません。

――筋肉美を披露されているシーンも登場しましたが、今回の役作りのためではなく、普段から筋トレされているのでしょうか。

小栗:今回の役作りで撮影の3カ月くらい前からトレーニングして、ある程度筋肉がついたので、トレーニングを続けてそれを今も維持しているという感じです。

――筋肉で体重もだいぶ増えましたか?

小栗:一度大きくしてから絞ったので体重的にはそんなに変わってないです。

――壮亮は筋トレをしているという設定で、筋肉をつけることに?

小栗:着替えのシーンも多いですし、監督からちょっとやりましょうかという話がありました。壮亮は人と向き合う時間が少ない分、自分と向き合う時間が多いだろうなと思うと、きっと体を鍛えるというところにたどり着くのではないかと。
経済力ももちろんありますし、ジムには行けないと思うので、自分の家でトレーニングしているのではないかということになりました。

ヒョジュ:旬オッパ(お兄さん)の筋肉を楽しんでいただけたらと思います(笑)

――ヒョジュさんは役とご自身の共通点に関していかがでしょうか。

ヒョジュ:ハナは視線恐怖症を抱えるキャラクターなんですけど、私もたくさんの人の前に立つと逃げたくなるし、人の目をあまり見れないです。そういうところがちょっと似ているかなと思います。

――職業的に大勢の皆さんの前に立つ機会も多いと思うので、慣れていらっしゃるのかと思いました。

ヒョジュ:いつも逃げたいです(笑)

小栗旬と赤西仁の差し入れ合戦に「また仁が入れたから、こっちも…」

――役作りでチョコの研究もされたそうですね。

ヒョジュ: 旬オッパや「ル・ソベール」(壮亮が新代表に就任したチョコレートショップ)チームのみんなと一緒にチョコレートについて学んだり、たくさん練習もしました。

――チョコを研究して、チョコに関して新たに知ったことや驚いたことがありましたら教えてください。

ヒョジュ:私はもともとダークチョコレートが好きでしたが、この作品で甘いチョコレートも好きになりました。それぞれの甘さやデザインを楽しめるって良いなと思いました。

小栗:僕もカカオ80%~90%のものを食べることが多かったのですが、すごく甘いチョコレートもおいしいなと思いました。現場でいつも作られたチョコレートがあって、もったいないのでみんな持って帰ったり、みんなで作りに行った時には、自分たちで作ったチョコレートを食べたりしていました。


――ご共演の感想もお聞かせください。

小栗:とても楽しかったです。今回ヒョジュはかなり負荷の多い役で、まず日本語というのもありますし、視線恐怖症も抱えていて、チョコレートを作る腕はものすごく素晴らしいという役だったので、彼女はやらなければいけないことがたくさんありましたが、いつも明るく現場にいて、いろんな刺激をもらいました。努力している姿がとても美しかったです。

ヒョジュ:私も、もともとお会いしてみたかった旬オッパと一緒にお芝居できてすごくうれしかったし、楽しかったです。現場を引っ張ってくれて、たくさん差し入れを入れてくれてありがたかったです(笑)

――どんな差し入れを?

小栗:いろんなものを入れました。食べ物系です。キッチンカーみたいなのを呼んだり。途中から僕と(高田寛役の)赤西(仁)くんの差し入れ合戦みたいになっていました(笑)

――どちらがより喜ばせられるかと?

小栗:というより、また仁が入れたから、またこっちも入れなきゃいけないなみたいな、そういう感じで(笑)

ヒョジュ:すごくうれしかったです。

小栗:喜んでもらえてよかったです。

――もともと抱いていたイメージから共演して変わったことはありましたか?

ヒョジュ:あまり変わったことはないですけど、壮亮の純粋な少年らしさは旬オッパも持っているなと思いました。

――小栗さんは?

小栗:変わったこと……何だろう?

ヒョジュ:意外とかわいいとか!?(笑)

小栗:確かに(笑)。
本当にかわいい人だなと。撮影しているときも現場で話していてもそう感じました。

ヒョジュ:ありがとうございます(笑)

■小栗旬
1982年12月26日生まれ、東京都出身。1998年にドラマ『GTO』で初レギュラー出演。2003年以降は演出家・蜷川幸雄の舞台にも数多く出演し、舞台、ドラマ、映画と着実にキャリアを積む。2005年、ドラマ『花より男子』の花沢類役で大ブレイク。近年の主な出演作は映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(19)、『罪の声』(20)、『キャラクター』(21)、『キングダム 運命の炎』(23)、『キングダム 大将軍の帰還』(24)『フロントライン』(25)、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(22)など。

■ハン・ヒョジュ
1987年2月22日生まれ、韓国・忠清北道清州市出身。2005年俳優デビュー後、2006年にドラマ『春のワルツ』の主役に大抜擢され、一躍スターの座へ。2009年には主演ドラマ『華麗なる遺産』が大ヒット、翌2010年はドラマ『トンイ』でも主演を務めた。映画『監視者たち』(13)では、青龍映画賞の主演女優賞を受賞、2014年には映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』で日本映画初出演、2021年には『太陽は動かない』で2回目の日本映画出演を果たした。近年の主な出演作は映画『パイレーツ:失われた王家の秘宝』(22)、『毒戦2』(23)、ドラマ『ムービング』(23)、『支配種』(24)など。
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