ENEOSは10月23日、電気自動車(EV/PHEV)ユーザーとガソリン車ユーザーを対象とした「EV/PHEVユーザー VS ガソリン車ユーザー コスト意識・実態調査」の結果を発表した。調査では、EV/PHEVユーザーの多くが節約意識を持つ一方で、実際のコスト把握や料金プランの見直しが進んでおらず、“思い込みによる節約”の傾向が浮き彫りとなった。


○EV/PHEVユーザーの「節約できている」の実態は?

まず車両選択の理由を聞いたところ、EVユーザーは「ランニングコスト」(34.3%)、「補助金・減税」(30.7%)、「車両価格」(30.7%)を重視。PHEVユーザーも「ランニングコスト」(26.7%)、「車両価格」(29.2%)を挙げ、コスト意識が強いことが明らかになった。一方、ガソリン車ユーザーは「車両価格」(58.5%)に加え、「外観・内装デザイン」(30.8%)が高く、デザイン性を重視する傾向がみられた。

そして実際にかかっている燃料代/充電費用を把握しているかと尋ねた結果、ガソリン車のユーザーがもっとも高い74.3%、EVユーザーがそれに次ぐ65.7%となり、PHEVユーザーは大きな差がある38.3%にとどまった。意外にもガソリン車ユーザーがもっともコストへの関心が高いという結果だ。

その一方で、コストや支出面で節約できていると思うかという質問に「十分節約できている」「まあまあ節約できている」と回答した人の比率は、EVユーザーが80.7%、PHEVユーザーが66.7%、ガソリン車ユーザーが54.3%となった。先の設問であるていど充電費用を把握していたEVユーザーはともかく、実際の燃料代/充電費用をあまり把握していなかったPHEVユーザーは、実態以上に節約できていると考えている“思い込み節約”の状態になっている可能性があるというのがENEOSの分析だ。

節約意識のあらわれとなる具体的な取り組みを聞いても、「定期的に料金プランを見直している」と回答したのはEVユーザーで11.8%/PHEVユーザーで5.8%にとどまっており、EVユーザーの59.8%/PHEVユーザーの76.2%が「定期的な見直しをしていない」と答えている。経済性を理由に選ばれるEV/PHEVのユーザーであっても、「EV/PHEVに乗っているのだから節約できているはず」と考えているのか、節約のための具体的な行動には至っていないというのが現状のようだ。

なおENEOSは10月1日より、従来の「シンプルプラン」「プレミアムプラン」に加え、新たに「PHEVプラン」の提供を開始した。同プランでは、基本料金を従来のプレミアムプランの半額に設定しており、「ENEOSでんき」契約者は基本料金が月額220円割引となる。
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