ファーストリテイリンググループのPLST(プラステ)では2025年秋冬の新商品として、ウールブレンドのコートなど上質のアウターを展開する。都内では、ブランドミューズの桐谷美玲さんをゲストに招いたメディア発表会が開催された。

○大人のスタイルをつくるコート、ブルゾン、ベストを展開

きちんとしていたい時の"毎日服"を提案するPLST。2025年秋冬に向けて、大人のスタイルをつくるコート、ブルゾン、ベストを揃えた。

「ウールブレンドリバーカラーレスロングコート」(2万7,000円)は、滑らかで高級感のあるウール素材を使った一枚仕立てのコート。厚手のニットも着やすいラグランスリーブを採用している。

「ウールブレンドリバーシャツコート」(2万5,000円)は、シャツディテールを取り入れたコート。袖ぐり、袖幅は細めの仕上げで、カジュアルになりすぎない。

ウォームリザーブパデッドは、東レが開発した高機能中綿素材を採用した冬の新たなアウターライン。「リモンタパデッドロングベスト」(3万7,000円)は、合わせるトップスを選ばないロング丈のベストになっている。

「リモンタパデッドロングコート」は、裾に向かって緩やかに広がるプリンセスラインが美しいロングコート。ウエスト部分をゴム寄せにして、上半身のステッチを細かく、下半身を広めに設計している。

「スタンドカラーパデッドブルゾン」(3万円)は、ゆったりと広がりを持たせた九分丈の袖と、ボリュームのある襟が印象的なショート丈のブルゾン。両脇にダブルポケットを備えている。


「フェザーヤーンニットコート」(1万7,000円)は、細くやわらかい毛質のフェザーヤーン素材を使ったニットアウター。高級感とトレンド感があり、エレガントもカジュアルもこなせる万能アイテムになっている。

「フェイクレザービッグカラーブルゾン」(2万5,000円)は、大きなリブ編みの襟が特徴的なクロップド丈のブルゾン。光沢感とやわらかな風合いのある合成皮革を使用している。

○価格帯はユニクロの2~3倍、"ラグジュアリーを民主化"

昨今、ビジネスシーンを含めた様々な場面で服装のカジュアル化が進んでいる。これを踏まえ、プラステの岡﨑健氏は「たとえばオフィスで、どんな服を着たら良いのか迷ってしまうこともあると思います。そんなときに覗いてみたら、これで決まりという1枚が見つかる、そんなブランドにPLSTを育てていきたいんです」と説明する。

価格帯としては、ユニクロの2倍~(高くても3倍まで)、ちょっと高いけれど手の届く範囲内で、そして何より価格に対して価値の高い"お買い得感"のあるブランドにしていく、と岡崎氏。そのためにもユニクロで培ってきたリソース(人材、素材、工場、ITインフラなど)を最大限に活かしていく、と話す。

プラステの中島徹郎氏は「これまで、通勤着やセレモニーウェアのイメージが強かったプラステですが、これからは中価格帯でありながら絶対的に高品質な毎日服にブランドを変革していきます」と強調する。ウィメンズラインのクリエイティブディレクターには、デザイナーの村田晴信氏を招聘した。これを機に、ファッション性の高いアイテムの構成比を従来の30~35%から一挙に50%くらいまで高めるという。


このあとステージには、村田晴信氏が登壇した。これまでラグジュアリーブランドでものづくりをしてきた村田氏だが「ファーストリテイリングでは、それと照らし合わせても遜色のないレベルで、とても丁寧なプロセスでファッションアイテムを生産しています」とし、そのうえで「これを続けていくことは、ラグジュアリーを民主化するということだと思うんです」と高く評価する。

洋服をデザインするとき、大事にしていることは「服をデザインする」のではなく、「その服を着ている人をデザインする」ことだそう。「着た人の気持ちの変化まで考えてデザインするのが大きなポイントです」と村田氏。今後、プラステには無駄なものを削ぎ落とした上質なアイテムを展開していく、と意気込む。

最後に、ゲストとしてブランドミューズの桐谷美玲さんが登壇。アプリ会員から寄せられた"冬の着こなし"についてのお困りごとに回答していった。

「秋向けのアウターを着用する期間が短くなったので、何を着ようか迷います」という質問には、ウールブレンドリバーカラーレスロングコートを薦める。「こちらは薄手で、重量も軽いけれど温かいコートです。中に着るものを調整すれば、長い期間、着られると思います」と桐谷さん。たとえば少し寒い時期には、厚手のニットも着込める、と説明する。

また「冬のアウターを購入する際、どんな素材がオススメですか」という質問には、スタンドカラーパデッドブルゾンのシリーズを薦める。
「首周りのボリュームがとても可愛く、広がる袖もデザイン性があります。軽い素材です。そして驚くことに、手洗いできるんです。ご家庭でお手入れすることで、今年だけじゃなく、来年、再来年も楽しめます」と紹介した。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら
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