お笑い×音楽「ギャルFES」に意気込み「マジで楽しい日になるなって」

最も面白い女性芸人を決定する賞レース『女芸人No.1決定戦 THE W』で3年連続で決勝に進出するなど、活躍中のお笑いコンビ・エルフ(荒川、はる)。2016年4月に結成し、コンビ歴が約9年半となるエルフに、11月3日に川崎・CLUB CITTA’で開催する「ギャルFES」への意気込みや、コンビの関係性、“ギャル”への思いなどについて聞いた。

「ギャルFES」は「ギャル」をテーマに、お笑いと音楽を融合させたイベント。
さや香、紅しょうが、蛙亭、かが屋などのお笑いコンビやコレサワ、OCTPATHなどのアーティストが出演する。

――「ギャルFES」への意気込みをお聞かせください。

荒川:今までは「初めてのことなので手探りですが全力で頑張ります」と言っていましたが、今は「この演者さんが『出る』って決めてくださった限り、絶対大丈夫」と思っています。最強のみなさんに来ていただいて、一緒に遊ばせてもらうので。マジで楽しい日になるなって思っています。

――「ギャルFES」の魅力やこだわった点を教えてください。

荒川:アーティストさんに来ていただいて、一緒にお笑いコーナーをやりたいと思っています。お笑いコーナーと言っても、音楽のコーナーでもあって、みんなが歌っているところも見られたらと。今回、私らはネタをするんですけどみなさんはネタがないので、遊ぶ2時間になるのかなと思います。

はる:コレサワさんやOCTPATHさんといったアーティストたちの歌に感動した後に、こんなに面白いメンバーとアーティストのコラボによる笑いもある。お客さんは、この2時間でいろいろな喜怒哀楽を感じられるのではないでしょうか。

○『おもしろ荘』が転機に「それまでは全く仕事がなかった」

――2016年4月に結成されてから約9年半。
もうすぐコンビ歴は10年ですが、これまでを振り返って今はどのような思いがありますか。

荒川:「まだまだ行きたいな」という思いがありますね。8月に開催したドッジボール大会とか今回の「ギャルFES」とか、お世話になっている先輩たちや大阪で一緒にやっていた人たちを呼んだイベントを任せてもらえるようになって、10年前は想像できていない生活なので、今が頑張りどき、という感じです。

――そんな絶好調なエルフにとって、転機はいつだったと思いますか?

荒川:5年前ぐらいの『おもしろ荘』かな。そこから大阪の仕事も東京の仕事もいただけるようになりました。それまでは全く仕事がなかったんです。

――その後、2022年に東京進出しましたが、東京でもやっていけると手応えを感じていたからでしょうか?

荒川:いや、手応えなしで「行ってみよう」と。もともとずっと大阪にいたいと思っていたんですけど、蛙亭さんが上京されて、『おもしろ荘』で東京に行く機会もできて、行ってみたいなと思ったんです。

はる:私は途中まで知らなかったんです。気づいたら、もう行くことが決まっていて(笑)。けど「荒川が言うんやったらそうやろな」と。

○ギャルならばどこにでも行けると信じている「アイ・ビリーブ・ギャル!」

――エルフはギャルを前面に出されたネタが特徴ですが、きっかけは何だったのでしょうか?

荒川:結成3年目ぐらいまでは今のような形ではなかったんですが、ある時、舞台上の芸人のことをまったく知らないお客さんばかりのライブに出たんです。
その時に、自分の見た目と言っている内容がちぐはぐで、「なんか気持ち悪いな」と思ったんですね。それで「自分のままで喋ってみよう」と自分なりの言葉で言うようになったらウケて、「自分のままでいる方がいいのかも」と思いました。

――荒川さんはどんな時に「ギャルでよかった」と感じますか?

荒川:“ギャル”ということを使って、みんなを呼んでフェスができること(笑)。ギャルという翼でいろいろなところに行かせていただいているなと思います。ギャルならばどこにでも行けると信じています。アイ・ビリーブ・ギャル!

――では、荒川さんは一生ギャルで?

荒川:そうですね、「喜寿までギャル」をモットーに。

はるがどんどん面白く 「私おっても意味ないんちゃうかな」と思う時期も

――ギャルを前面に出されるようになってからもアップデートされていると思いますが、コンビとしてどのように変化してきたと感じますか?

荒川:私自身は変わったのかわからないので、はるさんに聞いてみたいですね。

はる:荒川は変わっていなくて、たぶん私がちょっと変わったのかなと思います。前は、見た目も髪の毛を染めてみたり、ブレブレだったんですよ。今だったら「何してんねん」とかワッと言わせてもらえるけど、その時は何も言えない、ただいるだけのやつで。でも、みなさんに学ばせてもらって、「こう言いたかったんや、こう突っ込みたかったんや」と、上京してからちょっとずつ自分の中でやりたいことが明確になって、意見を数ミリぐらいですけど言えるようになったんです。

荒川:確かに「どんどんはるが面白くなっていくな」みたいなことは言われましたね。


――ちなみに、これまでに解散の危機はあったのでしょうか。

荒川:はるが“ヘラってる”時期はあったかもしれないです(笑)。

はる:ありましたね(笑)。3年目までに「よしもと漫才劇場」に入らなかったら辞めようと思っていて。親と変な約束を結んでしまったので。でも、なんとか3年目で入らせていただけて、その後で荒川に「実は……」と打ち明けました。あと、「私おっても意味ないんちゃうかな」と思う時期もありました。荒川に言ったこともあります。

――荒川さんはどんなリアクションを?

荒川:「おお……」みたいな感じだった気がします。「まあまあ」みたいな。私は、別に(相方は)「漫才とコントをやる人」ぐらいに考えていてもいいんじゃないかなと思っているんです。他人同士だから一緒にいる必要はないと思うし。
でも(はるは)話も合うし、私は自分を信じてくれた人を絶対幸せにする、と決めているので。解散は、する時はするだろうけど、それも直感かもしれない。流れに身を任せてる部分もあるかもしれないですね。

○はる、荒川の全力姿勢を称賛「全部全力でというのは本当にすごいなと」

――では、お互いの「すごいな」と思うところも教えてください。

荒川:はるは緊張している時、髪がすっごいツヤツヤになるんですよ。で、緊張していない時は普通の髪に戻るという特異体質を持ち合わせているんです。(霜降り明星の)せいやさんのYouTubeチャンネルに出ていた時、「あ、はる緊張してるな」と顔を見てわかったんですけど、その時の髪の毛が見たことがないぐらいツヤツヤで、ところてんみたいになっていました。

はる:変えられませんって、髪質は。散髪に行きたてなだけや(笑)。

――はるさんはいかがですか?

はる:全部全力でチャレンジし続けるのはめっちゃすごいなと思います。「ギャルFES」でも荒川は3曲、作詞しているんですが、他の仕事やネタ作りと並行して全部全力でというのは本当にすごいなと思いますね。

○「『THE W』のために生きているので、優勝したい」

――「ギャルFES」の翌日は『THE W』の準決勝が控えています。
『THE W』は3年連続で決勝進出していますが、意気込みは?

荒川:『THE W』に成長させてもらって、『THE W』のために生きているので、優勝したいなと思っています。

はる:もちろん優勝したいですし、見てほしいですね。

――では、今後のコンビとしての抱負や目標を教えてください。

はる:『THE W』で優勝して、賞金でもう一回ドッジボール大会をやりたいです。

荒川:自分たちや自分を「見たい」と思う人を増やしたい、という思いが原動力なので、まだまだ「自分たちを応援したい」という人を増やしたいですね。自分にそういう魅力が欲しい。自分のことを好きな人がやっぱり好きなので、自分のことを好きな人でいっぱいになってほしいなと思います。

■エルフ
荒川(1996年8月30日生まれ、大阪府出身)、はる(1996年6月16日生まれ、大阪府出身)によるお笑いコンビ。NSC大阪校38期生。2016年4月に結成。荒川のギャルキャラを生かしたネタが持ち味。『女芸人No.1決定戦 THE W』では、2022年から3年連続で決勝に進出している。
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