三井不動産は10月30日、シンガポールで進めている同社初の大規模複合開発事業「ザイオンロード」プロジェクトについて発表した。

同社は現地法人(三井不動産アジア)を通じ、共同事業者であるCity Developments Limitedとともに合計1,079戸の住宅・商業複合開発事業である「ザイオンロード」プロジェクトに参画している。


2025年8月の着工を経て、分譲住宅「ザイオングランド」(706戸)の販売を10月25日に開始したところ、初週末(10月26日時点)で84%が成約という好調な滑り出しを見せた。この参画により、同社のシンガポール事業は累計44事業となった。

同事業は、オフィスが集積するCBDエリアや、商業地(オーチャード)に近いシンガポール中心部に位置し、MRT「ハブロック」駅に直結する敷地に、分譲住宅(706戸)、長期滞在型サービスアパートメント(373戸)、さらにスーパーや保育施設を含む商業施設「ザイオンガレリア」を併設する。

分譲住宅「ザイオングランド」は、地上62階建て・約240mのエリア最高層ツインタワーとなる予定。シンガポール初の長期滞在型サービスアパートメントは地上36階建てで、2030年開業予定。両物件とも緑を多く配し、同国の環境性能基準Platinum SLE認証の取得を予定している。

計画地は「ハブロック」駅直結で、主要エリアへのアクセスが良く、将来的にチャンギ国際空港への延伸も予定されている。周辺には飲食店や遊歩道が整備されており、さらなる発展が見込まれる。

10月25日に販売を開始した「ザイオングランド」は、幅広い住戸バリエーション(1~5ベッドルーム、ペントハウス)を提供し、4ベッドルーム以上にはプライベートリフトを設置。プールやジムなど共用施設も充実している。サービスアパートメントは3カ月以上の滞在が可能で、法人オーナーによる一括管理により、日本人駐在員などのニーズに応える家具・清掃サービス(有償)も計画している。
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