ダイハツ工業の初代「ミゼット」といえば、高度経済成長期の日本で人とモノの運搬に奔走した昭和の功労者だ。そんなミゼットが令和に復活? ダイハツが「ジャパンモビリティショー2025」(JMS2025、会期は11月9日まで)に出展したコンセプトモデル「ミゼットX」について担当者に話を聞いた。
電動アシスト付き自転車の代わりになる?
ミゼットXは「クルマではなく、新しい乗り物をつくる――そんな発想から生まれたコンセプトカー」だとダイハツは説明する。どんなモビリティなのだろうか。JMS2025で話を聞いたダイハツの担当者はこう語る。
「小さなクルマであることによって、都市部の細い道であるとか、山奥の家の前の道など、いろいろな場所に入り込める。そういう場所で商用、あるいは1人で移動するパーソナルモビリティなど、さまざまな形で活躍してほしい。そんなモビリティです」
商用利用も想定している?
「初代のミゼットは、もともとトラックとして、『はたらくクルマの最小単位』として作られたと思っています。現代は働く(何かを運ぶ)にしても、配送ドライバーとして一日中働くという在り方以外に、ウーバーイーツのように隙間時間を活用するような形もあります。働くことと生活することが、もっとシームレスになってきていると思うんです。なので、ミゼットXは乗る人が心地よいとか、過ごしやすいといったポイントを大事にして作りました」
ミゼットXはシートのレイアウトが独特だ。真ん中に運転席があって、その両側の少し下がったところに2席のシートがある。
「展示車はお子さん2人とお母さんが3人で乗って、公園に行ったり、幼稚園に行ったりするイメージであつらえました。フロントシートに座ると、電動アシスト付き自転車と同じくらいの高さになります」
小さな子供を後ろに乗せて「デンチャリ」を駆る女性は、街を歩いていると本当によく見かける。
「特に都市部の母親からは、免許を取ってから、レンタカー以外では一度もクルマを運転したことがないという話をよく聞きます。ミゼットXは、普段から乗っている乗り物(電動アシスト付き自転車)となるべく同じ高さ、同じ子供との距離感で過ごせるようにとパッケージを考えました。後ろの荷物入れも、子供の手が届く高さにしてあります」
車内の作り方については、いろいろとアイデアがあるらしい。
「運転席の1座は決まっているとして、後ろは荷室にしてもいいですし、ソロキャンプ用の仕様も考えられます」
交換式バッテリー活用のアイデアも
ミゼットXは電気自動車(EV)の想定だ。電動アシスト付き自転車のように、バッテリーを取り外せるようにして、すぐに交換できるような仕組みがあれば便利そうだが……。
「それも含めて検討しています。バッテリーを交換式にする場合は、バッテリービジネスをどうするかも含め、考えていく必要が出てきます。トヨタグループ全体として、このくらいのサイズのバッテリーで、どのようにビジネスを回せるのか。どのくらいの数が出ればいいのか。そのあたりも考えていきたいです」、
小さな交換式バッテリーを使う乗り物が世の中にたくさん出回れば、バッテリービジネスが回るようになる。例えばコンビニの駐車場にバッテリー交換ステーションみたいなものを展開するようなビジネスも考えられる。
軽自動車までは不要。だけど、電動アシスト付き自転車に代わる何らかの乗り物が欲しい。そういう人にミゼットXは刺さりそうだが、需要についてはどう考えているのか。
「そのあたりは、JMS2025の会場にいらっしゃった皆さんに、具体的に欲しいかどうか、どんなシーンでどう使いたいかなど、詳しく調査したいと思っています」
いくらだったら買うか、そのあたりを調べる必要もありそうだ。
「そうですね。軽自動車のムーヴは150万円くらいで買えます。それに対して、ミゼットXが100万だったとすると、どうなのか。ムーヴが選ばれるかもしれません。そのあたりの閾値も知りたいですね」
市販化を期待したいミゼットX。今後の方針は?
「これはコンセプトカーですが、ここから先は大きさとか、乗員の乗り方など、どう作ればお客様に喜んでいただけるのかという目線でレベルアップしていきたいと思っています」











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