人手不足が深刻化する今、急拡大しているのがスポットワーク市場です。スポットワークとは、労働者が働きたい時間や場所を自分で選び、条件にマッチした企業で一時的に就労する働き方です。
自分の都合に合わせてスキマ時間だけ働ける柔軟さや、履歴書や面接不要でスマホアプリから申し込むだけで働ける手軽さから、スポットワーカーはここ数年急増しました。一方で、労働基準監督署などにはスポットワークで働く人から相談や申告が増加しています。そこで、スポットワークで働く前に知っておきたい5つのポイントを解説します。
1. 雇用契約か業務委託契約か
スポットワークに法律上の厳密な定義はありませんが、雇用契約と業務委託契約のいずれの形態も存在します。厚生労働省や各種サービスの説明では、短時間や単発の雇用契約を結び働く形態を中心にスポットワークと呼んでいます。
スポットワーク仲介事業者のテレビコマーシャルや広告をよく目にしますが、広告内では雇用契約を結んで働く設定が主流です。雇用契約の場合、労働者は会社の指揮命令に従って働き、会社がその労働に対して賃金を支払います。つまり、労働者は指定された場所や時間、業務内容で仕事をすることになります。
一方で、雇用契約が成立すれば、1時間のスポットワークであったとしても労働基準法や労災保険法による保護を受けることができます。具体的な労働条件は交付される労働条件通知書に記載されるため、働く前には認識と相違がないことを必ず確認しましょう。
業務委託契約とは、企業などの依頼主が特定の業務を外部の事業者や個人に委託し、その成果物などに対して報酬を支払う契約形態です。依頼主と受託者が対等な関係で契約を結び、会社から指揮命令を受けることはありません。
2. 労働時間・休憩・残業代の扱い
雇用契約を締結してスポットワークで働く場合、正社員やパート・アルバイトと同じく労働基準法が適用されます。労働条件通知書で定められた労働時間は、労働者は会社のために誠実に勤務する義務があり、会社はその条件を守る義務があります。そのため、雇用契約が締結された後に、会社側の都合で仕事の中止や早上がりが命じられた場合には、休業手当が支払われます。
また、会社から命じられた始業前の準備時間や、終業後の片付け時間も、就業先で行われていれば原則として労働時間として扱われます。実労働時間が1日に8時間を超えた場合や深夜帯(午後10時から翌午前5時)に働く場合には、もちろん残業代が支給されます。
休憩時間は、1日の労働時間が6時間を超える場合には45分、8時間を超える場合には1時間以上必要となります。休憩時間とは、労働から完全に解放されていることが条件のため、作業はしていないものの指示があればすぐ仕事に取り掛からないといけないような「手待ち時間」は労働時間と判断され、休憩時間には該当しません。
3. 労災保険・雇用保険の対象か?
スポットワーカーとして働く場合には、どのような補償が受けられるのかも重要なチェックポイントです。
労災保険
労災保険における労働者とは「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」を言います。つまり、労働者性が認められれば、労働時間の短さや契約期間は関係ないため、スポットワーカーにも適用されます。
仕事中にケガをしてしまった場合や、通勤途中で事故にあってしまった場合には基本的には労災保険から補償されるため、自分の判断で健康保険を使用せず、まずは会社に報告して確認しましょう。
ただし、通勤災害は注意が必要です。通勤災害は基本的に住居と就業場所の間の往復におけるケガや事故を言います。例えば、外出先でスポットワークの仕事を見つけ、そこから会社に向かう場合は、住居が起点になっていないため通勤災害として認められません。通勤途中で私的な寄り道をしたり、経路を外れてしまったりした場合も通勤災害と認定されない可能性があります。
なお、労災保険は会社が全額保険料を負担するため、スポットワーカーの自己負担はありません。
雇用保険
雇用保険は「1週間の所定労働時間が20時間以上あること」「31日以上引き続き雇用されることが見込まれること」などの要件を満たした場合のみ加入することができます。
スポットワーカーは短時間・単発で雇用契約を締結するため、雇用保険に加入しないケースが一般的です。
4. 給与が支払われるタイミング
スポットワークの最大の特色の一つが、給与が即日支払われる点です。急な出費や生活費が足りなくなってしまったときにも対応できるため非常に魅力的な制度になっています。即日払いは多くの場合、スポットワーク仲介事業者が代行して労働者に給与を支払う仕組みです。ここは労働基準法24条に該当するので整理しておきます。
労働基準法24条では賃金支払5原則が定められており、(1)通貨で、(2)直接労働者に、(3)全額を、(4)毎月1回以上、(5)一定の期日を定めて支払わなければならないとされています。まず、(2)直接払いの原則において、スポットワーク仲介事業者が代行して給与を支払っていますが、給与が本人に振り込まれるまで会社の賃金支払義務が消滅しないという条件のもとで、直接払いの原則に反しないとされています。
また、(4)毎月1回以上、(5)一定の期日払いの原則についても、労働者の請求があれば、賃金の支払期日前であっても既往の労働に対する賃金を支払うことは問題ない、としていることから合法的に認められています。
この即日払いサービスは、スポットワーク仲介事業者との約束になるため、約束された期日までに支払われなかった場合にはスポットワーク仲介事業者に確認するようにしましょう。
5. トラブル対応・連絡先の確認
スポットワークは柔軟さや手軽さといったメリットがありますが、実際にはトラブルも一定数発生しています。「求人に書かれていた仕事内容と違う」「勤務が急にキャンセルされてしまった」「就労先でハラスメントを受けた」といった相談例も見られます。まずはトラブル回避のために、口コミなどで事前に勤務先の評判を確認しましょう。
万が一問題が起きた際は、スポットワーク仲介事業者のサポートセンターや労働基準監督署など公的な相談窓口も活用できるので、事前に確認しておくと安心です。
馬場順也(大槻経営労務管理事務所) ばばじゅんや 2016年4月社会保険労務士法人大槻経営労務管理事務所に入所。22年社会保険労務士登録。採用定着士。中小企業支援への想いから金融機関に入社。











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