あなたが今、健康のためにお金を使っているなら。それよりも、自宅のお風呂に「この温度」で「この時間」浸かることをお勧めします。
――この記事では、7万人を超える入浴を医学的に研究してきた 入浴のスペシャリスト・早坂信哉氏の新刊『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム)から一部を抜粋して紹介します。

今回のテーマは『40℃で10分間、これが究極の入浴法!』。
○40℃で10分間、これが究極の入浴法!

実は、これまでたびたび示してきたのですが、究極の入浴法の指標があります。

私が25年以上、医学的に入浴を研究してきて「誰にとっても安全で」「最大限効果を引き出せて」「無理なく続けられる」入浴法。それは、

40℃で10分間、肩までお湯に浸かる

という方法です。これだけ? と、拍子抜けされたでしょうか。

ですが、本当にこれだけでいいのです。お湯に浸かるとき、この3つを守るだけで、入浴の健康効果がしっかり得られるのです。
○なぜ、40℃なのか?

実は、お湯の温度によって体への作用が異なります。

40℃は、温熱作用をしっかり得られて、安全に入浴ができる絶妙な温度です。

40℃以上、特に42℃を超えると、血液がドロドロになって血栓ができやすくなり心
疾患や脳血管障害のリスクも高まるなど、体への負担が大きくなります。

それだけでなく、交感神経も刺激されて血圧が上がってしまいます。
逆にぬるすぎ
ると深部体温を上げることができません。
○温まる、かつ熱中症を回避する10分

深部体温をしっかり上げるのに必要で、かつ熱中症を避けられるのが10分です。一方で、10分を超える長風呂は深部体温が上がりすぎて、熱中症のリスクが高まるため注意が必要です。ちなみに、10分は長すぎる! という方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。「合計で10分」なので5分浸かったら体を洗って、また5分、という入り方でも構いません。
○効率よく体を温める全身浴

肩までしっかり浸かる「全身浴」は、体を効率よく温め、血流を促進する温熱作用がしっかり得られます。お湯の圧力(静水圧)によって血液やリンパの流れが整い、浮力で関節や腰への負担も軽減されるため、体の重だるさもスッと引いていきます。

なお、みぞおちまで浸かる「半身浴」は、心臓や肺への負担が少ないので、全身浴で息苦しくなる方にはおすすめです。ただ、肩や背中が湯に浸からない分、体の深部まで温まりにくく、温熱作用が十分に得られません。静水圧作用や浮力作用も全身浴に比べて弱くなってしまいます。

半身浴は文字通り、"全身浴の効果をちょうど半分"にした入浴法です。

これが究極の入浴法!
(1)コップ1杯(200~300ml)の水分を取る
(2)手桶で10杯ほどのお湯を手足の先にかけ、次に全身にかける
(3)体や髪を洗う
(4)40℃のお湯に10分間、肩まで浸かる
(5)ゆっくり湯船から上がり、すばやく水滴を拭き取り保温をする
(6)コップ1杯(200~300ml)の水分を取る
(7)10~15分休憩する
※10分間浸かり続けるのがきつければ、途中で体を洗ったり、休んだりします。


○『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(著者:早坂信哉/アスコム)

7万人を超える入浴を医学的に研究してきた 入浴のスペシャリストが贈る 最強の入浴法「40℃で10分間、肩までお湯に浸かる」。これが「誰にとっても安全で」「最大限効果を引き出せて」「無理なく続けられる」入浴法です。「おトクで手軽」「健康作用がたくさん」「健康寿命を伸ばせる」――お風呂や温泉が好きで、もっと入浴を楽しみたい方、あまり入浴する習慣がない方、健康に気を遣っている方におすすめです。
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