日本玩具協会と東京玩具人形協同組合は、今年のクリスマスおもちゃの最新トレンドを紹介する「クリスマスおもちゃ」トレンド記者発表会を、12月2日、東京・浅草橋の浅草橋ヒューリックホールにて開催した。
玩具業界の市場規模は5年連続で拡大
本発表会は、おもちゃ業界の年間売り上げの成否を左右するクリスマス商戦期を業界一丸となって盛り上げ、引き続き玩具市場の拡大を図るため、クリスマスおもちゃの最新トレンドや注目商品などを発表・アピールする情報発信の場として開催されており、今回で6回目。
玩具業界の市場規模は5年連続で拡大を続けており、昨年も7.9%伸長し、総額で1兆992億円と過去最高を記録している。さらにこの傾向は日本に限らず、世界ベースでも成長していることについて、「非常にありがたい限り」と話す、日本玩具協会 専務理事の菅家勝氏は、それと同時に、「お子様の成長、発達、大人のゆとり、豊かさなどに貢献できるおもちゃをしっかりと提供していく責務をひしひしと感じている」との思いを明かした。
東京玩具人形協同組合 理事長の恩田潤一氏は「クリスマス商戦はおもちゃ業界にとって最大の商戦期であり、年末年始で年間売上の約40%を占める。5年連続で市場を拡大してきたおもちゃ業界が6年連続で過去最高を更新できるかどうかは、これから迎えるクリスマス商戦に掛かっています」と力を込める。そして、現在、「Tamagotchi Paradise」や「BEYBLADE X」など、相次いでヒット商品が誕生していることを挙げ、「少子化や厳しい景況の中にあっても、消費者に喜んでいただける商品をお届けすれば結果がついてくるということを今年も証明をしている」と自信を覗かせる。
また、今年注目されるクリスマスおもちゃについても、「メーカーが最大限の努力を傾注して作りました素晴らしいおもちゃであると同時に、多様性も実感していただけると思います」とし、その多様性が「おもちゃのはたせる役割が広がっていることを反映していく」との考えを示した。
「クリスマスおもちゃ2025」人気投票の結果を発表
そして、東京玩具人形協同組合 見本市委員会 委員長の小林邦広氏により、「お子さんやお孫さんに贈りたい クリスマスおもちゃ2025」人気投票の結果が発表された。
この人気投票は、玩具業界誌「月刊トイジャーナル」が運営する玩具業界ポータルサイト「おもちゃ情報net.」特設ページで実施されたもので、今年8月に発表された「日本おもちゃ大賞2025」で、9つの部門において大賞・優秀賞を受賞した45点を対象に、今年のクリスマスプレゼントとして「お子さんやお孫さんに贈リたいクリスマスおもちゃ」1点を選んで投票。投票期間は、2025年10月31日~11月20日で、投票総数は3,891となっている。
●消費者が選んだ今年のクリスマスおもちゃトップ20
「細胞単体から宇宙規模まで壮大な世界で遊べる『Tamagotchi Paradise』、ペダルをこいで体を鍛えたり、様々な遊びも楽しめる『運動・知育・遊びもいっぱい!GoGo!アンパンマンサイクリング』など、コンセプトから斬新でユニークな製品が人気を集めている」と、人気上位を評する小林氏は、「同時に対象年齢が幅広いものや、遊ぶことでコミュニケーションが深まるようなおもちゃが目立つ結果となっている」と分析する。
なお、プレゼントの対象となる子どもの年齢群別ランキングでは、未就学児(5歳以下)では「運動・知育・遊びもいっぱい!GoGo!アンパンマンサイクリング」、小学生以上(6歳以上)では「Tamagotchi Paradise -Pink Land/Blue Water/Purple Sky」がそれぞれ1位。
クリスマスおもちゃのトレンドを7つのテーマで解説
続いて、日本玩具協会 専門委員 兼 月刊トイジャーナル 特別顧問の伊吹文昭氏が「今年のクリスマスおもちゃのトレンド」について、7つのテーマに沿って発表した。
○トレンド1: 戦後80年「50年以上、大人気のトイブランド」
50年以上、おもちゃ業界のトップランナーとして愛され続けているトイブランドが、今年もクリスマスおもちゃの本命。具体的には1959年に初号商品が発売された「プラレール」、58年の歴史を持つ「リカちゃん」、55年前に第1号商品が発売された「トミカ」、今や54年の歴史を持つ「仮面ライダー」の変身ベルト、そして「ウルトラマン」「スーパー戦隊」などが該当する。
これらのブランドが50年以上にわたって人気を集め続けている理由は、基本となるコンセプトや遊びの核心部分は不変ながら、毎年毎年新しい遊びや機能の提案、その時々のトレンドや話題になっている事柄などを取り入れ、常に革新を続けているところ。「変身ベルト DXゼッツドライバー」(バンダイ)は、史上初めて胸に装着するタイプということで発売前から大きな話題に。また、50周年を迎え、現在のシリーズで有終の美を飾るスーパー戦隊の「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー DXテガソード」(バンダイ)もシリーズ初のロボットに変形する変身なりきりアイテムとして人気となっている。
また、「リカちゃん おしゃべりオートロック 2階建てのグラン・メゾン」(タカラトミー)は、オートロックや宅配ボックスといった今ならではのギミックを備え、共生社会やエコを意識したサステナブルなハウスで、まさに現在のおもちゃの最前線となっている。
○トレンド2:おもちゃの新トレンド「エイジレストイ」
大人を対象にしたキダルトイは、ここ1年で大きな広がりを見せ、少子化の中でもおもちゃ業界が5年連続で過去最高の売り上げを更新している原動力の一つになっているが、今年は子どもから大人まで幅広い年齢層に人気のおもちゃ、子どもと大人が一緒に楽しめるおもちゃやゲーム、パズルが人気で、新しいトレンドになっている。
ダイヤルを回して細胞レベルから宇宙レベルでお世話することができる画期的な「Tamagotchi Paradise -Pink Land/Blue Water/Purple Sky」(バンダイ)、超加速ギミックで第4世代にして歴代最高傑作という評価が出ている「BEYBLADE X BX46 バトルエントリーセット∞」(タカラトミー)は、まさにその筆頭格で、その人気は世代を越え、国境を越えて、大きな盛り上がりを見せている。
「シルバニアファミリー」も同様で、今年の新製品となる「シルバニアファミリー きらめく水辺の赤い屋根のお家」(エポック社)は電池を使わずに光って見えるシャンデリアやライトに注目。また、撮ったその場でエモさが魅力のレシート写真が印刷できる「PRINT CAMERA プリカ ミントグリーン/マカロンピンク」(セガ フェイブ)、ストップウォッチ機能が付いており、タイムの計測もできる「ルービックキューブタイム」(メガハウス)なども話題となっており、エイジレスなゲームとして、ブタの鼻息で羽を飛ばしあう「ブタミントン」(メガハウス)も人気を集めている。
○トレンド3:ぬい活で注目!「SNS時代だから人気急上昇のぬいぐるみ」
今年の流行語大賞にもノミネートされた「ぬい活」に象徴されるように、ぬいぐるみに対する注目が急上昇。昨年、発売50周年を迎えた「モンチッチシリーズ」(セキグチ)は、今や国内外の幅広い層に大変な人気で、モンチッチをカバンにつけている学生や若い女性の姿を見る機会も非常に多くなっている。
“パン”をモチーフに、ディズニーキャラクターをデザインしたぬいぐるみシリーズ「Character Bakery『Nuiパン』シリーズ」(タカラトミーアーツ)は、パンとしてのリアルさとふわふわした触感が魅力の商品。 ぬい活に特化した「アクぬい シリーズ」(セガ フェイブ)は、サンリオキャラクターや『呪術廻戦』などの人気キャラクターのぬいぐるみとアクリルスタンドを組み合わせた商品で、“ぬい撮り”も手軽に楽しむことができる。
ペットのおやつ「ちゅ~る」をおねだりする姿がかわいい「ちゅ~るちょうだい!ぺろりーにゃ」(イワヤ)や、昭和レトロな色使いやフォルムなどが魅力の「レトロぬいぐるみこれくしょんminiシリーズ」(吉徳)も注目を集めている。
○トレンド4:デジタル時代だからこそ「てざわりトイ」が新しい
スマホやタブレット、ゲーム機など、様々なデジタル機器が身の回りにあふれる今だからこそ、手で触ってその感触を楽しむ「てざわりトイ」が注目を集めており、アメリカで大ヒット中の「guigui(グイグイ) Single Pack」(バンダイ)は、コスメデザインとスライムを組み合わせたユニークな商品で、その手触りを楽しみながらオリジナルのスライムを作ることができる。また、手に持ったときの重量感が魅力のハンドスピナー「CUBE SPINNER/SPIN BALL SPINNER」(石川玩具)は、高性能な10個のボールベアリングで長時間高速回転する時の感触がたまらない魅力となっている。
さらに、デジタルとアナログを融合した商品で、液晶の中のキャラクターを直接触っているかのような感覚でお世話遊びができる「ぷにるんず サンリオキャラクターズ」(タカラトミー)やブロックを合わせた時のカチャという音と感触がクセになる「チャチャキューブ クリアバージョン」(増田屋コーポレーション)も人気のアイテムとなっている。
○トレンド5:少子化でも「ベビートイ&知育玩具にヒット商品」
少子化が進む中にあっても、ベビートイや知育玩具の市場規模は拡大。出生数が70万人を切る中でもヒット商品が登場しており、今年の4月時点で累計販売数150万台を突破し、その年の最も売れた商品に贈られる「日本おもちゃ大賞2025」のヒットセールス賞を受賞したシリーズの新製品「えらべる回転6WAYジムにへんしんメリー プラス くまのプーさん」(タカラトミー)は、折りたたみベッドでも使用できるなど、さらなるバリューアップが図られている。
2017年の発売以来、シリーズ累計で60万台を超える大ヒット商品になっている、天井に投影する絵本プロジェクター「DREAM SWITCH(ドリームスイッチ) ベーシックセット」(セガ フェイブ)は、好きな絵本が追加できるように進化。同商品は、子どもが寝る前の親子の時間にスポットを当てた商品だが、お風呂時間にスポットを当て、水やお湯を検知するとメインゲームが起動する仕掛けで、お風呂嫌いの解消にも繋がる画期的な防水液晶ゲーム機「おふろアクアリウム」(イチネン製作所)、さらにお出かけ時間がより楽しくなる、最大8倍のズーム機能やインアウトカメラの切り替え、フラッシュライトも搭載し、動画撮影も可能な「きょうはなに撮る?アンパンマンキッズカメラ」(アガツマ)も人気となっている。
子育てを助けたり、親子の時間を楽しくする、いわば実用的な要素も備えた商品が増えているのも今年のクリスマスおもちゃの特徴。その中でももっとも注目を集めているのが、テレビに繋いで、ハンドル操作やペダルを漕ぐ自転車遊びが楽しめる「運動・知育・遊びもいっぱい!GoGo!アンパンマンサイクリング」(セガ フェイブ)。寒さなどの理由で外出できない、公園に行く時間がないといった理由から、何かと運動不足になりがちなこの時期の子どもにぴったりな商品となっている。
このほか、各種SNSで2億1000万回以上の動画再生で話題の「レールキューブ」の新製品「レールキューブ クリアメカ エレベーターセット」(サンスマイル)、乳しぼり、たまご収穫、ブラッシングの3種の遊びが楽しめる「モ~モ~ミルク!コロッとたまご!ふれあいアンパンマン牧場」(アガツマ)、遊びながらお箸の練習や和食の配膳マナーなども身につけることができる「おはしでつかんで★シューツとたけたよ!おしゃべりすいはんきと元気100ばいSP和食セット」(ジョイパレット)、そして、トミカやプラレールと一緒に遊べる「トミカ・プラレールブロック のりものブロックタウンボックス」(タカラトミー)なども人気。
○トレンド6:変形!合体!バトル!「進化したアクショントイ」&トレンド7:大注目の「キダルトトイ最前線」
今年のクリスマスおもちゃのトレンドやキーワードとしては、さらに「進化したアクショントイ」と「キダルトイ」が挙げられる。アクショントイでは、2つのモードで楽しめるバトルホビーの「モンスモト DXバトルアリーナセット 01 アルファ・ウルフ&メガロドンセット」(バンダイ)や、1つの商品で2種類のポケモンの姿が楽しめる「ポケモン ポケモンチェンジ ピチュー/ピカチュウ」(バンダイ)などが人気となっている。
一方、大注目のキダルトイでは、金属の質感が美しく、インテリアとして楽しむためにディスプレイ用台座も付属する「ぱずる ポケットモンスター モンスターボール/スーパーボール/ハイパーボール/マスターボール」(ハナヤマ)や、1,200ピース以上で作りごたえ抜群の「ナノブロック ポケットモンスター ライコウ/エンテイ/スイクン デラックスエディション」(カワダ)などのパズル・ブロック系アイテム、または『BACK TO THE FUTURE PartⅢ』に登場する蒸気機関車型タイムマシンをリアルに再現した「超合金 TIME TRAIN」(バンダイスピリッツ)などのホビー系商品がラインナップされている。











![[USBで録画や再生可能]Tinguポータブルテレビ テレビ小型 14.1インチ 高齢者向け 病院使用可能 大画面 大音量 簡単操作 車中泊 車載用バッグ付き 良い画質 HDMI端子搭載 録画機能 YouTube視聴可能 モバイルバッテリーに対応 AC電源・車載電源に対応 スタンド/吊り下げ/車載の3種類設置 リモコン付き 遠距離操作可能 タイムシフト機能付き 底部ボタン 軽量 (14.1インチ)](https://m.media-amazon.com/images/I/51-Yonm5vZL._SL500_.jpg)