ファミリーマートは12月9日、「ファミマ大賞2025」を発表した。同大賞は、2025年に新規・リニューアル発売した商品やリピート率の高かった商品を対象に、AIを活用して審査を行い、受賞商品を選出した。


○今年はAIが"未来の話題性"を予想

同社では、その年に発売・リニューアルした商品やサービスの中で、一番おすすめしたい商品を選定したものを「ファミマ大賞」として発表している。2023年に初めて開催し、店舗スタッフ・社員アンケート調査より、「こんがりビストロまん」が大賞に選ばれた。今年は、「世の中のトレンド」を客観的に捉えるため、AIを活用した「SNSの話題性創出力」予測の評価を審査基準の1つとして導入した。2025年に新規・リニューアル発売した商品やリピート率の高かった商品を中心に、各商品の売上・リピート率・1日の最高販売数を評価の基準とした。AIには、過去のSNS投稿データに依存せず、評価の基準をもとに、その商品がSNS上で「今後どれだけ大きな影響を持ち、話題を創出できるか」を予測し、評価してもらった。この評価の基準と、AIによる「SNSの話題性創出力」予測の評価結果から、「AIに聞いた今年の顔」としてランキングを決定した。
○「ファミマ大賞2025」ノミネート商品

2025年6月に同社の看板商品である「ファミチキ」の新フレーバーとして登場し、発売から1週間で300万食を突破した「ファミチキレッド」 (248円)が大賞を受賞した。同商品は、ファミチキのジューシーな肉汁に複数のチリペッパーを掛け合わせて王道の辛さを実現しており、旨みを感じた後にジワジワと奥深い辛さが広がる仕立てとなっている。発売当初、SNSでは「一生売ってほしい」「レギュラー化して!」など定番化を期待する声が多く寄せられ、発売から約6か月で新定番となったフレーバー商品として、累計3,000万食を販売している。

第2位には「大きなおむすび 昆布とツナマヨネーズ」 (320円)が選ばれた。定番手巻おむすびの1.5倍の重量の「大きなおむすび」。真昆布佃煮の甘辛く旨味のつまったタレが全体に行きわたり、ツナマヨネーズとの相性が良い仕立てとなっている。


第3位は「モカブレンド」(S 170円、M 250円)だった。バリスタ粕谷哲氏との共同開発のもと、豆の選定、焙煎、抽出にこだわり抜いたスペシャルティコーヒー。最高等級豆を100%使用、エチオピア イルガチェフェ産の希少なモカ豆を配合し、豆の持つ香りを最大限に引き出すモカブレンド専用の“香る焙煎”を採用している。豊かなコクに華やかな香りを感じる一杯。

第4位は「極旨 黒豚まん」 (240円)だった。発売から7年目、累計食数7,000万食を突破したファミリーマート中華まんの代表商品。国産黒豚を100%使用した、粗挽きミンチのゴロッとした肉の食感と玉ねぎの甘みが特長で、もっちりした生地と旨み溢れる具材の組み合わせを楽しめる。

第5位は「Afternoon Tea監修 シャルドネ香るストレートティー」 (118円)となった。Afternoon Tea監修シリーズの初代フレーバーティーとして誕生した商品で、多くの再販要望が寄せられ、今回の入選となった。スリランカ産茶葉を100%使用し、シャルドネの華やかな香りをまとわせた無糖フレーバーティー。華やかなシャルドネの香りと紅茶の豊かな味わいが楽しめる。

第6位は「たんぱく質18.1gグリルチキン 梅しそ」 (238円)。
手軽にたんぱく質が摂取できるワンハンドシリーズの中で、一番人気の「グリルチキン」の新しい味付けとして、さっぱりとした味わいに仕上げた商品。鶏むね肉に梅しその酸味と塩味を合わせたクセになる味わいで、リピート購入が多い商品だという。

第7位は「濃厚ショコラロール」 (320円)。しっとりとしたチョコ生地で、濃厚な味わいのチョコクリームとチョコソースを巻いた重量感が特長の商品。外側もチョココーティングしており、食感の変化も楽しめる。

第8位は「30種類以上のスパイスが決め手のこだわりカレー」 (450円)だった。同商品は15年以上前から販売されており、基本的なレシピは当時のまま受け継がれている。30種類以上のスパイスを使用し、辛さの中にも野菜やフルーツの甘味を加えることで深みのある辛さと奥深い旨味、まろやかさにこだわった仕立てとなっている。ファミチキやコロッケなど揚げ物をトッピングし、その日の気分に合わせてカスタマイズすることで自分だけのオリジナルカレーにすることもできる。

第9位は「ラーメン荘 歴史を刻め監修 豚ラーメン」 (698円)となった。二郎インスパイア系として知られる大阪府を中心に展開するラーメン店「ラーメン荘 歴史を刻め」監修のラーメン。食べごたえのある太めのちぢれ麺に、豚骨ベースの濃厚なスープをあわせ、キャベツ、ボイルもやし、チャーシュー、刻みニンニクをトッピングしている。


第10位には「ミルクの束縛 ミルクコーヒー」 (248円)が選ばれた。もともとは23年に千葉県限定で発売された商品。生乳75%使用のミルクコーヒーで、生乳と珈琲、砂糖のみのシンプルな仕立てと売場で目を引くインパクトのあるパッケージが特長となっている。

○障がいのある社員が選ぶ「やさしい商品・サービス部門」

同社では、障がい者雇用の推進に取り組んでいる。ファミリーマート店舗においても障がいのある人だけでなく、子どもや高齢者など、誰にとっても、もっと便利で利用しやすい店舗環境の整備や商品・サービスの提供に取り組んでいる。今回、障害のある同社社員・店舗スタッフ41人が選んだ「やさしい商品・サービス部門」が発表された。調査は2025年7月7日~7月31日、インターネットで行われた。

「ファミマ・ザ・クレープ」の容器の取り組みに対しては、「トレイが真ん中で折れるので、途中で崩れることがなく食べやすい」との声が寄せられた。

また、「コンビニエンスウェア ワンタッチ開閉傘」については、「上肢に障がいがあり両手で傘を開閉するのが大変でしたが、この傘はワンタッチでできるので便利です」との声が寄せられた。
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