この記事では、「一流・二流・三流の違い」を、色気・人間関係・ファッション・聞き方・夜の所作など、あらゆる角度から浮き彫りにした『一流の男 二流の男 三流の男』(潮凪洋介/あさ出版)から一部を抜粋して紹介します。

今回のテーマは『褒められた瞬間にバレるもの』。

○褒められた瞬間にバレるもの

一流は、"あなたのおかげで"といえる
二流は、照れてごまかす
三流は、自慢で上塗りする

ある成果について褒められたとき、成功は自分ひとりだけの力だけではない――そう心底思えるかどうかが一流の条件だ。小さなアドバイスや何気ない笑顔が、自分を押し上げてくれたことを、どこまで覚えていられるか?感謝の器の大きさが一流かどうかを決める。
○一流は、「"あなたのおかげで"といえる」

一流の男は、自身を勝利に導いた恩人を何十、何百人と決して忘れない。そのために各個人のおかげさま一人ひとり、人知れず紙に書き出す。

売上が伸び悩んでいたときの、「○○社に提案してみたら?」というひと言。生産効率を上げたいときに、「週一で20分だけ、クイズ形式の勉強会をやるといいよ」とヒントをくれた人。笑いのセンス抜群の友人のひと言で心が軽くなり、集中力が戻った夜。帰宅して眠る子どもの顔を見て静かに燃えあがった深夜。

そのすべてが追い風となり、今の自分を押し上げたことを忘れない。

だから褒められた瞬間、「おかげさまで」の気持ちを「あのときのひと言が大きかった」「あの笑顔に救われた」と具体的に伝えることができる。

「お仕事、がんばってるね」と褒めてくれる女性にも、こんなふうに伝えられる。

「いやぁ、今日君に会えると思ったら、午前中の取締役会ホクホクしながらこなしちゃったよ、午後の取材も胸熱で答えて、財務会議での銀行の担当者からの口撃も笑顔で受け止められたよ。
決算の数字だけは顔が引きつったけどね(笑)」
○二流は、「照れてごまかす」

二流は褒められると「いやいや、そんな」と困ったふうにもじもじする。悪くはない。謙遜も謙虚も美徳だ。だがプロの世界では「偶然の一発屋」に見えてしまうこともある。成功を持続させるには、「ありがとうございます。運もありましたが、この強みをもっと伸ばしていきます」くらいの言葉は必要だ。

女性がせっかく「○○さんといると楽しい」といってくれているのに、「他の人と比べてマシってこと?」とこじれふうの表現ミスもする。

謙虚ブランディングのつもりが、女性に難癖をつけた余韻にせっかくの好意を自分で台無しにしてしまうこともある。

笑って受け取って、「俺も楽しいよ!じゃあもう一件行こう」でいいのだ。
○三流は、「自慢で上塗りする」

ほめられた直後、「やっぱり俺ってさ」から始まる、長い自画自賛。

下剋上マインドが功を奏する場面もあるが、過ぎれば毒。他社の悪口や部下のグチが混ざれば、心の不安定さが露呈し、一発屋確定。
その場の空気も運も逃げ、恋も仕事も静かにしぼんでいく。

挙句は冗談のつもりで、「まあ俺と一緒にいられるのも、今のうちだよ(笑)」。

これで完全に空気は凍り、本人はシベリア寒気団長を拝する。

褒められた瞬間に現れる品格。賞賛の受け止め方が男を映す鏡だ。一流は感謝を述べ、二流は様子がおかしくなり、三流は自画自賛。次に褒められたとき、トロフィーを相手に渡せるかどうかで未来の景色は変わる。

100人それぞれに100種類の感謝を述べる。

○『一流の男 二流の男 三流の男』(潮凪洋介/あさ出版)

三流は焦り、二流は狙い、一流はただ“そこにいる”――この違いは何か?
それは、言葉やスペックでは説明しきれない“空気”のようなものだ。たとえば、恋愛の場でもビジネスの場でも、「なぜかあの人、気になる」「一緒にいると心地いい」「また会いたい」と思わせる男がいる。彼らは必死にアピールせずとも、ただ静かにそこに“存在している”だけで、周囲を引き寄せてしまう。努力をしていないわけではない。
ただ、その努力が見えないほど自然に、日々の所作に“たしなみ”としてにじんでいるのだ。
本書は、そんな「一流の男」と呼ばれる人たちがもつ共通点を、昼と夜の両面から紐解く。
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