明治安田生命保険は12月9日、「2025年生まれの子供の名前調査」の結果を発表した。調査は2025年11月、同社の生命保険加入者および既契約情報を対象に行われた(2025年生まれの男の子6,312人、女の子6,193人)。
○2025年生まれの名前(表記)ベスト10
「2025年生まれの名前(表記)」は、男の子は、「港」を意味し活気に満ち溢れた人生を連想させる「湊」ちゃん、女の子は幸運を呼ぶ宝石「翡翠」をイメージさせる「翠」ちゃんが、それぞれ初めて首位を飾る結果となった。続く2位は、男の子は「伊織」ちゃん・「結翔」ちゃん、女の子は「陽葵」ちゃん、3位の女の子は「紬」ちゃんという結果だった。
2025年の干支である「乙巳(きのとみ)」は、「変化と再生」を表すと言われている。2025年もまさにその通り、経済面では、日銀による利上げや日経平均株価の5万円台への到達、インバウンド需要による観光業の回復等の明るい経済動向が注目されるなど、未来への兆しが見える1年となった。他にも、国内外から大きな注目を集めた日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催や、映画「国宝」の大ヒット、史上最速でワールドカップ出場となったサッカー、野球選手の海外でのめざましい活躍等、私たちに希望や活力を与える1年でもあった。
一方で、格差や分断の広がり、孤独・孤立といった社会課題が顕在化する混沌とした時代でもあるなかで、2025年生まれの名前(表記)のトップ3に共通するのは、人との繋がりや結びつき、輝く姿を連想させる名前だった。「社交的で人を引きつける魅力のある人になってほしい」、「美しく幸せな人生を歩んでほしい」という、願いが込められていると推察される。
○男の子は「人との結びつき」「絆」を重視した名前が人気
男の子の名前は、「湊」ちゃんが、調査開始以来、初めてトップとなった。「湊」は、「水が集まる場所」・「船着き場」を意味する漢字であることから、社交的で人を引きつける魅力のある人になってほしい、活気に満ち溢れた人生を送ってほしいという願いを感じる。
第2位の「伊織」ちゃんという名前は、日本の伝統的な名前の1つ。「伊」は、その漢字の成り立ちから、「人を導く」という意味を持ち、物事を織り成す、または結びつけるという意味を持つ「織」の漢字と組み合わせることで、「穏やかで安定した人、周囲との調和を大切にする人」というイメージを連想させる。
同じく2位の「結翔」ちゃんは、「結」は「つなぐ」や「結ぶ」という意味があり、「翔」は「空高く飛ぶ」というイメージです。
○女の子は輝く姿を連想させる彩豊かな名前が人気
男の子同様に、女の子の名前も、初めての名前(表記)「翠」ちゃんがトップとなった。緑色の羽を持つ翡翠(カワセミ)に由来し、躍動感あふれるカワセミの生命力と上品で澄んだ緑色の印象を合わせ持ち、美しい景色を連想させる漢字である。また、深くつやのある美しさが魅力の宝石「翡翠」(ヒスイ)は、幸運を呼ぶ宝石でもあり、美しく幸せな人生を歩んでほしいという願いを感じる。
第2位の「陽葵」ちゃんの「陽」の字は、日の光を意味する。そして「葵」の字は、「太陽の方向を向く植物」という意味を持つ。2つの字を組み合わせた「陽葵」という表記や、「ヒマリ」という主な読み方から、太陽に向かってすくすくと成長し、明るく前に進んでいくイメージを想起させる。
第3位の「紬」ちゃんは、「紬」の由来となる絹織物は、糸を掛け合わせて長い時間と手間をかけて丹念に作られることから、「つなぐ」「丈夫さ」を連想させる。
○男の子にも"和風ネーム"が人気の兆し
昨年は、女の子の名前(表記)で日本の伝統文化や季語に由来する名前が人気だったが、男の子の名前にもその兆しが感じられる年となった。
トップ10には、古くから詩歌などに使われてきた「港」を意味する「湊」ちゃん(第1位)や、人名に使われる「伊織」ちゃん(第2位)、仏教・浄土思想に由来する「蓮の花」にちなんだ「蓮」ちゃん(第5位)、月の始まりを意味し、新しいスタートや希望を象徴する「朔」ちゃん(第6位)のほか、日本の伝統的な色(和色)である「碧」ちゃん(第6位)や「藍」ちゃん(第8位)等、日本人が古くから親しみを持つ事柄を表す漢字を用いた名前が目を引く。
グローバル化が進む一方で、日本人としてのアイデンティティを再確認する動きが広がっていること等を背景に、日本の伝統文化や和の美意識が見直されている。「日本らしさ」や「和の価値観」を大切にしたいという気持ちが、名前にも反映されているのかもしれない。
○漢字1文字の名前が引き続き人気
男の子の名前は、漢字1文字の名前が引き続き人気だった。初めてトップになった「湊」ちゃんを筆頭に、トップ10で5個、トップ50では22個、トップ100では38個の「漢字1文字」の名前が並ぶ結果となったが、注目すべきは、漢字のバリエーションの多さ。トップ100のうち、10個(「仁」ちゃん、「翠」ちゃん、「柊」ちゃん、「楓」ちゃん、「慧」ちゃん、「響」ちゃん、「玲」ちゃん、「光」ちゃん、「漣」ちゃん、「昴」ちゃん)は、昨年ランク外からベスト100入り、3個(「薫」ちゃん、「然」ちゃん、「禅」ちゃん)が初めてランクインするなど、名づけの選択肢が増えている傾向が読み取れる。漢字1文字の名前は、一般的に、響きが現代的でありながら、漢字の持つ意味がより強調され、印象に残ると言われている。名前に込めた想いを、よりストレートに表現したい、という気持ちが反映されているのかもしれない。
○使用漢字のトップは「翔」が5年連続トップ
男の子の名前に使用されている漢字のトップは、飛び立つ様やスケールの大きさを意味する「翔」の字が5年連続トップとなった。大谷翔平選手が二刀流の快挙を成し遂げ、満票でアメリカン・リーグのMVPに選出された2021年から5年間、圧倒的な人気を誇る漢字だ。大谷翔平選手のように世界で活躍してほしいという願いが込められているのかもしれない。
調査数全体(調査数6,312人)で「翔」を使用している名前は166種(「結翔」ちゃん、「陽翔」ちゃんなど)、「陽」は107種(「陽向」ちゃん、「陽翔」ちゃんなど)、「斗」は128種(「湊斗」ちゃん、「陽斗」ちゃんなど)となっている。2位以降は、同じく人気の漢字の常連、「陽」・「斗」・「大」が続く。
○彩り豊かな名前に注目、 「色」にちなんだ名前が人気
女の子の名前では、引き続き日本の伝統文化や季語に由来する名前の人気が続いているが、今年は色にちなんだ名前(色名そのもの、または色を連想させる漢字が含まれる名前)が目を引く結果となった。
日本には、微妙な色の違いにまで繊細に名前を付ける「伝統色」(和色)という文化があり、たとえば、青色ひとつをとっても、「瑠璃色」「藍色」など、色の濃淡やニュアンスごとに多様な名称が存在する。日本ならではの色の多様性は、四季折々の美しい自然や風景と深く結びついており、春の桜色、秋の紅葉色など、名前に情緒や物語性を持たせられることが人気の理由とみられる。
○使用漢字は「愛」が4年連続でトップ
女の子の名前に使用される漢字は、「愛」が4年連続でトップとなった。「愛」は「愛する」「思いやり」「大切にする」といった、非常に前向きで温かい意味がある漢字。名前(表記)のトップ50には、「乃愛」ちゃん(第12位)、「結愛」ちゃん(第24位)、「愛茉」ちゃん(第48位)と3つだけだったが、調査数全体(調査数6,193人)では143個の名前に「愛」の字が付く結果となった。「愛」という漢字が持つ意味に人気があることはもちろんだが、「愛」ちゃん、「愛茉」ちゃん、「乃愛」ちゃん、「莉乃愛」ちゃんのように、名前の「一文字目」・「止め字」の両方で使用できることも、人気の理由かもしれない。他にも、「花」「莉」「菜」が16年連続でベスト10入りするなど、人気の漢字は固定化傾向にあるようだ。
○男の子は「ハルト」が17年連続、女の子は「エマ」が初のトップ
男の子の読み方は、「ハルト」ちゃんが17連覇を達成、女の子の読み方は、「エマ」ちゃんが、2023年以来、再びトップとなった。
名前は、呼ばれたり呼んだりと耳で聞く機会が多いことから、名付けにおいても音の響きが重要とされている。「ハルト」ちゃんは、やわらかい音(「ハル」)とかたい音(「ト」)の組み合わせで成り立っており、優しさや暖かさが感じられつつも、元気な印象を受ける。「エマ」ちゃんは、外国でも馴染みやすい響きで、グローバルな雰囲気を感じさせる。
2位以下では、男の子では「セナ」ちゃんと「リト」ちゃんが、昨年15位から初めてベスト10入り、女の子では「イロハ」ちゃんが昨年19位から、「ハナ」ちゃんが昨年21位からベスト10入りしている。それぞれ昔からベスト100に入る人気の名前ではあったが、今後、どこまでランクアップしていくか、来年以降に期待が持てる結果となった。
○"ジェンダーレス"で"グローバル"な名前が人気
読み方では、性別に捉われない"ジェンダーレスネーム"が人気だった。ベスト50で男女共通の読み方は、「セナ」ちゃん(男の子4位、女の子19位)、「ヒナタ」ちゃん(男の子5位、女の子39位)、「ハル」ちゃん(男の子12位、女の子36位)、「ナギ」ちゃん(男の子14位、女の子36位)、「アオイ」ちゃん(男の子18位、女の子13位)、「リオ」ちゃん(男の子33位、女の子22位)、「スイ」ちゃん(男の子38位、女の子3位)、「オト」ちゃん(男の子42位、女の子16位)と、8個の名前がランクインしている。男の子だから、女の子だから、という固定概念に捉われず、個性豊かに自分の人生を生きてほしい、という願いが込められているのかもしれない。
また、ジェンダーレスネームと同様に、外国でもなじみやすい響きで、国際的な雰囲気を感じさせる"グローバルネーム"の人気も定着してきた。世界で活躍する際に、発音がしやすく外国語表記に変換がしやすい名前が人気。ベスト50にランクインした名前で見てみると、男の子は「セナ」ちゃん(4位)、「ハル」ちゃん(12位)、「ルイちゃん」(15位)等11個、女の子では、「エマ」ちゃん(1位)や、「サナ」ちゃん(2位)、「ミオ」ちゃん(6位)等16個がランクインしており、外国語表記に変換がしやすく、日本語でも違和感のない名前が人気となっている。











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