SBIネオファイナンシャルサービシーズは12月10日、CAMPFIREおよび全国の地域金融機関と連携し、地域の魅力ある商品・サービス・事業のファンを全国規模で獲得することを目的とした新サービス「SBIふるさと応援クラウドファンディング」を開始した。

○地域の魅力を全国に発信へ

SBIグループでは、日本全体の経済成長には地域経済の成長が肝要であり、地域経済の成長には地域金融機関の活性化が不可欠であるという考えのもと、全国各地の地域金融機関との提携を中心に、地方企業や地方公共団体との連携をも深化させることで、地域経済の活性化により直接的に関与する取り組みを推進している。


同社はこれまで、SBIグループが培ってきた金融の知見と最先端のデジタル技術を活かし、地域金融機関およびその取引先である中小企業の発展を支援する取り組みを進めてきた。そうした中、地域には高い技術や独自の文化に基づく魅力的な商品やサービスが数多く存在する一方で、人口減少や市場縮小により、地域内需要だけでは価値を支えきれないという課題を認識したという。こうした課題を解決するべく、地域事業者の想いや努力を全国に届け、共感をもとに全国から支援が生まれる仕組みとして同サービスを立ち上げた。

本事業では、地域金融機関が地元に有する地域事業者ネットワーク等を通じて、地域に根差し、愛されている企業や商品・サービス・観光資源等を発掘し、その事業に対するクラウドファンディングプロジェクトを組成する。そして、SBIグループが保有する広大な顧客に対して、事業者の想いやこだわりと併せて当該プロジェクトの情報を発信することで、事業を応援するファンを日本全国で獲得し、事業や地域の持続的な発展に繋げていくとしている。
○事例1. 茨城県土浦市発、焼き芋で"感動"を届ける挑戦

芋やすは、「焼き芋で感動する人を増やしたい」という想いから2005年に移動販売車で創業した。茨城県産さつまいもにこだわった焼き芋を提供しており、茨城県や東京都に3店舗を展開している。創業以来、甘みと旨みを最大限に引き出す焼き方、品種を追求し、自社農園での栽培にも取り組むなど、素材づくりから徹底した品質管理を実践。焼き芋を通じて「感動」を届けるとともに、茨城県産さつまいもの価値を全国に発信することを目的として、同プロジェクトに掲載されている。

○事例2. 山形県高畠町発、世界が認めた味を全国へ

「スモークハウスファイン」は、山形県高畠町で約40年にわたり無添加ソーセージづくりを続けている。代表の片平氏は「無添加=おいしくない」という偏見を覆すため、自然素材と職人技にこだわり続けており、ドイツの国際食肉コンテストで10回連続金賞を受賞している。全国の人々に高畠の味を届け、世界に通用する味を創り続けるための挑戦を発信するとともに、地域のワイナリーや酒蔵と連携した体験型リターンも展開し、「小さな町から世界へ」という地方創生の形を体現するべく、同プロジェクトに掲載されている。
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