メルペイは2025年12月10日、「推し活と金銭感覚・消費行動」に関する調査の結果を発表した。同調査は、2025年11月21日~25日の期間、全国の18歳~69歳の男女4,707名のうち「推し活を行っている」と回答した600名を対象に、インターネットで実施したもの。


推し活が生活文化として広がり、推し活費が“心の生活費”として位置づけられる実態が浮かび上がった。物価高でも半数近くが支出を減らさず、生活者の精神的な満足や幸福度を支える支出として定着しているとみられる。

調査では、推しを持つ人が48.8%に達し、その対象は人物・コンテンツだけでなく、趣味や体験などライフスタイル全般に広がったとされる。

推し活の位置づけとして「生活必需品」と答える人が22.5%、「心のコンディションを整えるメンテナンス費」と捉える人が47.7%を占め、精神面を支える支出として定着している傾向が示された。

物価高を感じると回答した人は77.1%に達した一方で、推し活費を減らさない人は48.1%に上り、理由として「精神的な満足感や幸福度を維持したかった」が最多となった。

推し活の支出管理については91.6%が「予算を決めていない」と答え、58.3%が「使いすぎた経験がある」と回答。出費が重なった際の心情として「不安や葛藤」が29.1%と最多だが、「後悔なし」という声も26.4%と多く、支出へのスタンスには二面性がみられた。

また、63.3%が支出管理に悩んでおり、突発的なイベントやグッズ販売による高額出費が負担となったとする声が目立った。特に、チケット当落で金額が確定しない遠征・宿泊・交通費が大きな支出項目として挙がった。

さらに、物価高の中で推し活を続ける工夫として「循環型推し活」が注目されているとされる。不要品の売却やポイント活用で資金を生み出す手法が広がり、その実践率は「メルカード」利用者で34.7%と、全体(16.2%)の約2倍に達した。メルカリの売上金(メルペイ残高)を推し活費に回せることや、柔軟な支払い機能が、推し活をよりお得に楽しむ行動を後押ししているという。
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