アドビは12月10日、「Adobe Apps for ChatGPT」の提供を開始。これにより、Adobe Photoshop、Adobe Acrobat、Adobe Expressといったツールが、ChatGPT上で利用可能になった。


全世界(欧州経済領域(EEA)、スイス、英国を除く)のChatGPTの無料版、およびGo、Plus、Proの各プランを契約中のユーザーが無料で使える。近日中にE.U.および英国のユーザーにAdobe Apps for ChatGPTを提供する予定。

ChatGPTユーザーは、チャットでアドビのアプリ名を直接入力するだけで、Adobe Apps for ChatGPTを起動可能。

例えば、ChatGPTでAdobe Photoshopを使うには、「Adobe Photoshop、この画像の背景をぼかすのを手伝ってください」と入力する。ChatGPTは自動的にアプリを起動し、文脈を理解しタスクを実行する。

各ソフトで可能な操作は以下の通り。
○Adobe Photoshop for ChatGPT

会話による指示と、スライダーを動かすような直感的なコントロールを融合させたUIで、ユーザーが求めている画像を作り出す。

ChatGPTにプロンプトを入力することで、Photoshopを用いた画像編集が可能。元の画像の品質を保ちながら編集・加工が適用できる。

特定のオブジェクトの編集
明るさ、コントラスト、露出などの画像設定の調整
背景の変更
グリッチやグローなどクリエイティブな効果

○Adobe Acrobat for ChatGPT

Acrobatでは、フォーマットと品質を保ちながらファイルの編集が行える。

PDFを直接編集
テキストや表を抽出
複数のファイルを統合
ファイルを圧縮してPDFに変換

○Adobe Express for ChatGPT

Adobe Expressのテンプレートから最適なものを見つけ、テキストや画像を差し替え、編集を繰り返し行うなどの作業が、すべてチャット内で実現する。

ChatGPTに主要ソフトの機能を提供することで、アドビが新たなユーザーを獲得する狙いがある。
また、既存顧客には、新たな環境で馴染みあるツールを使えるメリットがあるとする。

より一層高い精度で画像やPDFファイルなどの編集が行いたい場合、ChatGPTからアドビのコアアプリへシームレスに移行し、そのまま元の作業を継続できる。

今後もユーザーのフィードバックをもとに、ChatGPT内で継続して機能の拡充を展開。
Photoshopの「背景を生成」やAdobe Expressのアニメーション追加などといった新機能も間もなく導入予定という。
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