日本製鉄は12月11日、連結子会社である日鉄高炉セメントと日鉄セメントの経営統合を行うと発表した。2026年4月1日付での合併を予定している。
○統合の背景
日本製鉄グループのスラグ事業では、鉄鋼生産に伴うスラグを環境資材として活用し、循環型社会の形成に貢献してきた。今回統合する両社は、高炉スラグを原料とする高炉セメントの製造・販売を担っており、需要の開拓を進めてきたという。
国内では人口減少に伴いセメント需要の縮小が見込まれる一方、カーボンニュートラルへの社会的ニーズの高まりを背景に、高炉セメントやスラグ高配合コンクリートの利用拡大が期待されている。
日本製鉄は新たな製鉄プロセスへの転換を進めており、そこで発生するスラグなどの鉄鋼副産物を引き続き有効活用する必要があるとしている。
経営統合は日鉄高炉セメントを存続会社とする合併方式で行い、統合後の社名は「日鉄高炉セメント株式会社」とする。高炉セメントの製造・販売体制を維持しつつ事業基盤を強化し、顧客の利便性向上やスラグの有効利用を推進するとしている。
両社の概要は、日鉄高炉セメントが資本金1億円、売上高179億円(2025年3月期)、従業員197人で福岡県北九州市に本社と生産拠点を置く。日鉄セメントは資本金15億円、売上高177億円(2025年3月期)、従業員228人で北海道室蘭市に本社と生産拠点を構えている。











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